Java Desktop System Configuration Manager Release 1.1 開発者ガイド

マージ

特定のエンティティに最終的に使用される設定オプションは、そのエンティティの設定オプションとその親エンティティの設定オプションをクライアント側でマージして決定されます。たとえば、あるユーザーの設定は、そのユーザーに割り当てられているポリシーと、ユーザーが所属する組織に割り当てられているポリシーを考慮に入れます。マージは継承によって実現します。すなわち、ユーザーは組織構造のユーザーレベルで指定されている設定を継承します。このプロセスについては、図 5–2 を参照してください。「marketing」組織の設定をそのメンバーの 1 人である 「jclarke」が継承する仕組みを表しています。ユーザー「jclarke」の設定オプションが、継承された設定の一部を上書きします。

図 5–2 マージ

マージの例

設定オプションがポリシー階層にマージされる場合と同様に、3 つの階層がマージされて、最終的な設定オプション一式が形成されます。ユーザー階層はポリシー階層より優先され、ポリシー階層はデフォルト階層より優先されます。マージプロセス中にユーザー階層の設定オプションが考慮されないように、ポリシー階層で設定オプションをマークすることが可能です。このようにすると、Configuration Manager で管理者が指定した設定をユーザーが自分のクライアントマシンで上書きできないようになります。これを「保護」と呼んでいます。