check(1M)
名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目
名前
- install_scripts, add_install_client, add_to_install_server, rm_install_client, setup_install_server, check – Solaris ソフトウェアをインストールするためのスクリプト
形式
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_install_client
[-i IP_address]
[-e Ethernet_address] [-s server_name : path]
[-c server_name : path]
[-n [server ] : name_service [( netmask]]
[-p server_name : path]
[-t install_boot_image_path] host_name platform_group
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_install_client -d
[-s server_name:path]
[-c server_name:path] [-p server_name:path]
[-t install_boot_image_path] [-f boot_file_name]
platform_name platform_group
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_install_client -d
[-s server_name:path]
[-c server_name:path] [-p server_name:path]
[-t install_boot_image_path] [-f boot_file_name] -e Ethernet_address
[-b property=value] platform_group
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_to_install_server [-s]
[-p product_image_path] install_server_path
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/jumpstart_sample/check
[-p install_dir_path]
[-r rulesfile]
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/rm_install_client host_name
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/rm_install_client platform_name
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/rm_install_client -e Ethernet_address
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/rm_install_client -f boot_file_name
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/setup_install_server [-b]
[-t install_boot_image_path] [-w wanboot_image_path] install_dir_path
機能説明
これらのコマンドは、Solaris Software CD あるいは DVD のスライス 0 に置かれています。(ここで言う CD や DVD という用語は「インストール媒体」を示します)。Solaris インストール媒体をローカルディスクにコピーしている場合、media_mnt_pt はコピーした Solaris インストール媒体へのパスです。これらのコマンドは、さまざまなインストール作業に使用できます。
Solaris_XX の XX は、使用している Solaris リリースのバージョン番号です。
add_install_client コマンドには 3 種類の形式があります。「形式」の項を参照してください。
ネットワークを使用してインストールするクライアントを追加する場合は、次の形式の add_install_client を使用します (これらのコマンドは bootparams(4) ファイルを更新します)。add_install_client コマンドは、インストールサーバーの Solaris インストールイメージ (マウントした Solaris インストール媒体、またはハードディスクにコピーしている Solaris インストール媒体) あるいはブートサーバーの起動ディレクトリ (ブートサーバーが必要な場合) から実行する必要があります。Solaris インストールイメージまたはブート専用ディレクトリの Solaris リリースは、クライアントにインストールする予定の Solaris リリースと同じでなければなりません。
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_install_client
[-i IP_address]
[-e Ethernet_address] [-s server_name : path]
[-c server_name : path]
[-n [server ] : name_service [( netmask]]
[-p server_name : path] [-t install_boot_image_path]
host_name platform_group
プラットフォームグループ内のあるプラットフォームのインスタンスをインストールサーバーに追加する場合は、次の形式の add_install_client コマンドを使用します。このグループは DHCP を使用して起動および構成されます。スクリプトは、必要な構成作業をサーバー上で実行し、ユーザーがそのグループのために DHCP サーバーに追加しなければならないデータを出力します。
media-mnt-pt/Solaris_XX/Tools/add_install_client -d
[-s server:path]
[-c server:path] [-p server:path]
[-t install boot image path]
[-t install_boot_image_path] [-f boot file name]
platform_name platform_group
インストールサーバーに単一のクライアントを追加する場合は、次の形式の add_install_client コマンドを使用します。このクライアントは DHCP を使用して起動および構成されます。スクリプトは、必要な構成作業をサーバー上で実行し、ユーザーがそのクライアントのために DHCP サーバーに追加しなければならないデータを出力します。すでに使用しているものにも、上記のように -f フラグを追加する必要があります。-f を使用すると、ユーザーは所定のクライアントに使用する起動ファイルの名前を指定できます。
media-mnt-pt/Solaris_ XX/Tools/add_install_client -d
[-s server_name:path]
[-c server_name:path] [-p server_name:path]
[-t install_boot_image_path] [-f boot_file_name]
-e Ethernet_address platform_group
[-b property=value] platform_group
x86 アーキテクチャの Pre-boot eXecution Environment (PXE) クライアントを登録する場合は、必ず -d オプションを使用してください。x86 PXE クライアントは構成に DHCP を使用します。
他の Solaris インストール媒体とネットワークインストールサーバー上の既存のイメージをマージする場合は、add_to_install_server を使用します。マージ可能なインストール媒体 (1 枚目を除く各 OS CD または Language CD) には専用の add_to_install_server スクリプトが含まれています。配布されたインストール媒体に含まれているもの以外の add_to_install_server スクリプトを使用しないでください。
rules ファイル (カスタム JumpStart インストールを使用する場合に限り必要) のルールを検証する場合は、check を使用します。
ネットワークインストール用のクライアントを削除する場合は、rm_install_client を使用します (このコマンドは bootparams(4) ファイルを更新します)。
Solaris インストール媒体を (インストールサーバーを設定するために) ディスクにコピーする、(WANboot インストールサーバーを設定するために) WANboot ミニルートイメージを構築する、または Solaris インストール媒体のブートソフトウェアだけを (ブートサーバーを設定するために) ディスクにコピーする場合は、setup_install_server を使用します。ネットワーク経由でクライアントをインストールするには、インストールサーバーが必要です。インストールサーバーとインストールするクライアントが異なるサブネットに属している場合、ネットワークインストールを行うには、ブートサーバーも必要です (ブートサーバーはクライアントのサブネットに配置する必要があります)。
オプション
- -b property=value
-
ブートサーバーの TFTP ディレクトリ (デフォルトは /tftpboot) にあるクライアント特有の menu.lst ファイルにプロパティ値を設定します。クライアントに特有のブートプロパティを設定する場合に、このオプションを使用します。
このオプションは x86 クライアントにのみ使用できます。このオプションを使用するときには、必ず -d オプションと -e を同時に指定してください。
- -c server_name:path
-
このオプションが必要なのは、カスタム JumpStart インストール用の JumpStart ディレクトリを指定する場合だけです。server_name は、JumpStart ディレクトリが置かれているサーバーのホスト名です。path は JumpStart ディレクトリの絶対パスです。
- -d
-
DHCP クライアントを指定します。
- -e Ethernet_address
-
インストールするシステムの Ethernet アドレスを指定します。
- -f
-
インストールするクライアントの boot_file_name を指定します。
- -i IP_address
-
インストールするクライアントの IP アドレスを指定します。
- -n [server]: name_service[(netmask)]
-
このオプションでは、システム構成時に使用するネームサービスを指定します。bootparams(4) ファイル内の ns キーワードを設定します。
- name_service
-
有効なエントリは nis、nisplus、および none です。
- netmask
-
数字を 4 つずつピリオドで区切って並べたもので、IP アドレスのどの部分がネットワーク部分で、どれがホスト部分かを指定します。
- server
-
サーバーの名前または指定したネームサービスの IP アドレス。指定したサーバーが異なるサブネット上にある場合は、クライアントからサーバーにアクセスするために、netmask が必要なことがあります。
- -p server_name: path
-
このオプションは、ユーザーによって定義された sysidcfg ファイルを含む NFS または ZFS 共有ディレクトリを指定するために使用します。クライアントはブートすると、システムとネットワークの識別情報を取得するために、このディレクトリ内で sysidcfg という名前と明確に一致するファイルを読み取ろうとします。server_name は有効なホスト名または IP アドレスです。path は、sysidcfg ファイルを含むファイルサーバー上のディレクトリの絶対パスです。
- -s server_name:path
-
このオプションが必要なのは、ブートサーバーから add_install_client を使用する場合だけです。サーバー名およびこのインストールで使用する Solaris インストールイメージの絶対パスを指定します。path はマウントされている Solaris インストール媒体のパスまたは Solaris インストール媒体のコピーが置かれているディレクトリのパスです。
- -t
-
代替ミニルートを指定できるようにします。
- -p
-
コピーするインストール媒体 (補助的な製品が収められている) の位置を指定します。
- -s
-
ユーザーが、インストールする必要がある製品だけをリストから選択できるようにします。
- -p install_dir_path
-
使用中のシステムの check スクリプトではなく、指定された Solaris インストールイメージの check スクリプトを使用することによって、ルールファイルを検査します。install_dir_path は、ローカルディスク上またはマウントした Solaris インストール媒体上の Solaris インストールイメージのパスです。
旧バージョンの Solaris が稼働しているシステムでは、このオプションを使用して、最新バージョンの check を実行できます。
- -r rulesfile
-
rules 以外の名前のルールファイルを指定します。このオプションを使用すると、ルールの妥当性を検証してから、ルールファイルに組み込むことができます。check はルールが有効であるかどうかを報告するだけで、カスタム JumpStart インストールに必要な rules.ok ファイルは作成しません。
- -e Ethernet_address
-
削除されるシステムの Ethernet アドレスを指定します。
- -f
-
削除されるクライアントの boot_file_name を指定します。
- -b
-
サーバーの設定を、ブートサーバー専用にします。
- -t
-
代替ミニルートを指定できるようにします。
- -w
-
WANboot ミニルートイメージを構築します。
add_install_client には、次のオプションを指定できます。
add_to_install_server コマンドには、次のオプションを指定できます。
check コマンドには、次のオプションを指定できます。
rm_install_client コマンドには、次のオプションを指定できます。
setup_install_server コマンドには、次のオプションを指定できます。
オペランド
- host_name
-
インストールするクライアントの名前です。
- platform_group
-
特定のソフトウェアを配布するために、ベンダーが定義したハードウェアプラットフォームグループ。以下に有効なプラットフォームグループの例を示します。
システム
プラットフォームグループ
x86
i86pc
Sun Fire 4800
sun4u
システムのプラットフォームグループを調べるには、(-m オプションを指定して) uname(1) コマンドを使用します。
- platform_name
-
システムのプラットフォーム名を調べるには、-i オプションを指定して uname(1) コマンドを使用します。
次に、uname command コマンドを使用して Ultra 10 のシステムプラットフォーム名を調べる例を示します。
uname -i
システムは、次のように応答します。
SUNW,Ultra-5_10
システムのプラットフォーム名は SUNW,Ultra-5_10 です。
次のコマンドは、Ultra 10 用の add_install_client を呼び出します。
add_install_client -d SUNW,Ultra-5_10 sun4u
IA32 プラットフォームでは、プラットフォーム名はつねに SUNW.i86pc です。
次のコマンドは、IA32 プラットフォーム用の add_install_client を呼び出します。
add_install_client -d SUNW.i86pc i86pc
- install_boot_image_path
-
-t オプションで指定した代替ミニルートのパス名です。
- host_name
-
削除するクライアントの名前です。
- platform_name
-
削除されるクライアントのプラットフォーム名です。上記オペランドの説明を参照してください。
- Ethernet_address
-
削除されるクライアントの Ethernet アドレスです。
- boot_file_name
-
削除されるブートファイルの名前です。
- install_dir_path
-
Solaris ソフトウェアのコピー先となるディレクトリの絶対パスです。このディレクトリは空でなければなりません。
- wanboot_image_path
-
WANboot ミニルートイメージを含むファイルが作成されるディレクトリの絶対パスです。
- install_boot_image_path
-
-t オプションで指定した代替ミニルートのパス名です。
add_install_client コマンドには、次のオペランドを指定できます。
rm_install_client コマンドには、次のオペランドを指定できます。
setup_install_server コマンドには、次のオペランドを指定できます。
使用例
-
-d オプションは、クライアントが DHCP を使用してインストールパラメータを設定することを示します。
-
-e オプションは、Ethernet アドレスが 00:07:e9:04:4a:bf であるクライアントでのみインストールが行われることを示します。
-
1 つめと 2 つめの -b オプションは、インストールプログラムが入力デバイスおよび出力デバイスとしてシリアルポート ttya を使用することを示します。
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-d オプションは、クライアントが DHCP を使用してインストールパラメータを設定することを示します。
-
-e オプションは、Ethernet アドレスが 00:07:e9:04:4a:bf であるクライアントでのみインストールが行われることを示します。
-
1 つめと 2 つめの -b オプションは、インストールプログラムが入力デバイスおよび出力デバイスとしてシリアルポート ttya を使用することを示します。
-
3 つめの -b オプションは、インストールプログラムがインストール時に特定のブートデバイスを使用することを示します。
-
ブートデバイスのパスは、使用しているハードウェアによって異なります。
-
i86pc というプラットフォーム名は、クライアントが x86 ベースのシステムであることを示します。
例 1 add_install_client の使用
次の add_install_client コマンドは、マウント済み Solaris インストール媒体からネットワークインストール用のクライアントを追加します。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools example# ./add_install_client system_2/sun4u |
例 2 add_install_client の使用
次の add_install_client コマンドは、ネットワークインストール用のクライアントをインストールサーバーに追加します。カスタム JumpStart インストールを実行するためのルールファイルおよびプロファイルファイルが置かれている JumpStart のサーバーとディレクトリのパスを -c オプションで指定します。また、Solaris インストール媒体は /export/install ディレクトリにコピーされています。
example# cd /export/install/Solaris_10/Tools
example# /add_install_client
-c install_server:/jumpstart system_1 i86pc\
example# ./add_install_client -c install_server:/jumpstart\
system_2 i86pc
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例 3 add_install_client の使用
次の add_install_client コマンドは、次の起動ファイルを使用する特定の sun4u プラットフォームマシン (8:0:20:99:88:77) に対するサポートを追加します。起動ファイルは sun4u.solaris10 です。
example# add_install_client -d -f sun4u.solaris10\
-e 8:0:20:99:88:77 sun4u
|
例 4 add_install_client の使用
次の add_install_client コマンドは、PXE 規格を使用してネットワークから起動する x86 クライアントを追加します。
example# add_install_client -d -s svrname:/mnt/export/root\
SUNW.i86pc i86p
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例 5 add_to_install_server の使用
次の add_to_install_server コマンドは、インストール媒体上のすべての製品ディレクトリにあるパッケージを既存のインストールサーバーにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0 example# ./add_to_install_server /export/Solaris_10 |
例 6 check の使用
次の check コマンドは、カスタム JumpStart インストールに使用するルールファイルの構文を検査します。
example# cd jumpstart_dir_path example# ./check -p /cdrom/cdrom0/s0 |
例 7 rm_install_client の使用
次の rm_install_client コマンドは、ネットワークインストール用クライアントを削除します。
example# cd /export/install/Solaris_10/Tools example# ./rm_install_client holmes example# ./rm_install_client watson |
例 8 setup_install_server の使用
次の setup_install_server コマンドは、マウント済み Solaris インストール媒体をローカルディスク上にある /export/install というディレクトリにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools example# ./setup_install_server /export/install |
例 9 setup_install_server の使用
次の setup_install_server コマンドは、マウント済みの Solaris インストール媒体のブートソフトウェアを、サブネット用ブートサーバーになるシステムの /boot_dir というディレクトリにコピーします。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools example# ./setup_install_server -b /boot_dir |
例 10 setup_install_server の使用
setup_install_server はデフォルトで、マウント済み Solaris 配布ディスク上の Solaris ../Tools/Boot にあるインストールブートディレクトリを検索します。
以前に ./setup_install_server -b /boot_dir コマンドを使用して、ネットワークブートサーバー上に作成したディレクトリと別のディレクトリが必要な場合は、-t オプションを使用できます。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools example# ./setup_install_server -t /boot_dir /export/install |
例 11 setup_install_server と WANboot オプションの使用
次の setup_install_server コマンドは WANboot ミニルートファイルシステムのイメージを作成し、それを /wanboot_dir/miniroot に保存します。
example# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools example# ./setup_install_server -w /wanboot_dir /export/install |
例 12 x86: ネットワークインストール時に使用するシリアルコンソールの指定 (インストール媒体)
次の例は、x86 インストールクライアントをインストールサーバーに追加して、インストール時に使用するシリアルコンソールを指定する方法を示します。この例では、インストールクライアントを次の方法で設定します。
install server# cd /export/boot/Solaris_10/Tools
install server# ./add_install_client -d -e "00:07:e9:04:4a:bf" \
-b "input-device=ttya" -b "output-device=ttya" \
i86pc
|
-b オプションで使用できるブートプロパティの変数とその値について詳細は、eeprom(1M) を参照してください。
例 13 ネットワークインストール時に使用するブートデバイスの指定 (インストール媒体)
次の例は、x86 インストールクライアントをインストールサーバーに追加して、インストール時に使用するブートデバイスを指定する方法を示します。インストールクライアントの設定時にブートデバイスを指定すると、インストール時、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) はこの情報の入力プロンプトを表示しません。
この例では、インストールクライアントを次の方法で設定します。
install server# cd /export/boot/Solaris_10/Tools
install server# ./add_install_client -d -e "00:07:e9:04:4a:bf" \
-b "input-device=ttya" -b "output-device=ttya" \
-b "bootpath=/pci@0,0/pci108e,16a8@8" i86pc
|
-b オプションで使用できるブートプロパティの変数とその値について詳細は、eeprom(1M) を参照してください。
終了ステータス
属性
次の属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
|
属性タイプ |
属性値 |
|---|---|
|
使用条件 |
Solaris CD および (または) DVD (インストール媒体) |
関連項目
SunOS 5.10 最終更新日 2006 年 12 月 8 日- © 2010, Oracle Corporation and/or its affiliates