Solaris Trusted Extensions 開発ガイド

ラベル範囲の取得

getuserrange() および getdevicerange() ルーチンが、それぞれユーザーとデバイスのラベル範囲を取得するために使用されます。次のルーチンの記述には、各ルーチンのプロトタイプ宣言が含まれます。

m_range_t *getuserrange(const char *username);

getuserrange() ルーチンは、指定したユーザーのラベル範囲を取得します。ユーザーがマルチレベルデスクトップにログインするときに、範囲の下限がラベルとして使用されます。範囲の上限、すなわち認可上限は、ラベル付けされたワークスペースにユーザーが割り当てることができる使用可能なラベルに対する上限として使用されます。

ユーザーのラベル範囲のデフォルト値は label_encodings ファイルで指定します。その値は user_attr ファイルによって上書きできます。

setflabel(3TSOL)label_encodings(4)、および user_attr(4) のマニュアルページを参照してください。

bl_range_t *getdevicerange(const char *device);

getdevicerange() ルーチンは、ユーザーが割り当て可能なデバイスのラベル範囲を取得します。デバイスにラベル範囲を指定しない場合のデフォルト範囲は、上限が ADMIN_HIGH、下限が ADMIN_LOW です。

list_devices コマンドを使用して、デバイスのラベル範囲を表示できます。

list_devices(1) および getdevicerange(3TSOL) のマニュアルページを参照してください。