Solaris 10 IBM BladeCenter サーバーインストールガイド

x86 ミニルートイメージについて

場合によっては、Sun がドライバパッチを提供してハードウェアをサポートすることがあります。Sun がこれらのドライバパッチを提供するのは、IBM BladeCenter サーバーなどの他社製ハードウェアをサポートするためです。Sun がハードウェアをサポートする場合の別の理由としては、新しいハードウェアに対する特定の Solaris リリースのインストールを、その Solaris リリースの再構築を行うことなく可能にするためです。このような場合は、特定のドライバパッチのインストールが必要になることがよくあります。ほとんどの場合、このプロセスは該当する OS 用の最新 KU パッチのインストールを伴います。

ミニルートは、Solaris インストールメディアに含まれるブート可能な最小限のルート (/) ファイルシステムです。ミニルートは、システムをブートして、システムをインストールまたはアップグレードするために必要なすべての Solaris ソフトウェアで構成されます。ミニルートは、JumpStart インストールプログラムまたはインストールメディアが Solaris OS の完全インストールを実行するために使用されます。ミニルートは、インストールプロセスの実行中にのみ使用されます。

以降で説明する手順が、ミニルートイメージのみにパッチをインストールする方法の説明であることを理解しておくのは重要です。ミニルートイメージにパッチを適用する場合、Solaris OS のインストールを実行するシステムや、patchadd -C コマンドを実行するシステムにはパッチがインストールされません。x86 ミニルートイメージに適用されたパッチは、実際に Solaris OS インストールを実行するプロセスに、ドライバやハードウェアのサポートを追加するためだけに使用されます。新しいハードウェアの例として、より最近の KU でドライバがサポートされている新しいマザーボードが考えられます。インストールされたイメージは、初回ブートの前にさらにパッチのインストールを必要とします。このプロセスは、インストールの完了後に発生します。終了スクリプトが呼び出され、初回ブートの前に、新たにインストールされたシステムへの KU のインストールが開始されます。この KU のインストールは、x86 ミニルートイメージのパッチプロセスとは別個に実行されます。