名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 使用例 | 属性 | ファイル | 関連項目 | 注意事項
/usr/sbin/tnd [-p poll-interval]
tnd (トラステッドネットワークデーモン) は、トラステッドネットワークデータベースを使ってカーネルを初期化し、また要求に従って LDAP サーバーおよびローカルファイルからデータベースの再読み込みを行います。tnd は、設定データベースを読み込む際、nsswitch.conf(4) は、ブート処理の冒頭で起動されます。tnd は、ブート処理の冒頭で起動されます。
tnd は、次の 2 つのデータベースをカーネルに読み込みます。遠隔ホストデータベース tnrhdb(4) および遠隔ホストテンプレートデータベース tnrhtp(4) です。これらのデータベースの内容、およびデータベースがトラステッドネットワークに与える影響については、それぞれのマニュアルページを参照してください。関連する LDAP データベースまたはローカルデータベースが変更されると、tnd はローカルカーネルのキャッシュを、決められた間隔で更新します。
ローカルのトラステッドネットワークデータベースファイルが変更された場合、管理者は tnchkdb(1M) を実行して構文を検査するとともに、svcadm refresh svc:/network/tnd を実行して tnd によるデータベース走査をすぐに開始する必要があります。
tnd は smf(5) スクリプトから起動され、大域ゾーンで実行されることを前提としています。次に示すシグナルは、svcadm の特定の処理を引き起こします。
SIGHUP
svcadm refresh svc:/network/tnd を実行します。
ローカルおよび LDAP tnrhdb と tnrhtp データベースの再走査が開始されます。tnd は、検出された変更点を使ってカーネルデータベースを更新します。
SIGTERM
svcadm disable svc:/network/tnd を実行します。
tnd デーモンを停止します。カーネルデータベースは変更されません。
次のコマンドは、ポーリング間隔を 1 時間に変更して、この間隔を SMF リポジトリに格納します。次回のブート時に、tnd のポーリング間隔は 1 時間になります。
# svccfg -s network/tnd setprop tnd/poll_interval=3600 |
次のコマンドは、ポーリング間隔を変更しますが、リポジトリの更新は行いません。次回のブート時、tnd のポーリング間隔はデフォルトの 30 分のままです。
# tnd -p 3600 |
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
属性タイプ |
属性値 |
---|---|
使用条件 |
SUNWtsu |
安定性レベル (コマンド) |
安定 |
安定性レベル (サービス) |
プロジェクト非公開 |
トラステッドネットワーク遠隔ホストデータベース
トラステッドネットワーク遠隔ホストテンプレート
トラステッドゾーン構成データベース
ネームサービススイッチの構成ファイル
svcs(1), svcadm(1M), tninfo(1M), tnctl(1M), tnchkdb(1M), tnrhdb(4), tnrhtp(4), tnzonecfg(4), nsswitch.conf(4), attributes(5), smf(5)
『Solaris Trusted Extensions 管理の手順』の「カーネルキャッシュとネットワークデータベースを同期する」
tnd サービスは、サービス管理機能 smf(5) により、サービス識別子の下で管理されます。
svc:/network/tnd |
サービスの状態は、svcs(1) を使って問い合わせることができます。このサービスに対する管理操作 (デーモンの再起動要求など) は、svcadm(1M) を使って実行できます。次に例を示します。
svcadm restart svc:/network/tnd |