Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

.copy_files ファイルと .link_files ファイル

Trusted Extensions では、ファイルはスケルトンディレクトリからアカウントの最小ラベルを含むゾーンにのみ、自動的にコピーされます。上位ラベルのゾーンで起動ファイルを使用できるようにするには、ユーザーまたは管理者が .copy_files ファイルと .link_files ファイルを作成する必要があります。

Trusted Extensions の .copy_files ファイルと .link_files ファイルは、起動ファイルをアカウントの各ラベルのホームディレクトリに自動的にコピーまたはリンクします。ユーザーが新しいラベルでワークスペースを作成するごとに、updatehome コマンドはアカウントの最小ラベルで .copy_files ファイルと .link_files ファイルの内容を読み取ります。続いてコマンドは、リストに指定されたファイルを上位ラベルのワークスペースにコピーまたはリンクします。

.copy_files ファイルは、ユーザーが別のラベルで少しだけ異なる起動ファイルを使用する場合に有効です。たとえば、ユーザーが別のラベルで異なるメールエイリアスを使用する場合は、コピーが適しています。.link-files ファイルは、起動ファイルを、そのファイルが呼び出されたすべてのラベルでまったく同じにする必要がある場合に便利です。たとえば、すべてのラベル付き印刷ジョブを 1 台のプリンタで処理する場合は、リンクが適しています。サンプルファイルについては、「Trusted Extensions のユーザーの起動ファイルを構成する」を参照してください。

次のリストに、ユーザーに上位ラベルへのコピーまたはリンクを許可する起動ファイルの例を示します。

.acrorc

.login

.signature

.aliases

.mailrc

.soffice

.cshrc

.mime_types

.Xdefaults

.dtprofile

.newsrc

.Xdefaults-hostname

.emacs

.profile