Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

Trusted Extensions の認可検査

Trusted Extensions ソフトウェアは、セキュリティーの見地から、送信経路の適切さを判定します。ソフトウェアは「認可検査」と呼ばれる一連のテストを、発信元ホスト、宛先ホスト、および中間ゲートウェイで実行します。


注 –

次の説明では、ラベル範囲の認可検査はセキュリティーラベルセットの検査も意味します。


認可検査では、ラベル範囲と CIPSO ラベル情報が確認されます。経路のセキュリティー属性は、経路指定テーブルのエントリから取得されるか、エントリにセキュリティー属性がない場合はゲートウェイのセキュリティーテンプレートから取得されます。

通信の着信時には、Trusted Extensions ソフトウェアは可能であればパケット自体からラベルを取得します。パケットからのラベルの取得は、ラベルをサポートするシステムからメッセージが送信されている場合にのみ可能です。パケットからラベルを取得できない場合は、トラステッドネットワークデータベースファイルからデフォルトラベルがメッセージに割り当てられます。これらのラベルは認可検査時にも使用されます。Trusted Extensions は、発信メッセージ、転送メッセージ、および着信メッセージに対して複数の検査を実施します。

発信元の認可検査

送信側プロセスまたは送信側ゾーンで、次の認可検査が実行されます。


注 –

最初のホップ検査は、メッセージが任意のネットワーク上のホストからゲートウェイを経由して別のネットワーク上のホストに送信されているときに行われます。


ゲートウェイの認可検査

Trusted Extensions ゲートウェイシステムでは、次のホップのゲートウェイに対して認可検査が実行されます。

宛先の認可検査

Trusted Extensions ホストがデータを受信するときに、ソフトウェアは次の検査を実行します。