コンパートメントモードワークステーションのラベル作成: エンコード形式

Combination Constraints: サブセクション

COMBINATION CONSTRAINTS: というサブセクションを使用して、人が読める形式のラベルにおける語句の組み合わせに関する制約を特定します。このサブセクションでは、正しい形式のラベルの基準を指定します。このセクションでは、組み合わせ制約をいくつか指定しますが、まったく指定しないこともできます。上記の REQUIRED COMBINATIONS: サブセクションでは、組み合わせが必要なラベル語句を指定しましたが、サブセクション COMBINATION CONSTRAINTS: では逆に組み合わせることができないラベル語句を指定します。組み合わせ制約は、COMBINATION CONSTRAINTS: というキーワードに続く各行に 1 組ずつ指定します。各行には、1 組の組み合わせ制約だけを指定します (継続行については次を参照してください)。接頭辞や接尾辞が必要な場合はそれも指定します。組み合わせ制約は何行でも指定することができますが、SENSITIVITY LABELS: というキーワードの開始行で指定の終わりと見なされます。

組み合わせ制約には、次の 3 種類の指定方法があります。

  1. 	WORDS1 ! WORDS2
  2. 	WORDS1 & WORDS2
  3. 	WORDS1 &

上記の 3 つのケースに示す WORDS1 と WORDS2 はいずれも、1 つの語句または「|」(「または」の意味) で区切られた複数の語句を表します。組み合わせ制約の !、&、および | の各文字の両側には空白文字かタブが必要です。1 の形式では、WORDS1 で指定した各語句は、WORDS2 で指定したどの語句とも組み合わせることができないことを指定しています。2 の形式では、WORDS1 で指定した語句は WORDS2 で指定した語句としか組み合わせることができないことを指定しています。ここでは、WORDS2 で指定した語句と何を組み合わせられるか、または組み合わせられないかについて指定しているわけではありません。3 の形式では、WORDS1 で指定した語句はどれも、ほかの語句と組み合わせることができないことを指定しています。

組み合わせ制約行は、非常に長くなる可能性があるのと、1 行に 1 つずつしか指定できないため、制約行はファイルの次の行まで継続することができます。組み合わせ制約行を継続する場合は、行の末尾に \ という文字を指定します。\ の直前には空白文字を指定する必要があります。\ で終わる行に続く空白文字でない行は、その行の論理的な継続行であると見なされます。1 つの語句 (接頭辞や接尾辞も含む) を \ で区切ることはできません。すなわち、1 つの語句は、同じ行に記述しなければなりません。付録 B 「説明付きのエンコーディングサンプル」の語句を例にして次に説明します。

REL CNTRY3 ! REL CNTRY1 | \

REL CNTRY2

上記は正しい継続の指定方法です。

REL CNTRY3 ! REL  \

CNTRY11 | REL CNTRY2

上記の継続の指定方法は誤りです。接頭辞 REL と基本語句 CNTRY1 が 2 行にまたがっているからです。

組み合わせ制約は、階層関係のある語句に指定する必要はありません。すなわち、WORD2 が WORD1 より階層の上位に位置する場合、これらの 2 つの語句がラベルで一緒に表示されることはありません。したがって、わざわざ組み合わせ制約を指定して、組み合わせが行われないようにする必要はありません。

同様に階層関係のない互いに排他的な語句も、組み合わせ制約に指定する必要がありません。たとえば、次の 2 つの語句の指定を検討してください。

name= WORD7;   markings=   6 ~7; 
name= WORD8;   markings= ~6   7;

これらの 2 つの語句のビットエンコーディング値は、互いに排他的であり、階層関係もありません。このような語句は、組み合わせ制約を指定しなくても自動的にラベルには表示されません。

逆に、階層関係のない合成語句など、それらの語句のビットエンコーディング値によって強制的に組み合わせが行われる語句については、組み合わせ制約を指定したとしても組み合わせを阻止することはできません (第 8 章「適切なラベル判定を行う」を参照してください)。たとえば、次の 3 つの語句を検討してください。

name= WORD12;	markings= 6 7; 
name= WORD10;	markings= 0 6;
name= WORD11;	markings= 1 7; 

これらの語句の間には階層関係がありません。WORD10 と WORD11 の両方がラベルに表示された場合、WORD12 も自動的に表示されます。組み合わせ制約を指定したとしても、WORD10 と WORD11 が組み合わせ可能である限り、WORD10 または WORD11 のどちらか一方が表示されているラベルには WORD12 も表示されます。

第 7 章「エンコーディングを指定する際の一般的な考慮事項」で、組み合わせ制約の指定に関する非常に重要な考慮事項について検討します。