代替ルートプールを作成する理由としてもっとも一般的なのは、リムーバブルメディアでの使用です。このような場合には、必要なファイルシステムは通常 1 つだけなので、ターゲットシステムでユーザーが選択した場所にマウントする必要があります。zpool create -R オプションを使用して代替ルートプールを作成すると、ルートファイルシステムのマウントポイントは代替ルート値と同じ / に自動的に設定されます。
次の例では、morpheus という名前のプールが 代替ルートパスとしての /mnt に作成されます。
# zpool create -R /mnt morpheus c0t0d0 # zfs list morpheus NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT morpheus 32.5K 33.5G 8K /mnt |
ファイルシステムが 1 つだけで (morpheus)、そのマウントポイントがプールの代替ルート /mnt であることに注意してください。ディスクに格納されているマウントポイントは、実際に / になっています。/mnt のフルパスは、プール作成のこの初期コンテキストでのみ解釈されます。その後、このファイルシステムをエクスポートし、それを別のシステム上の任意の代替ルートプールの下で、-R alternate root value 構文を使ってインポートすることができます。
# zpool export morpheus # zpool import morpheus cannot mount '/': directory is not empty # zpool export morpheus # zpool import -R /mnt morpheus # zfs list morpheus NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT morpheus 32.5K 33.5G 8K /mnt |