Solaris Trusted Extensions 開発ガイド

ラベルの構成要素

ラベルには、階層的な格付け、およびゼロ個以上の階層的でないコンパートメントのセットが含まれます。格付けは「レベル」または機密レベルとも呼ばれます。「格付け」は、TOP SECRETUNCLASSIFIED など、ラベルの階層内の 1 つのレベルを表します。「コンパートメント」は、格付けと関連付けられ、人事 (HR) 部や営業部の個人情報など、システム内の別個の階層的でない領域の情報を表します。コンパートメントは、特定領域の情報を知る必要があるユーザーにのみアクセスを制限します。たとえば、SECRET 格付けのユーザーのみが、コンパートメントの関連リストによって指定される機密情報にアクセスできますが、その他の機密情報にはアクセスできません。格付けとコンパートメントはともに、ゾーンのラベルとゾーン内のリソースを表します。

label_encodings ファイルに指定されるテキスト形式の格付けは、次のとおりです。


CLASSIFICATIONS:
name= CONFIDENTIAL; sname= C; value= 4; initial compartments= 4-5 190-239;
name= REGISTERED; sname= REG; value= 6; initial compartments= 4-5 190-239;

label_encodings ファイルに指定されるテキスト形式のコンパートメントは、次のとおりです。


WORDS:
name= HR; minclass= C; compartments= 0;

ラベルの定義および形式についての詳細は、『Solaris Trusted Extensions ラベルの管理』および『コンパートメントモードワークステーションのラベル作成: エンコード形式』を参照してください。ラベル API については、第 2 章「ラベルと認可上限」を参照してください。