Solaris 10 6/06 ご使用にあたって

システム管理

ここでは、Solaris 10 OS のシステム管理に関するバグ情報について説明します。

smosservice または smdisklesswbem の問題によって壊れている (6378956)

smosservice または smdiskless コマンドは、JDKTM 1.5 リリースに依存しているため、機能しない場合があります。

次のエラーメッセージが表示されます。


 /usr/sadm/bin/smosservice list -u <user> -p <password> Exception in thread "main" 
java.lang.UnsupportedClassVersionError: 
com/sun/management/viperimpl/console/BaseConsoleOptionsManager 
(Unsupported major.minor version 49.0)
at java.lang.ClassLoader.defineClass0(Native Method)
       at java.lang.ClassLoader.defineClass(ClassLoader.java:539)
       at java.security.SecureClassLoader.defineClass(SecureClassLoader.java:123)
       at java.net.URLClassLoader.defineClass(URLClassLoader.java:251)
       at java.net.URLClassLoader.access$100(URLClassLoader.java:55)
       at java.net.URLClassLoader$1.run(URLClassLoader.java:194)
       at java.security.AccessController.doPrivileged(Native Method)
       at java.net.URLClassLoader.findClass(URLClassLoader.java:187)
       at java.lang.ClassLoader.loadClass(ClassLoader.java:289)
       at sun.misc.Launcher$AppClassLoader.loadClass(Launcher.java:274)
       at java.lang.ClassLoader.loadClass(ClassLoader.java:235)
       at java.lang.ClassLoader.loadClassInternal(ClassLoader.java:302)

回避方法:

JDK 1.5 インストールを指定するように JAVA_HOME 変数を設定します。


# JAVA_HOME=/usr/java

Sun Patch Manager Tool 2.0 に旧バージョンとの互換性がない

Sun Patch Manager Tool 2.0 が動作するシステムでは、Sun Patch Manager Tool 1.0 などのパッチマネージャーツールが動作するリモートシステムを管理できます。

ただし、旧バージョンのパッチマネージャーツールが動作するシステムで、Patch Manager Tool 2.0 が動作するリモートシステムを管理することはできません。旧バージョンは次のとおりです。


注 –

Solaris 8 OS にはパッチマネージャーツール用の CIM/WBEM (Common Information Model/Web Based Enterprise Management) サポートがありません。したがって、Solaris 8 システムではパッチマネージャーによるリモート管理が行えません。


Sun Remote Services Net Connect が大域ゾーンでしかサポートされない

Sun Remote Services (SRS) Net Connect は、大域ゾーンでしかサポートされていません。次のいずれかの操作を行うと、エラーメッセージが表示されます。

エラーメッセージの内容は次のとおりです。


*** package SUNWcstu failed to install - interactive administration required:

Interactive request script supplied by package
pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully

Installation of SUNWcstu was suspended (interaction required).
No changes were made to the system.  

*** package SUNWfrunc failed to install - interactive administration required:

Interactive request script supplied by package
pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully

Installation of SUNWfrunc was suspended (interaction required).
No changes were made to the system.

回避方法: このエラーメッセージは無視してください。

zoneadm コマンドで非大域ゾーンをインストールしているときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがある

パッケージのインストール中、zoneadm コマンドを使用して非大域ゾーンをインストールしているときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがあります。次のようなメッセージが表示されます。


Preparing to install zone zone1.
Creating list of files to copy from the global zone.
Copying 2348 files to the zone.
Initializing zone product registry.
Determining zone package initialization order.
Preparing to initialize 790 packages on the zone.
Initialized 790 packages on zone.
Zone zone1 is initialized.

Installation of the following packages generated errors: 
SUNWjhrt SUNWmcc SUNWjhdev SUNWnsb SUNWmcon SUNWmpatchmgr

Installation of the following packages generated warnings: 
SUNWj3rt SUNWmc SUNWwbmc SUNWmga SUNWdclnt SUNWlvma SUNWlvmg 
SUNWrmui SUNWdoc SUNWpl5m SUNWpmgr

パッケージのインストールに関する問題は、ゾーンのインストールのログが含まれている /export/zone1/root/var/sadm/system/logs/install_log にも記録されます。

回避方法: ありません。


注 –

非大域ゾーンは、これらのメッセージが通知されても使用できます。以前の Solaris Express と Solaris 10 ベータリリースにはパッケージのインストールに関する問題がありますが、これらの問題に関する通知は生成されませんでした。この Solaris リリースからは、これらのエラーが正しく報告され、記録されるようになりました。


localeadm コマンドを使用して地域を追加できない (6350486)

localeadm コマンドで地域を追加する機能は、新しい構成ファイルを作成した場合には動作しません。次の地域を追加するときに、LANGUAGES CD が検出されません。

次のエラーメッセージが表示されます。


No langcd image has been found in
/cdrom/sol_10_1005_x86_4/Solaris_10/Product

No langcd image has been found in
/cdrom/sol_10_1005_x86_4 /cdrom/sol_10_1005_x86_4
/cdrom/sol_10_1005_x86_4
/cdro m/sol_10_1005_x86_4
/cdrom/sol_10_1005_x86_4

Please enter the path to this image/disk, or enter 'q' to quit:

回避方法: 新しい構成ファイルの作成を求められたら、「いいえ」を選択してください。代わりに、システムにインストールされている構成ファイルを使用してください。

SPARC: 動的再構成の実行中にエラーメッセージが表示される (6312424)

動的再構成 (DR) の実行中に、エラーメッセージが表示されることがあります。DR パスに含まれるデバイスで入出力処理がアクティブな状態のときに、DR を実行すると、メッセージが表示されます。メッセージが表示されたあとに、入出力処理が再試行され、最終的には成功します。表示されるメッセージの例を次に示します。


Jul 28 12:23:19 qame10-a scsi: [ID 107833 kern.warning] WARNING:
/ssm@0,0/pci@19,700000/SUNW,qlc@2,1/fp@0,0/ssd@w2100000c5056fa13,0 (ssd6):
Jul 28 12:23:19 qame10-a 	transport rejected fatal error
Jul 28 12:22:08 qame10-a scsi: [ID 107833 kern.warning] WARNING:
/ssm@0,0/pci@19,700000/SUNW,qlc@2,1/fp@0,0/ssd@w2100000c5056f9a7,0 (ssd36):
Jul 28 12:22:08 qame10-a 	SCSI transport failed: reason 'timeout':
retrying command

回避方法: ありません。このエラーメッセージは無視してください。

SPARC: ストレージエリアネットワークに含まれるサーバー上のリンクを再初期化すると、すべてのサーバー上の論理ユニット番号がリセットされる (6301627)

luxadm -e forcelip コマンドを実行すると、1 つのサーバー上のリンクが再初期化されますが、ストレージエリアネットワーク (SAN) に含まれるすべてのサーバー上の論理ユニット番号 (LUN) もリセットされます。次のようなエラーメッセージが、同じ SAN 環境のゾーンに含まれる 1 つまたは複数のサーバーのコンソールに表示されます。


Aug 16 13:34:07 ontario-a last message repeated 5 times
Aug 16 13:34:07 ontario-a scsi_vhci: [ID 734749 kern.warning] WARNING:
vhci_scsi_reset 0x0

回避方法: ありません。このエラーメッセージは無視してください。

ゾーン用のパッチを削除したあとに pkgchk を実行すると、エラーメッセージが表示される (6267966)

patchadd コマンドと patchrm コマンドは、ファイルシステムを継承した非大域ゾーンでは適切に動作しません。この結果、次の状況のときにこれらのゾーンで pkgchk コマンドを実行すると、パッケージに関するエラーメッセージが生成されることがあります。

  1. 大域ゾーンで patchadd コマンドを使用して、Solaris 10 ゾーンシステムにパッチを適用します。

  2. patchrm コマンドを使用して、適用したパッチを削除します。

  3. ファイルシステムを継承した非大域ゾーンで、削除したパッチに含まれるパッケージに関する情報について pkgchk コマンドを使って確認します。

上記の状況のときに、SUNWcsu に対して pkgchk コマンドを使用すると、次のようなメッセージが表示されます。


# pkgchk SUNWcsu
ERROR: /usr/lib/inet/certdb
     modtime <04/26/05 10:55:26 PM> expected <01/23/05 01:48:24 AM> actual
     file size <36012> expected <42152> actual
     file cksum <37098> expected <19747> actual
ERROR: /usr/lib/inet/certlocal
     modtime <04/26/05 10:55:26 PM> expected <01/23/05 01:48:24 AM> actual
     file size <44348> expected <84636> actual

回避方法: ありません。このエラーが発生しても問題はありません。このエラーメッセージは無視してください。

EF/kcfd アルゴリズムと IPsec アルゴリズムを使用するときにこれらが競合する (6266083)

Solaris 10 3/05 HW1 リリースを使用するシステムは IPsec に関する問題を引き起こす可能性があります。この問題は、新規にインストールしたシステム、つまりブート時に新しい SMF (Service Management Facility) マニフェストを多数インポートするシステムで発生することがあります。このようなブートを実行したあとに、svc:/system/cryptosvc:default に含まれる暗号化フレームワークが初期化される前に、svc:/network/initial:default に含まれる IPsec が初期化されることがあります。認証アルゴリズムまたは暗号化アルゴリズムが使用できないため、IPsec セキュリティーアソシエーションの作成に失敗して、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。


PF_KEY error: type=ADD, errno=22:
Invalid argument, diagnostic  code=40:
Unsupported authentication algorithm

このエラーは、IPsec サービスを必要とする Sun Fire E25K システムで DR を使用する場合などに発生することがあります。

回避方法: IPsec サービスを使用する処理を実行する前に、新しい SMF マニフェストを多数インポートするブートを実行してから次の手順を実行します。

  1. ブート後に、次のコマンドを実行します。


    ipsecalgs -s
    
  2. システムに /etc/inet/secret/ipseckeys が存在する場合は、次のコマンドも実行します。


    ipseckey -f /etc/inet/secret/ipseckeys
    

これで、Sun Fire E25K システム上で DR を使用するなど、IPsec セキュリティーアソシエーションを作成する処理を実行できる状態になります。

この手順を実行する必要があるのは、ブート時に新しい SMF マニフェストが多数インポートされる場合だけです。

Solaris Product Registry の管理ユーティリティーがゾーン内で起動できない (6220284)

ゾーン内で Solaris Product Registry の管理ユーティリティーを起動しようとすると、失敗します。ゾーンのインストール時に、Solaris Product Registry のデータベース productregistry がゾーン内に複製されなかったため、管理ユーティリティーをゾーン内で実行できません。

回避方法: スーパーユーザーとして、productregistry データベースをゾーンにコピーしてください。


# cp /var/sadm/install/productregistry zone_path/var/sadm/install/

上記のコマンドで、zone_path は作成したゾーンのルートディレクトリへのパスです。

既存のディスクレスクライアントをシステムから削除できない (6205746)

smdiskless コマンドを使用してディスクレスクライアントを削除すると、コマンドは失敗します。ディスクレスクライアントは、システムデータベースから削除されません。次のエラーメッセージが表示されます。


Failing with error EXM_BMS.

回避方法: クライアントを追加する前に、/export パーティションの共有を解除してください。

Net Connect 3.1.1 のインストールが失敗する (6197548)

Net Connect 3.1.1 のインストールが失敗するのは、Solaris 10 の完全インストールの初期にその製品を選択した場合です。このエラーは、Solaris 10 Operating System DVD を使用してインストールを行なっているときに発生します。OS のインストールが完了した時点で、次のエラーメッセージが /var/sadm/install/logs/ の Net Connect インストールログに記録されます。


Installation of SUNWSRSPX failed.
Error: pkgadd failed for SUNWsrspx 
Install complete. Package: SUNWsrspx

回避方法: OS のインストールが完了したら、次の手順を実行してください。

  1. Solaris 10 Operating System DVD または Solaris 10 SOFTWARE - CD 4 を挿入します。

  2. Net Connect 製品のディレクトリに移動します。

  3. Net Connect インストーラを実行します。


注 –

最新バージョンの Sun Net Connect ソフトウェアおよびリリースノートをダウンロードするには、https://srsnetconnect.sun.com の Sun Net Connect ポータルにアクセスしてください。


x86: Solaris フラッシュアーカイブをインストールするときに、デフォルトの C ライブラリによってブート障害が発生することがある (6192995)

次の状況下では、Solaris フラッシュアーカイブに関係のあるブート障害が発生することがあります。

クローンシステムをブートしようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。


WARNING: init exited with fatal signal 9; restarting.

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. アーカイブを作成する前に、マスターシステム上の /lib/libc.so.1 ライブラリをマウント解除します。


    # umount /lib/libc.so.1
    

    このコマンドを使用すると、マスターシステムで C ライブラリ libc の基本バージョンを使用できるようになります。

  2. マスターシステムで Solaris フラッシュアーカイブを作成します。

    Solaris フラッシュアーカイブの作成方法の詳細については、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』を参照してください。

  3. /lib/libc.so.1 ライブラリをマスターシステムにマウントします。


    # mount -O -F lofs /lib/libc.so.1 /usr/lib/libc/libc_hwcap2.so.1
    
  4. クローンシステムに Solaris フラッシュアーカイブをインストールします。

    Solaris フラッシュアーカイブのインストール方法の詳細については、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』を参照してください。

SPARC: smosservice delete コマンドですべてのディレクトリが正常に削除されるとは限らない (6192105)

smosservice delete コマンドを使用してディスクレスクライアントサービスを削除した場合、すべてのサービスディレクトリが正常に削除されるとは限りません。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. そのサービスを使用するクライアントが存在しないことを確認します。


    # unshare /export/exec/Solaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/exec/Solaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/exec/.copyofSolaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/.copyofSolaris_10
    # rm -rf /export/Solaris_10
    # rm -rf /export/share
    # rm -rf /export/root/templates/Solaris_10
    # rm -rf /export/root/clone/Solaris_10
    # rm -rf /tftpboot/inetboot.sun4u.Solaris_10
  2. 次のエントリを /etc/bootparams ファイルから削除します。


    fs1-24 boottype=:os

    注 –

    このエントリを削除するのは、このファイルサーバーが関数や資源をほかのサービスに提供していない場合に限られます。


  3. 次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルから削除します。


    share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_8_sparc.all/usr
  4. /var/sadm/system/admin/services/Solaris_10 ファイルを変更します。

    • ファイルサーバーが Solaris_10 でない場合は、そのファイルを削除します。

    • ファイルサーバーが Solaris_10 である場合は、冒頭の 3 行を残し、あとのエントリをすべて削除します。削除した行は、/export/root/templates/Solaris_10 に含まれるサービス USR_PATH および SPOOLED ROOT のパッケージとサポートされるプラットフォームを示します。

patchadd コマンドでパッチを NFS サーバーからインストールできない (6188748)

patchadd コマンドを使用してほかのシステムから NFS を介してパッチをインストールしようとすると、コマンドは失敗します。次の例は、失敗した patchadd 操作と表示されるエラーメッセージを示しています。


Validating patches...

Loading patches installed on the system...
[...]
Loading patches requested to install.
[...]
Checking patches that you specified for installation.
[...]
Approved patches will be installed in this order:
[...]
Checking local zones...
[...]
Summary for zones:
[...]
Patches that passed the dependency check:
[...]

Patching global zone
Adding patches...

 Checking installed patches...
Verifying sufficient filesystem capacity (dry run method)...
Installing patch packages...

 Patch Patch_ID has been successfully installed.
See /var/sadm/patch/Patch_ID/log for details
 Patch packages installed:
   SUNWroute
[...]

Adding patches...
 The patch directory
 /dev/.SUNW_patches_0111105334-1230284-00004de14dcb29c7
 cannot be found on this system.  

[...]

Patchadd is terminating.

回避方法: まず、インストールするすべてのパッチを NFS サーバーからローカルシステムに手動でコピーします。次に、patchadd コマンドを使用して、パッチをコピーしたローカルシステムのディレクトリからパッチをインストールします。

lucreate コマンドで RAID-1 ボリュームを作成できない (5106987)

lucreate コマンドを使用して、/dev/md ディレクトリにデバイスエントリが含まれていない RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成しようとすると、コマンドが失敗します。最初に Solaris ボリュームマネージャーでミラーを作成しないかぎり、lucreate コマンドでファイルシステムをミラー化することはできません。

回避方法: まず Solaris ボリュームマネージャーでミラー化されたファイルシステムを作成し、次に lucreate コマンドで新しいブート環境を作成してください。

lucreate コマンドの詳細については、lucreate(1M) または 『Solaris 10 6/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』を参照してください。

Solaris ボリュームマネージャーによるミラー化されたファイルシステムの作成方法については、『Solaris ボリュームマネージャの管理』を参照してください。

ストレージエリアネットワークのファブリックゾーンでデバイスがすぐに使用できる状態にならない (5077933)

ストレージエリアネットワーク (SAN) のファブリックゾーンが動的に作成されているときに、そのゾーンのデバイスがホスト側で使用できないことがあります。このようなデバイスまたはホストバスアダプタのデータを表示するためにコマンド luxadm -e dump_map を使用すると、エラーメッセージが表示されます。次の例を参照してください。


# luxadm -e dump_map /dev/cfg/c5

 Pos  Port_ID Hard_Addr Port WWN         Node WWN         Type
ERROR: Unable to retrieve target port details (QLogic Corp-2312-3)ERROR

すべての接続点の状態のリストを出力すると、次の例のような情報が表示されます。この例では、ファブリックデバイスにテープドライブが含まれていますが、c5 にデバイスが表示されていません。


# cfgadm -al

Ap_Id        Type         Receptacle   Occupant     Condition
:
:
c5           fc-fabric    connected    unconfigured unknown
usb0/1       unknown      empty        unconfigured ok
:
:

回避方法: ファブリック接続のデバイスを構成したあとに、luxadm -e forcelip コマンドを使用して、それらのデバイスへのリンクを再初期化してください。上記の例の場合は、次のように入力します。


# luxadm -e forcelip /dev/cfg/c5

SPARC: キーボードシーケンスを使用してシステムを停止すると、システムがパニックすることがある (5061679)

Stop-A キーや L1-A キーなどのキーボードシーケンスを使用してシステムを停止しようとすると、システムがパニックすることがあります。次のようなエラーメッセージが表示されます。


panic[cpu2]/thread=2a100337d40: pcisch2 (pci@9,700000): 
consistent dma sync timeout

回避方法: OpenBoot PROM に入るときには、キーボードシーケンスを使用しないでください。

ipfs コマンドを -W オプション付きで使用すると失敗する (5040248)

ipfs コマンドは、ネットワークアドレス変換 (NAT) の状態とパケットフィルタリングの状態テーブルに関する情報を保存および復元します。このユーティリティーは、システムがリブートした場合にネットワーク接続が中断されるのを防ぎます。-W オプションを指定して ipfs コマンドを実行すると、カーネル状態テーブルの保存に失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。


state:SIOCSTGET: Bad address

回避方法: ありません。

kill -HUP によって必ずしもエージェントが snmpd.conf 構成ファイルを再度読み取るとは限らない (4988483)

snmpd.conf の内容を変更したあとは、コマンド kill -HUP snmp Process ID を実行できます。このコマンドによって snmp プロセスが停止します。その後、システム管理エージェントのマスターエージェント(snmpd) に信号が送信されて snmpd.conf が再度読み取られ、導入した変更が実装されます。このコマンドによって必ずしもマスターエージェントが構成ファイルを再度読み取るとは限りません。その結果、このコマンドを使用しても、必ずしも構成ファイル内の変更が有効になるとは限りません。

回避方法: kill -HUP を使用する代わりに、変更を snmpd.conf に追加したあとでシステム管理エージェントを再起動してください。次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 次のコマンドを入力します。

    # /etc/init.d/init.sma restart

x86: BIOS のブート時に F4 キーを押すとサービスパーティションのブートに失敗する (4782757、5051157)

これは、Solaris 10 OS (x86 版) がインストールされた、サービスパーティションを保持する Sun LX50 のブート時に発生します。F4 ファンクションキーを押すことでサービスパーティションのブートを選択できますが、オプションを選択すると画面が空白になります。その後、システムはサービスパーティションのブートに失敗します。

回避方法: BIOS ブート画面の表示時に、F4 キーを押さないでください。タイムアウト後に「Current Disk Partition Information」画面が表示されます。type=DIAGNOSTIC に対応する「Part#」列の番号を選択します。続いて Return キーを押します。サービスパーティションがブートします。

Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースプロバイダを検出できない (4619576)

Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは、com.sun.wbem.provider インタフェースまたは com.sun.wbem.provider20 インタフェースに書き込まれたプロバイダを検出できません。これらのインタフェースに書き込まれたプロバイダ用に Solaris_ProviderPath インスタンスを作成した場合でも、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンはプロバイダを検出しません。

回避方法: デーモンがこのようなプロバイダを検出できるようにするには、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンをいったん停止してから再起動します。


# /etc/init.d/init.wbem stop

# /etc/init.d/init.wbem start

注 –

javax API を使用してプロバイダを作成した場合は、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンを停止してから再起動する必要はありません。Solaris WBEM Services 2.5 デーモンが javax プロバイダを動的に認識します。


XML/HTTP トランスポートプロトコル環境では com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースメソッド呼び出しが失敗することがある (4497393、4497399、4497406、4497411)

javax アプリケーションプログラミングインタフェースではなく、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースを使用して WBEM ソフトウェアを開発する場合、全面的にサポートされるのは Common Information Model (CIM) リモートメソッド呼び出し (RMI) だけです。XML/HTTP など、ほかのプロトコルについては、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースで完全に機能するという保証はありません。

次の表に、RMI では正常に実行され、XML/HTTP では失敗する呼び出しの例を示します。

メソッド呼び出し 

エラーメッセージ 

CIMClient.close()

NullPointerException

CIMClient.execQuery()

CIM_ERR_QUERY_LANGUAGE_NOT_SUPPORTED

CIMClient.getInstance()

CIM_ERR_FAILED

CIMClient.invokeMethod()

XMLERROR: ClassCastException

Solaris Management Console のマウントと共有ツールでファイルシステムのマウント属性を変更できない (4466829)

Solaris Management Console のマウントと共有ツールでは、ルート (/)、/usr/var などのシステムに必須なファイルシステム上のマウントオプションを変更できません。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。