Oracle Solaris Live Upgrade を使用して UFS ルートファイルシステムを ZFS ルートファイルシステムに移行する前に、次に示す問題を確認してください。
UFS から ZFS ルートファイルシステムへの移行には、Oracle Solaris インストール GUI の標準アップグレードオプションは使用できません。UFS ファイルシステムから移行するには、Oracle Solaris Live Upgrade を使用する必要があります。
Oracle Solaris Live Upgrade 操作の前に、起動に使用する ZFS ストレージプールを作成する必要があります。また、現時点での起動に関する制限のため、ZFS ルートプールの作成には、ディスク全体ではなくスライスを使用する必要があります。次に例を示します。
# zpool create rpool mirror c1t0d0s0 c1t1d0s0 |
新しいプールを作成する前に、プールで使用するディスクに、EFI ラベルではなく SMI (VTOC) ラベルが付いていることを確認してください。ディスクに SMI ラベルを付け直した場合は、ラベル付け処理によってパーティション分割方式が変更されていないことを確認してください。ほとんどの場合、ルートプールに使用するスライスにディスク容量のすべてを割り当てるようにしてください。
Oracle Solaris Live Upgrade を使用して、UFS BE を ZFS BE から作成することはできません。UFS BE を ZFS BE に移行し、UFS BE を維持する場合は、UFS BE または ZFS BE から起動できます。
Oracle Solaris Live Upgrade 機能は名前の変更を検出できないため、zfs rename コマンドで ZFS BE の名前を変更しないでください。名前を変更すると、以降に実行する ludelete などのコマンドが失敗します。したがって、既存の BE を引き続き使用する場合は、ZFS プールまたはファイルシステムの名前を変更しないでください。
主 BE のクローンである代替 BE を作成するときに、-f、-x、-y、-Y、および -z オプションを使用して主 BE のファイルを含めたり除外したりすることはできません。ただし、次の場合には、ファイルを含めるオプションと除外するオプションを使用できます。
UFS -> UFS UFS -> ZFS ZFS -> ZFS (different pool) |
Oracle Solaris Live Upgrade を使用すると、UFS ルートファイルシステムを ZFS ルートファイルシステムにアップグレードできますが、ルート以外のファイルシステムまたは共有ファイルシステムはアップグレードできません。
lu コマンドを使用して ZFS ルートファイルシステムの作成や移行を行うことはできません。