Solaris 10 11/06 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)

アップグレード時の一般的な問題


システム上にアップグレード可能なバージョンの Solaris ソフトウェアが存在するにもかかわらず、アップグレードオプションが提供されない。

原因:

1 /var/sadm ディレクトリがシンボリックリンクであるか、別のファイルシステムからマウントされたディレクトリです。

対処方法:

1 /var/sadm ディレクトリをルート (/) または /var ファイルシステムに移動します。

原因:

2 /var/sadm/softinfo/INST_RELEASE ファイルが存在しません。

対処方法:

2 次の形式で新しく INST_RELEASE ファイルを作成します。

OS=Solaris
VERSION=x 
REV=0
x

システム上の Solaris ソフトウェアのバージョン

原因:

3 /var/sadm/softinfo に SUNWusr が存在しません。

対処方法:

3 初期インストールを行う必要があります。この Solaris ソフトウェアはアップグレードできません。


md ドライバの停止または初期化に失敗する。

対処方法:

次の手順に従ってください。


Solaris インストールプログラムがファイルシステムをマウントできないため、アップグレードに失敗する。

原因:

アップグレード時に、スクリプトは、アップグレード対象のルート (/) ファイルシステム上に、システムの /etc/vfstab ファイルに記載されているすべてのファイルシステムをマウントしようとします。インストールプログラムがファイルシステムをマウントできない場合、失敗して終了します。

対処方法:

システムの /etc/vfstab ファイル内のすべてのファイルシステムがマウントできることを確認します。/etc/vfstab ファイル内のマウントできない、あるいは問題の原因になっている可能性があるファイルシステムは、すべてコメントにします。Solaris インストールプログラムはアップグレード中、コメントにしたファイルシステムをマウントしません。アップグレードされるソフトウェアを含むシステムベースのファイルシステム (たとえば /usr) は、コメントにできません。


アップグレードが失敗する。

説明:

システムにアップグレードに対応できるだけの十分なディスク容量がありません。

原因:

『Solaris 10 11/06 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「ディスク容量の再配置を伴うアップグレード」 を参照してディスク容量に問題がないかを確認し、自動配置機能による領域の再配置を行わずに解決できるかどうかを調べます。


RAID–1 ボリュームのルート (/) ファイルシステムのアップグレードに関連する問題

対処方法:

ルート (/) ファイルシステムが Solaris ボリュームマネージャーの RAID-1 ボリュームである場合に、アップグレードの問題が発生するときは、『Solaris ボリュームマネージャの管理』の第 25 章「Solaris ボリュームマネージャのトラブルシューティング (作業)」を参照してください。