アクティブなブート環境を変更するための最適な方法は、luactivate コマンドを使用することです。不適切なパッチや構成エラーが原因でアクティブな環境の起動に失敗する場合、別の環境から起動する唯一の方法は、起動時にその環境を選択することです。x86 システムでは GRUB メニューから代替 BE を選択でき、SPARC システムでは PROM から明示的に代替 BE を起動できます。
Solaris 10 10/08 リリースの Oracle Solaris Live Upgrade のバグのため、アクティブでないブート環境は起動に失敗する場合があります。これは、ブート環境の ZFS データセットまたはゾーンの ZFS データセットに無効なマウントポイントが含まれているためです。同じバグのため、BE に別の /var データセットがある場合は、BE をマウントすることもできなくなります。
ゾーンのデータセットに無効なマウントポイントが含まれている場合は、次の手順を実行してマウントポイントを修正することができます。
フェイルセーフアーカイブからシステムを起動します。
プールをインポートします。
次に例を示します。
# zpool import rpool |
正しくない一時的なマウントポイントを探します。
次に例を示します。
# zfs list -r -o name,mountpoint rpool/ROOT/s10u6 NAME MOUNTPOINT rpool/ROOT/s10u6 /.alt.tmp.b-VP.mnt/ rpool/ROOT/s10u6/zones /.alt.tmp.b-VP.mnt//zones rpool/ROOT/s10u6/zones/zonerootA /.alt.tmp.b-VP.mnt/zones/zonerootA |
ルート BE (rpool/ROOT/s10u6) のマウントポイントは / となるべきです。
/var のマウントの問題が原因で起動に失敗する場合は、/var データセットについて同様に、正しくない一時的なマウントポイントを探します。
ZFS BE とそのデータセットのマウントポイントを設定しなおします。
次に例を示します。
# zfs inherit -r mountpoint rpool/ROOT/s10u6 # zfs set mountpoint=/ rpool/ROOT/s10u6 |
システムを再起動します。
GRUB メニューまたは OpenBoot PROM プロンプトで、特定のブート環境を起動するオプションが表示されたら、前の手順でマウントポイントを修正したブート環境を選択します。