WAN ブートインストールを自動的に実行するには、クライアントシステムの OpenBoot PROM (OBP) が WAN ブートに対応している必要があります。クライアントの OBP が WAN ブートに対応していない場合は、ローカル CD を使って必要なプログラムを提供することで、WAN ブートインストールを実行できます。
クライアントが WAN ブートに対応しているかどうかを確認するには、クライアントの OBP 構成変数を調べます。クライアントが WAN ブートに対応しているかどうかを調べるには、次の手順に従ってください。
この手順は、クライアントの OBP が WAN ブートに対応しているかどうかを調べる方法を示しています。
スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
WAN ブート対応を表す OBP 構成変数を調べます。
# eeprom | grep network-boot-arguments |
変数 network-boot-arguments が表示されるか、上記のコマンドが network-boot-arguments: data not available という出力を返した場合、OBP は WAN ブートインストールに対応しています。WAN ブートインストールを実行する前に OBP を更新する必要はありません。
上記のコマンドから何の出力も得られない場合、OBP は WAN ブートインストールに対応していません。次のどちらかの作業を実行する必要があります。
クライアントの OBP を更新します。OBP の更新方法については、システムのマニュアルを参照してください。
クライアントのインストールを行うための準備作業が完了したら、ローカル CD-ROM ドライブ内の Solaris SOFTWARE CD から WAN ブートインストールを実行します。
ローカル CD-ROM ドライブからクライアントをブートする方法については、「ローカルの CD メディアを使って WAN ブートインストールを実行する方法」を参照してください。WAN ブートインストールの準備を続行するには、「WAN ブートサーバーに /etc/netboot ディレクトリを作成する」を参照してください。
次のコマンドは、クライアントの OBP が WAN ブートに対応しているかどうかを確認する方法を示しています。
# eeprom | grep network-boot-arguments network-boot-arguments: data not available |
この例では、出力に network-boot-arguments: data not available が表示されているので、クライアント OBP は WAN ブートに対応しています。
クライアントの OBP が WAN ブートに対応していることを確認できたら、wanboot プログラムを WAN ブートサーバーにコピーする必要があります。手順については、「WAN ブートサーバーへの wanboot プログラムのインストール」を参照してください。
クライアントの OBP が WAN ブートに対応していない場合は、wanboot プログラムを WAN ブートサーバーにコピーする必要はありません。ローカル CD を使ってクライアントに wanboot プログラムを提供する必要があります。インストールを続行するには、「WAN ブートサーバーに /etc/netboot ディレクトリを作成する」を参照してください。
setup_install_server コマンドの詳細は、第 9 章「CD メディアを使用したネットワークインストールの準備 (作業)」を参照してください。