Solaris 10 11/06 インストールガイド (ネットワークインストール)

パート IV 付録

このパートでは、リファレンス情報について説明します。

付録 A 問題発生時の解決方法 (作業)

この章では、Solaris 10 11/06 ソフトウェアのインストール時に発生する可能性のあるエラーメッセージと一般的な問題の一覧を示し、それぞれの問題の解決方法を示します。まず、次のリストを使用して、インストールプロセスのどこで問題が発生したか確認してください。


注 –

この付録で「ブート可能なメディア」と記載されている場合、これはインストールプログラムおよび JumpStart インストールを意味します。


ネットワークインストールの設定に関する問題


Unknown client “host_name

原因:

add_install_client コマンドの host_name 引数は、ネームサービス内のホストでなければなりません。

対処方法:

ホスト host_name をネームサービスに追加し、add_install_client コマンドを実行し直してください。


Error: <system name> does not exist in the NIS ethers map


Add it, and rerun the add_install_client command

説明:

add_install_client コマンドを実行すると、上記のエラーが出てコマンドが失敗します。

原因:

インストールサーバーに追加しようとしているクライアントが、サーバーの /etc/ethers ファイルに存在しません。

対処方法:

必要な情報をインストールサーバー上の /etc/ethers ファイルに追加し、add_install_client コマンドを実行し直してください。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

  2. このクライアント上で ethers アドレスを見つけます。


    # ifconfig -a grep ethers
    ether 8:0:20:b3:39:1d
  3. インストールサーバー上で、エディタを使って /etc/ethers ファイルを開きます。そのアドレスをリストに追加します。

  4. この例のように、クライアント上で add_install_client をもう一度実行します。


    # ./add_install_client bluegill sun4u
    

システムのブートに関する問題

メディアからのブート時のエラーメッセージ


le0: No carrier - transceiver cable problem

原因:

システムがネットワークに接続されていません。

対処方法:

ネットワークに接続せずに使用しているシステムの場合は、このメッセージは無視してください。ネットワークに接続されているシステムの場合は、Ethernet が正しく接続されているかどうか確認してください。


The file just loaded does not appear to be executable

原因:

ブート用の適切なメディアが見つかりません。

対処方法:

インストールサーバーからネットワークを介して Solaris 10 11/06 ソフトウェアをインストールするように正しく設定されているか確認します。たとえば、次のような確認を行います。

  • Solaris DVD または Solaris SOFTWARE CD のイメージをインストールサーバーにコピーした場合は、設定時にシステムのプラットフォームグループを正しく指定したかどうかを確認します。

  • DVD または CD メディアを使用する場合は、Solaris DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD がインストールサーバー上にマウントされていてアクセスできることを確認します。


boot: cannot open <filename> (SPARC システムのみ)

原因:

PROM の boot -file の値を明示的に指定したときに発生するエラーです。


注 –

filename は、対象となるファイルの名前です。


対処方法:

次の手順を実行します。

  • PROM の boot-file の値を (無指定) に設定変更します。

  • diag-switch が off と true に設定されているか確認します。


Can't boot from file/device

原因:

インストールメディアがブート可能なメディアを見つけることができません。

対処方法:

次の条件が満たされているか確認します。

  • DVD-ROM または CD-ROM ドライブがシステムに適切に取り付けられ、電源が入っている。

  • Solaris DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD がドライブに挿入されている。

  • ディスクに傷や埃が付いていない。


WARNING: clock gained xxx days -- CHECK AND RESET DATE! (SPARC システムのみ)

説明:

これは参考情報です。

対処方法:

メッセージは無視して、インストールを継続してください。


Not a UFS file system (x86 システムのみ)

原因:

Solaris 10 11/06 ソフトウェアをインストールしたとき (Solaris インストールプログラムまたはカスタム JumpStart を使って)、ブートドライブを選択しませんでした。BIOS を編集してシステムをブートする必要があります。

対処方法:

BIOS を選択してブートします。詳細は、BIOS のマニュアルを参照してください。

メディアからのブート時の一般的な問題


システムがブートしない。

説明:

初めてカスタム JumpStart サーバーを設定する場合、エラーメッセージを返さないブート問題が発生することがあります。システムについての情報およびシステムがどのようにブートするかを調べるには、-v オプションを指定してブートコマンドを実行してください。-v オプションを使用すると、ブートコマンドは画面に詳しいデバッグ情報を表示します。


注 –

このフラグを指定しなくてもメッセージは出力されますが、システムログファイルが出力先となります。詳細については、syslogd(1M) を参照してください。


対処方法:

SPARC システムの場合、ok プロンプトで次のコマンドを入力します。


ok boot net -v - install

Toshiba SD-M 1401 DVD-ROM が搭載されたシステムで DVD メディアからのブートが失敗する

説明:

使用しているシステムにファームウェアバージョン 1007 の Toshiba SD-M1401 DVD-ROM が搭載されている場合、システムは Solaris DVD からブートできません。

対処方法:

111649–03 以降のパッチを適用して Toshiba SD-M1401 DVD-ROM ドライブのファームウェアを更新します。このパッチ 111649-03 は sunsolve.sun.com から入手できます。


メモリー増設用以外の PC カードを挿入すると、システムがハングまたはパニックを起こす。(x86 システムのみ)

原因:

メモリー増設用以外の PC カードは、ほかのデバイスが使用するのと同じメモリーリソースを使用できません。

対処方法:

この問題を解決するには、PC カードのマニュアルを参照してアドレス範囲を確認してください。


システムがプロンプトを出す前にハングする。(x86 システムのみ)

対処方法:

サポートされていないハードウェアです。ハードウェアのマニュアルを参照してください。

ネットワークからのブート時のエラーメッセージ


WARNING: getfile: RPC failed: error 5 (RPC Timed out).

説明:

インストールクライアントのブート要求に対して、ネットワーク上の複数のサーバーが応答したときに発生するエラーです。インストールクライアントの接続先のブートサーバーが間違っているため、インストールは停止します。次の原因が考えられます。

原因:

1 このインストールクライアントが登録された /etc/bootparams ファイルが複数のサーバーに存在する可能性があります。

対処方法:

1 ネットワーク上の複数のサーバーの /etc/bootparams エントリにインストールクライアントが登録されていないか調べます。複数のサーバーに登録がされている場合は、インストールに使用するインストールサーバー(またはブートサーバー)以外のサーバーの /etc/bootparams ファイルから、クライアントの登録を削除します。

原因:

2 複数の /tftpboot または /rplboot ディレクトリにこのインストールクライアントが登録されている可能性があります。

対処方法:

2 ネットワーク上の複数のサーバーの /tftpboot または /rplboot ディレクトリにインストールクライアントが登録されていないか調べます。複数のサーバーに登録されている場合は、インストールに使用するインストールサーバー(またはブートサーバー)以外のサーバーの /tftpboot または /rplboot ディレクトリから、クライアントの登録を削除します。

原因:

3 あるサーバーの /etc/bootparams ファイルにこのインストールクライアントが登録されており、別のサーバーの /etc/bootparams ファイルで、すべてのシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるように記述されている可能性があります。次のような記述があります。

* install_config=profile_server:path

このエラーは、NIS または NIS+ の bootparams テーブルにこのような行が存在していても発生します。

対処方法:

3 ワイルドカードエントリがネームサービスの bootparams マップまたはテーブル (* install_config= など) にある場合は、そのエントリを削除し、ブートサーバーの /etc/bootparams ファイルに追加します。


No network boot server. Unable to install the system. See installation instructions. (SPARC システムのみ)

原因:

このエラーは、ネットワークからインストールしようとしているシステムで発生します。このシステムは、適切に設定されていません。

対処方法:

ネットワークを介してインストールするようにシステムが適切に設定されているか確認します。「CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムの追加」を参照してください。


prom_panic: Could not mount file system (SPARC システムのみ)

原因:

このエラーはネットワークから Solaris をインストールしようとしてブートソフトウェアが次のものを見つけられない場合に発生します。

  • Solaris DVD またはインストールサーバー上の Solaris DVD イメージコピー

  • Solaris SOFTWARE - 1 CD またはインストールサーバー上の Solaris SOFTWARE - 1 CD イメージコピー

対処方法:

インストール用のソフトウェアがマウントされ共有されるように設定してあることを確認します。

  • インストールサーバーの DVD-ROM または CD-ROM ドライブから Solaris をインストールする場合は、Solaris DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD が CD-ROM ドライブに挿入されてマウントされていること、および /etc/dfs/dfstab ファイルで共有されるように設定してあることを確認します。

  • インストールサーバーのディスク上にある Solaris DVD イメージまたは Solaris SOFTWARE - 1 CD イメージのコピーからインストールする場合は、そのコピーのディレクトリパスが /etc/dfs/dfstab ファイル内で共有されていることを確認します。


Timeout waiting for ARP/RARP packet...(SPARC システムのみ)

原因:

1 クライアントはネットワークを介してブートしようとしていますが、認識してくれるシステムを見つけることができません。

対処方法:

1 システムのホスト名が NIS または NIS+ のネームサービスに登録されていることを確認します。また、ブートサーバーの /etc/nsswitch.conf ファイル内の bootparams の検索順序を確認します。

たとえば、/etc/nsswitch.conf ファイル内にある次の行は、JumpStart または Solaris インストールプログラムが最初に NIS マップから bootparams 情報を探すことを示しています。ここで情報が見つからない場合、インストーラはブートサーバーの /etc/bootparams ファイルを調べます。

bootparams: nis files
原因:

2 クライアントの Ethernet アドレスが不正です。

対処方法:

2 インストールサーバーの /etc/ethers ファイルにあるクライアントの Ethernet アドレスが正しいことを確認します。

原因:

3 カスタム JumpStart インストールでは、特定のサーバーをインストールサーバーとして使用するようにプラットフォームグループを add_install_client コマンドによって指定します。add_install_client を使用する際に不正な構成値を使用すると、この問題が発生します。たとえば、インストールするマシンが sun4u であるのに誤って i86pc と指定した場合などが考えられます。

対処方法:

3 正しいアーキテクチャー値を使用して add_install_client を実行し直します。


ip: joining multicasts failed on tr0 - will use link layer broadcasts for multicast (x86 システムのみ)

原因:

トークンリングカードを使用してシステムをブートすると、このエラーメッセージが表示されます。Ethernet のマルチキャストとトークンリングのマルチキャストの動作は異なります。ドライバはこのエラーメッセージを返して、マルチキャストアドレスが無効なことを知らせます。

対処方法:

このエラーメッセージは無視してください。マルチキャストがうまく動作しなければ、IP は代わりにレイヤーブロードキャストを使用し、インストールは失敗しません。


Requesting Internet address for Ethernet_Address (x86 システムのみ)

原因:

クライアントはネットワークを介してブートしようとしていますが、認識してくれるシステムを見つけることができません。

対処方法:

システムのホスト名がネームサービスに登録されていることを確認します。システムのホスト名が NIS または NIS+ のネームサービスに登録されているのに、システムがこのエラーメッセージを表示し続ける場合は、リブートしてください。


RPC: Timed out No bootparams (whoami) server responding; still trying... (x86 システムのみ)

原因:

クライアントはネットワークからブートしようとしていますが、インストールサーバー上の /etc/bootparams ファイルにエントリを持つシステムを見つけることができません。

対処方法:

インストールサーバー上で add_install_client を実行します。これにより /etc/bootparams ファイルに適切なエントリが追加され、クライアントはネットワークからブートできるようになります。


Still trying to find a RPL server... (x86 システムのみ)

原因:

システムはネットワークからブートしようとしていますが、サーバーではこのシステムをブートするように設定されていません。

対処方法:

インストールサーバー上で、インストールするシステム用に add_install_client を実行します。add_install_client コマンドは、必要なネットワークブートプログラムを含む /rplboot ディレクトリを設定します。


CLIENT MAC ADDR: FF FF FF FF FF FF (DHCP によるネットワークインストールのみ)

原因:

DHCP サーバーが正しく構成されていません。このエラーは、DHCP マネージャ内でオプションやマクロが正しく定義されていない場合に発生する可能性があります。

対処方法:

DHCP マネージャで、オプションおよびマクロが正しく定義されていることを確認します。ルーターオプションが定義されており、その値がネットワークインストールで使用するサブネットを正しく表していることを確認します。

ネットワークからのブート時の一般的な問題


システムはネットワークを介してブートされるが、指定したインストールサーバー以外のシステムからブートされる。

原因:

このクライアントが登録された /etc/bootparams エントリと /etc/ethers エントリが別のシステム上に存在します。

対処方法:

ネームサーバー上で、インストール中のシステムに対する /etc/bootparams エントリを更新します。このエントリは、次の構文に従う必要があります。

install_system root=boot_server:path install=install_server:path

また、サブネット内で複数のサーバーの bootparams ファイルにインストールクライアントが登録されていないか確認します。


システムがネットワークからブートしない (DHCP によるネットワークインストールのみ)。

原因:

DHCP サーバーが正しく構成されていません。このエラーは、システムが DHCP サーバーのインストールクライアントとして構成されていない場合に発生することがあります。

対処方法:

DHCP マネージャーソフトウェアで、クライアントシステムのインストールオプションとマクロが定義されていることを確認します。詳細については、「DHCP サービスによるシステム構成情報の事前設定 (作業)」を参照してください。

Solaris OS の初期インストール


初期インストールが失敗する

対処方法:

Solaris のインストールが失敗する場合、インストールを再実行する必要があります。インストールを再実行するには、Solaris DVD、Solaris SOFTWARE - 1 CD、またはネットワークを利用してシステムをブートする必要があります。

Solaris ソフトウェアが部分的にインストールされたあとでは、このソフトウェアのインストールを解除することはできません。バックアップからシステムを復元するか、Solaris インストールの処理をもう一度行う必要があります。


/cdrom/sol_Solaris_10/SUNW xxxx/reloc.cpio: Broken pipe

説明:

このエラーメッセージは参考情報であり、インストールには影響しません。パイプへ書き込みをしたときに読み取りプロセスが存在しないと、この状況が発生します。

対処方法:

メッセージは無視して、インストールを継続してください。


WARNING: CHANGE DEFAULT BOOT DEVICE (x86 システムのみ)

原因:

これは参考情報です。システムの BIOS に設定されているデフォルトブートデバイスが、ブート時に Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助)を必要とするように設定されている可能性があります。

対処方法:

インストールを続行します。Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクを必要としないデバイスに Solaris ソフトウェアをインストールし終わったら、必要に応じて、BIOS に指定されたシステムのデフォルトのブートデバイスを変更します。


x86 のみ –

locale キーワードを使用して初期インストール用のカスタム JumpStart プロファイルをテストする場合は、pfinstall -D コマンドでプロファイルをテストすると失敗します。回避方法については、「Solaris OS のアップグレード」セクションのエラーメッセージ「could not select locale」を参照してください。


Procedurex86: IDE ディスクの不良ブロックの検査

IDE ディスクドライブは、Solaris ソフトウェアがサポートするほかのドライブのように、不良ブロックを自動的に無効にしません。IDE ディスク上に Solaris をインストールする前に、ディスクを検査することをお勧めします。IDE ディスクの検査を行うには、次の手順に従います。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. インストールメディアに応じた方法でブートします。

  3. インストールタイプの選択を求めるプロンプトが表示されたら、オプション 6「Single user shell」を選択します。

  4. format(1M) プログラムを起動します。


    # format
    
  5. ディスク面の検査をする IDE ディスクドライブを指定します。


    # cxdy
    
    cx

    コントローラ番号

    dy

    デバイス番号

  6. fdisk パーティションが存在するかどうかを確認します。

    • Solaris fdisk パーティションが存在する場合、手順 7 へ進みます。

    • Solaris fdisk パーティションが存在しない場合、fdisk コマンドを使用してディスク上に Solaris パーティションを作成します。


      format> fdisk
      
  7. 次のように入力して、表面解析を開始します。


    format> analyze
    
  8. 次のように入力して、現在の設定を確認します。


    analyze> config
    
  9. (省略可能) 次のように入力して、設定を変更します。


    analyze> setup
    
  10. 次のように入力して、不正ブロックを探します。


    analyze> type_of_surface_analysis
    
    type_of_surface_analysis

    read、write、または compare を指定します。

    format が不良ブロックを発見すると、それらの再マッピングを実行します。

  11. 次のように入力して、解析を終了します。


    analyze> quit
    
  12. 再マッピングするブロックを指定するかどうか決定します。

    • 指定しない場合は、手順 13 へ進みます。

    • 指定する場合は、次のコマンドを入力します。


      format> repair
      
  13. 次のように入力して、format プログラムを終了します。


    quit
    
  14. 次のコマンドを入力して、マルチユーザーモードでメディアを再起動します。


    # exit
    

Solaris OS のアップグレード

アップグレード時のエラーメッセージ


No upgradable disks

原因:

/etc/vfstab ファイルのスワップエントリが原因でアップグレードに失敗しました。

対処方法:

/etc/vfstab ファイルの次の行をコメントにします。

  • アップグレードしないディスク上のスワップファイルとスライスを指定している行

  • 存在しないスワップファイルを指定している行

  • 使用していないスワップスライスを指定している行


usr/bin/bzcat not found

原因:

パッチクラスタが必要なために Solaris Live Upgrade が失敗しています。

対処方法:

Solaris Live Upgrade のインストールでパッチを使用する必要が生じました。http://sunsolve.sun.com で最新のパッチリストを確認してください。SunSolve Web サイトで infodoc 72099 を検索してください。


Upgradeable Solaris root devices were found, however, no suitable partitions to hold the Solaris install software were found. Upgrading using the Solaris Installer is not possible. It might be possible to upgrade using the Solaris Software 1 CDROM. (x86 システムのみ)

原因:

十分な容量がないため、Solaris SOFTWARE - 1 CD でアップグレードできません。

対処方法:

アップグレードするには、512M バイト以上のスワップスライスを作成するか、別のアップグレード方法 (Solaris DVD の Solaris インストールプログラム、ネットインストールイメージ、JumpStart など) を選択します。


ERROR: Could not select locale (x86 システムのみ)

原因:

pfinstall -D コマンドを使用して JumpStart プロファイルをドライランテストするとき、次のような条件下ではテストが失敗します。

  • プロファイルに locale キーワードが含まれている。

  • GRUB ソフトウェアが含まれているリリースをテストしている。Solaris 10 1/06 以降のリリースでは、GRUB ブートローダーにより、システムにインストールされているさまざまなオペレーティングシステムを GRUB メニューで簡単にブートできます。

GRUB ソフトウェアの導入に伴い、ミニルートは圧縮されています。ソフトウェアでは、圧縮されたミニルートからロケールのリストを見つけることができなくなりました。ミニルートは最小の Solaris ルート (/) ファイルシステムであり、Solaris インストールメディアに収録されています。

対処方法:

次の手順を実行します。次の値を使用してください。

  • MEDIA_DIR/cdrom/cdrom0/

  • MINIROOT_DIR$MEDIA_DIR /Solaris_10/Tools/Boot

  • MINIROOT_ARCHIVE$MEDIA_DIR/boot/x86.miniroot

  • TEMP_FILE_NAME/tmp/test

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. ミニルートアーカイブを圧縮解除します。


    # /usr/bin/gzcat $MINIROOT_ARCHIVE > $TEMP_FILE_NAME
    
  3. lofiadm コマンドを使用して、ミニルートデバイスを作成します。


    # LOFI_DEVICE=/usr/sbin/lofiadm -a $TEMP_FILE_NAME
    # echo $LOFI_DEVICE
    /dev/lofi/1
  4. lofi コマンドを使用して、ミニルートディレクトリの下にミニルートをマウントします。


    # /usr/sbin/mount -F ufs  $LOFI_DEVICE  $MINIROOT_DIR
    
  5. プロファイルをテストします。


    # /usr/sbin/install.d/pfinstall -D -c $MEDIA_DIR $path-to-jumpstart_profile
    
  6. テストが完了したら、lofi デバイスのマウントを解除します。


    # umount  $LOFI_DEVICE
    
  7. lofi デバイスを削除します。


    # lofiadm -d $TEMP_FILE_NAME
    

アップグレード時の一般的な問題


システム上にアップグレード可能なバージョンの Solaris ソフトウェアが存在するにもかかわらず、アップグレードオプションが提供されない。

原因:

1 /var/sadm ディレクトリがシンボリックリンクであるか、別のファイルシステムからマウントされたディレクトリです。

対処方法:

1 /var/sadm ディレクトリをルート (/) または /var ファイルシステムに移動します。

原因:

2 /var/sadm/softinfo/INST_RELEASE ファイルが存在しません。

対処方法:

2 次の形式で新しく INST_RELEASE ファイルを作成します。

OS=Solaris
VERSION=x 
REV=0
x

システム上の Solaris ソフトウェアのバージョン

原因:

3 /var/sadm/softinfo に SUNWusr が存在しません。

対処方法:

3 初期インストールを行う必要があります。この Solaris ソフトウェアはアップグレードできません。


md ドライバの停止または初期化に失敗する

対処方法:

次の手順を実行します。


Solaris インストールプログラムがファイルシステムをマウントできないため、アップグレードに失敗する。

原因:

アップグレード中、インストールプログラムは、システムの /etc/vfstab ファイルにリストされているすべてのファイルシステムを、アップグレードしようとしているルート (/) ファイルシステムにマウントしようとします。インストールプログラムがファイルシステムをマウントできない場合、失敗して終了します。

対処方法:

システムの /etc/vfstab ファイル内のすべてのファイルシステムがマウントできることを確認します。/etc/vfstab ファイル内のマウントできない、あるいは問題の原因になっている可能性があるファイルシステムは、すべてコメントにします。Solaris インストールプログラムはアップグレード中、コメントにしたファイルシステムをマウントしません。アップグレードされるソフトウェアを含むシステムベースのファイルシステム (たとえば /usr) は、コメントにできません。


アップグレードが失敗する

説明:

システムにアップグレードに対応できるだけの十分なディスク容量がありません。

原因:

『Solaris 10 11/06 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「ディスク容量の再配置を伴うアップグレード」 を参照してディスク容量に問題がないかを確認し、自動配置機能による領域の再配置を行わずに解決できるかどうかを調べます。


RAID-1 ボリュームのルート (/) ファイルシステムのアップグレードに関連する問題

対処方法:

ルート (/) ファイルシステムが Solaris ボリュームマネージャーの RAID-1 ボリュームである場合に、アップグレードの問題が発生するときは、『Solaris ボリュームマネージャの管理』の第 25 章「Solaris ボリュームマネージャのトラブルシューティング (作業)」を参照してください。

Procedure問題発生後にアップグレードを継続する方法

アップグレードに失敗し、システムをブートできない場合があります。このような状況は、電源の故障やネットワーク接続の障害などが発生した場合に起こる可能性があります、制御できない場合に発生します。

  1. Solaris DVD、Solaris SOFTWARE - 1 CD、またはネットワークを利用してシステムをリブートします。

  2. インストール用のアップグレードオプションを選択します。

    Solaris suninstall プログラムは、システムが部分的にアップグレードされているか判断し、アップグレードを継続します。

x86: GRUB を使用する場合の Solaris Live Upgrade に関する問題

x86 システムで Solaris Live Upgrade と GRUB ブートローダーを使用すると次のようなエラーが発生する可能性があります。


ERROR: The media product tools installation directory path-to-installation-directory does not exist.


ERROR: The media dirctory does not contain an operating system upgrade image.

説明:

これらのエラーメッセージは、新しいブート環境をアップグレードするために luupgrade コマンドを使用するときに発生します。

原因:

古いバージョンの Solaris Live Upgrade が使用されています。システムにインストールした Solaris Live Upgrade パッケージは、メディアおよびメディアに記録されているリリースと互換性がありません。

対処方法:

Solaris Live Upgrade パッケージは、常にアップグレードするリリースのものを使用してください。

例:

次の例のエラーメッセージは、システムの Solaris Live Upgrade パッケージのバージョンがメディアのパッケージのバージョンと異なることを示しています。


# luupgrade -u -n s10u1 -s /mnt
	Validating the contents of the media </mnt>.
	The media is a standard Solaris media.
	ERROR: The media product tools installation directory 
</mnt/Solaris_10/Tools/Boot/usr/sbin/install.d/install_config> does 
not exist.
	ERROR: The media </mnt> does not contain an operating system upgrade 
image.

ERROR: Cannot find or is not executable: </sbin/biosdev>.


ERROR: One or more patches required by Solaris Live Upgrade has not been installed.

原因:

Solaris Live Upgrade で必要とされる 1 つ以上のパッチが、システムにインストールされていません。このエラーメッセージでは、欠落しているすべてのパッチを認識しているわけではありません。

対処方法:

Solaris Live Upgrade を使用する前に、必要なパッチすべてを必ずインストールしてください。http://sunsolve.sun.com を参照して、最新のパッチリストを使用しているかどうか確認してください。SunSolve Web サイトで infodoc 72099 を検索してください。


ERROR: Device mapping command </sbin/biosdev> failed. Please reboot and try again.

原因:

1 Solaris Live Upgrade が、以前の管理作業が原因でデバイスをマップできません。

対処方法:

1 システムをリブートして、もう一度 Solaris Live Upgrade を実行します

原因:

2 システムをリブートしても同じエラーメッセージが表示される場合は、2 つ以上の同一ディスクがあります。デバイスのマッピングコマンドがそれらのディスクを区別できません。

対処方法:

2 ディスクの一方に、新しいダミーの fdisk パーティションを作成します。fdisk(1M) のマニュアルページを参照してください。そのあとで、システムをリブートします。


Cannot delete the boot environment that contains the GRUB menu

原因:

Solaris Live Upgrade には、ブート環境に GRUB メニューが含まれる場合はブート環境を削除できないという制限があります。

対処方法:

lumake(1M) コマンドまたは luupgrade(1M) コマンドを使用してブート環境を再使用します。


The file system containing the GRUB menu was accidentally remade. However, the disk has the same slices as before. For example, the disk was not re-sliced.

原因:

GRUB メニューを含むファイルシステムは、システムをブート可能な状態に維持するために不可欠です。Solaris Live Upgrade コマンドは、GRUB メニューを破棄しません。ただし、Solaris Live Upgrade コマンド以外のコマンドを使用して GRUB メニューのあるファイルシステムを誤って再作成または破棄すると、回復ソフトウェアは GRUB メニューの再インストールを試みます。回復ソフトウェアは、次のリブート時に GRUB メニューを同じファイルシステムに戻します。たとえば、ファイルシステムで newfs または mkfs コマンドを使用し、誤って GRUB メニューを破棄してしまったとします。GRUB メニューを正しく復元するには、スライスが次の条件を満たす必要があります。

  • マウント可能なファイルシステムが含まれている

  • スライスが以前に存在していた Solaris Live Upgrade ブート環境の一部である

システムをリブートする前に、必要であればスライスを修正します。

対処方法:

システムをリブートします。GRUB メニューのバックアップコピーが自動的にインストールされます。


The GRUB menu's menu.lst file was accidentally deleted.

対処方法:

システムをリブートします。GRUB メニューのバックアップコピーが自動的にインストールされます。

ProcedureVeritas VxVm の実行中に Solaris Live Upgrade を使用してアップグレードするとシステムパニックが発生する

Veritas VxVM の実行中に Solaris Live Upgrade を使用してアップグレードを行う場合、次の手順でアップグレードを行わないと、リブート時にシステムパニックが発生します。この問題は、パッケージが Solaris の最新のパッケージガイドラインに従っていない場合に発生します。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 非アクティブブート環境を作成します。『Solaris 10 11/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』「新しいブート環境の作成」を参照してください。

  3. 非アクティブブート環境をアップグレードする前に、非アクティブブート環境上の既存の Veritas ソフトウェアを無効にする必要があります。

    1. 非アクティブブート環境をマウントします。


      # lumount inactive_boot_environment_name mount_point
      

      次に例を示します。


      # lumount solaris8 /mnt 
      
    2. 次の例のように、vfstab があるディレクトリに移動します。


      # cd /mnt/etc
      
    3. 次の例のように、非アクティブブート環境の vfstab ファイルをコピーします。


      # cp vfstab vfstab.501
      
    4. 次の例のように、コピーされた vfstab 内のすべての Veritas ファイルシステムエントリをコメントにします。


      #  sed  '/vx\/dsk/s/^/#/g'  < vfstab >  vfstab.novxfs
      

      各行の最初の文字が # に変わり、その行がコメント行になります。このコメント行は、system ファイルのコメント行とは異なります。

    5. 次の例のように、変更した vfstab ファイルをコピーします。


      # cp vfstab.novxfs vfstab
      
    6. 次の例のように、非アクティブブート環境の system ファイルがあるディレクトリに移動します。


      # cd /mnt/etc
      
    7. 次の例のように、非アクティブブート環境の system ファイルをコピーします。


      # cp system system.501
      
    8. drv/vx を含むすべての forceload: エントリをコメントにします。


      # sed '/forceload:   drv\/vx/s/^/*/' <system> system.novxfs
      

      各行の最初の文字が * に変わり、その行がコメント行になります。このコメント行は、vfstab ファイルのコメント行とは異なります。

    9. 次の例のように、Veritas install-db ファイルを作成します。


      # touch vx/reconfig.d/state.d/install-db
      
    10. 非アクティブブート環境のマウントを解除します。


      # luumount inactive_boot_environment_name 
      
  4. 非アクティブブート環境をアップグレードします。『Solaris 10 11/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』の第 5 章「Solaris Live Upgrade によるアップグレード (作業)」を参照してください。

  5. 非アクティブブート環境をアクティブにします。『Solaris 10 11/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』「ブート環境のアクティブ化」を参照してください。

  6. システムをシャットダウンします。


    # init 0
    
  7. 非アクティブブート環境をシングルユーザーモードでブートします。


    OK boot -s
    

    vxvm または VXVM を含むメッセージとエラーメッセージがいくつか表示されますが、これらは無視してかまいません。非アクティブブート環境がアクティブになります。

  8. Veritas をアップグレードします。

    1. 次の例のように、システムから Veritas VRTSvmsa パッケージを削除します。


      # pkgrm VRTSvmsa
      
    2. Veritas パッケージがあるディレクトリに移動します。


      # cd /location_of_Veritas_software
      
    3. システムに最新の Veritas パッケージを追加します。


      #  pkgadd -d `pwd` VRTSvxvm VRTSvmsa VRTSvmdoc VRTSvmman VRTSvmdev
      
  9. 元の vfstab ファイルと system ファイルを復元します。


    # cp /etc/vfstab.original /etc/vfstab
    # cp /etc/system.original /etc/system
    
  10. システムをリブートします。


    # init 6
    

x86: 既存のサービスパーティションが存在しないシステムでは、デフォルトでサービスパーティションが作成されない

診断・サービスパーティションの存在しないシステム上に Solaris 10 11/06 OS をインストールすると、インストールプログラムがデフォルトでサービスパーティションを作成しない場合があります。Solaris パーティションと同じディスクにサービスパーティションを作成する場合、Solaris 10 11/06 OS をインストールする前にサービスパーティションを作り直す必要があります。

サービスパーティションが存在しているシステムに Solaris 8 2/02 OS をインストールした場合、インストールプログラムがサービスパーティションを保持しなかった可能性があります。サービスパーティションを保存するように fdisk ブートパーティションレイアウトを手動で編集しなかった場合、インストールプログラムはインストール時にサービスパーティションを削除しています。


注 –

Solaris 8 2/02 OS のインストール時にサービスパーティションの保持を明示的に指定しなかった場合、サービスパーティションを作り直して Solaris 10 11/06 OS にアップグレードすることができなくなる可能性があります。


Solaris パーティションを含むディスクにサービスパーティションを含めたい場合、次のいずれかの方法を選択してください。

Procedureネットワークインストールイメージまたは Solaris DVD からのソフトウェアのインストール

ソフトウェアを、ネットインストールイメージからインストールするか、ネットワーク経由で Solaris DVD からインストールする場合、次の手順を実行します。

  1. ディスクの内容を削除します。

  2. インストールする前に、システムに応じた診断用 CD を使用してサービスパーティションを作成します。

    サービスパーティションの作成方法の詳細は、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

  3. ネットワークからシステムをブートします。

    fdisk パーティションのカスタマイズ」画面が表示されます。

  4. 「デフォルト」をクリックし、デフォルトのブートディスクパーティションレイアウトを読み込みます。

    インストールプログラムにより、サービスパーティションが保存され、Solaris パーティションが作成されます。

ProcedureSolaris SOFTWARE - 1 CD またはネットワークインストールイメージからのインストール

Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris SOFTWARE - 1 CD またはブートサーバー上のネットワークインストールイメージからインストールを実行するには、次の手順を実行します。

  1. ディスクの内容を削除します。

  2. インストールする前に、システムに応じた診断用 CD を使用してサービスパーティションを作成します。

    サービスパーティションの作成方法の詳細は、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

  3. インストールプログラムにより、Solaris パーティションの作成方法を選択するよう求められます。

  4. システムをブートします。

  5. 残りのディスクを使用して Solaris パーティションを配置します」を選択します。

    インストールプログラムにより、サービスパーティションが保存され、Solaris パーティションが作成されます。

  6. インストールが完了します。

付録 B リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)

この付録では、DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンまたはドメインで、Solaris インストールプログラムを使って Solaris OS をインストールまたはアップグレードする方法について説明します。


注 –

マルチドメインサーバーに Solaris OS をインストール、またはアップグレードする場合は、インストールプロセスを開始する前に、システムコントローラまたはシステムサービスプロセッサのマニュアルを参照してください。


SPARC: Solaris インストールプログラムを使用してリモート DVD-ROM または CD-ROM からインストールまたはアップグレードする

DVD-ROM または CD-ROM ドライブが直接接続されていないシステムまたはドメインサーバーに Solaris OS をインストールする場合は、ほかのシステムに接続されたドライブを使用することができます。この場合、両方のシステムが同じサブネット上に接続されている必要があります。インストール手順は次のとおりです。

ProcedureSPARC: リモート DVD-ROM または CD-ROM を使用してインストールまたはアップグレードを行う方法


注 –

この手順では、システムでボリュームマネージャーを実行していると仮定しています。メディアの管理にボリュームマネージャーを使用していない場合は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』を参照してください。


この手順では、DVD-ROM または CD-ROM が接続されているリモートシステムをリモートシステムと呼びます。そして、インストールするクライアントをクライアントシステムと呼びます。

  1. Solaris OS が動作し、かつ DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを備えたシステムを特定します。

  2. DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが存在するリモートシステムで、ドライブに Solaris DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) を挿入します。

    ボリュームマネージャーによってディスクがマウントされます。

  3. リモートシステムで、add_install_client コマンドが含まれている DVD または CD のディレクトリに移ります。

    • DVD メディアの場合は、次のように入力します。


      remote system# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_10/Tools
      
    • CD メディアの場合は、次のように入力します。


      remote system# cd /cdrom/cdrom0/s0
      
  4. リモートシステムで、クライアントとしてインストールするシステムを追加します。

    • DVD メディアの場合は、次のように入力します。


      remote  system# ./add_install_client \
      client_system_name arch
      
    • CD メディアの場合は、次のように入力します。


      remote  system# ./add_install_client -s remote_system_name: \
      /cdrom/cdrom0/s0 client_system_name arch
      
    remote_system_name

    DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを備えたシステムの名前

    client_system_name

    インストールするマシンの名前

    arch

    インストールするマシンのプラットフォームグループ (例: sun4u)。インストールするシステム上で、uname -m コマンドを実行するとプラットフォームグループが表示されます。

  5. インストールするクライアントシステムをブートします。


    client system: ok boot net
    

    インストールが始まります。

  6. 必要なら、説明に従ってシステム構成情報を入力します。

    • DVD メディアを使用している場合は、画面の説明に従ってインストールを完了します。ここで作業は終了です。

    • CD メディアを使用している場合は、マシンがリブートされ、Solaris インストールプログラムが始まります。「ようこそ (Welcome)」画面が表示されたあと、「ネットワークに接続 (Network File System)」を選択すると、「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。手順 7 に進みます。

  7. 「媒体の指定 (Specify Media)」画面で、「次へ (Next)」をクリックします。

    「ネットワークファイルシステムのパスの指定 (Specify Network Filesystem Path)」画面が表示され、テキストフィールドにインストールパスが示されます。

    client_system_ip_address :/cdrom/cdrom0/s0

  8. DVD または CD がマウントされているリモートシステムで、ディレクトリを / (root) に変更します。


    remote  system# cd /
    
  9. リモートシステムで、共有されているスライスへのパスがあるかチェックします。


    remote  system# share
    
  10. リモートシステムで、手順 9 で見つかったパスを使って Solaris DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) の共有を解除します。パスが 2 つのスライスを指している場合は、両方のスライスをunshare します。


    remote  system# unshare absolute_path
    
    absolute_path

    share コマンドで表示される絶対パスです。

    この例では、スライス 0 と 1 の共有が解除されます。


    remote  system# unshare /cdrom/cdrom0/s0
    remote system# unshare /cdrom/cdrom0/s1
    
  11. インストールするクライアントシステムで、「次へ (Next)」をクリックして Solaris のインストールを継続します。

  12. Solaris インストールプログラムが Solaris SOFTWARE - 2 CD を挿入するようプロンプトを表示したら、手順 9 から手順 11 までを行い、Solaris SOFTWARE - 1 CD の共有解除と Solaris SOFTWARE - 2 CD のエクスポートおよびインストールを行います。

  13. Solaris インストールプログラムが追加の Solaris SOFTWARE CD を挿入するようプロンプトを表示したら、手順 9 から手順 11 までを行い、Solaris SOFTWARE CD の共有解除と追加の CD のエクスポートおよびインストールを行います。

  14. Solaris インストールプログラムが Solaris LANGUAGES CD を挿入するようプロンプトを表示したら、手順 9 から手順 11 までを行い、Solaris SOFTWARE CD の共有解除と Solaris LANGUAGES CD のエクスポートおよびインストールを行います。

    Solaris LANGUAGES CD をエクスポートすると、CD-ROM がマウントされているシステム上にインストール画面が表示されます。Solaris LANGUAGES CD をインストールする間は、このインストール画面は無視してください。Solaris LANGUAGES CD のインストールが終了したあとで、このインストール画面を閉じてください。