Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

一時的なマウントプロパティーを使用する

前節で説明したどのマウントオプションの場合にも、-zfs mount コマンドと o オプションを使って明示的に設定されている場合には、関連するプロパティー値が一時的に上書きされます。これらのプロパティー値は zfs get コマンドを実行すると temporary として報告されますが、ファイルシステムがマウント解除されるときに元の値に戻ります。データセットがマウントされるときにプロパティー値を変更した場合は、変更がすぐに有効になり、一時的な設定がすべて上書きされます。

次の例では、tank/home/perrin ファイルシステムに読み取り専用マウントオプションが一時的に設定されます。ファイルシステムがマウント解除されているものと仮定しています。


# zfs mount -o ro tank/home/perrin

現在マウントされているファイルシステムのプロパティー値を一時的に変更するときは、特別な remount オプションを使用する必要があります。次の例では、現在マウントされているファイルシステムの atime プロパティーを一時的に off に変更しています。


# zfs mount -o remount,noatime tank/home/perrin
# zfs get atime tank/home/perrin
NAME             PROPERTY      VALUE                      SOURCE
tank/home/perrin atime         off                        temporary

zfs mount コマンドの詳細については、zfs(1M) を参照してください。