この章では、問題として認識されている実行時の問題について説明します。
この章に記載されている問題とバグの一部は、後続の Solaris 10 リリースですでに解決済みです。アップグレード済みの Solaris ソフトウェアでは、この章の一部の問題とバグに関する説明が適用されなくなっている可能性があります。使用している Solaris 10 ソフトウェアに適用されないバグと問題については、付録 A 「Solaris 10 オペレーティングシステムで統合された解決済みバグの表」を参照してください。
Solaris 10 OS の共通デスクトップ環境 (CDE) に関するバグ情報について説明します。
C ロケール以外のロケールでは、ユーザーが役割を変更するとトラステッドストライプがクラッシュします。
回避方法: 次の手順のいずれかを実行します。
C ロケールを使用します。
ログインロケールから usr/share/locale/$locale/LC_MESSAGES/tsoljds-tstripe.mo ファイルを削除します。
「パーミッション」タブの「グループ」アクセス権と「アクセス」タブの「マスク」アクセス権は同じになるはずですが、状況によっては同期されないことがあります。
回避方法: 「閉じる」ボタンをクリックし、「リロード」をクリックします。ファイルのプロパティーを再度表示します。これで、「グループ」アクセス権と「マスク」アクセス権が同期された状態に戻ります。アクセス権としては、前の手順で変更した「マスク」アクセス権が設定されます。
このバグは、SMC を使った SolarisTM Trusted Extensions の管理に影響します。SMC コマンド行で -B ツールボックスオプションを使用して Trusted Extensions のオプションを渡すと、コマンドは実行されません。コマンドが実行されないため、SMC CLI を使用して Solaris Trusted Extensions を管理することはできません。次のエラーメッセージが表示されます。
There was an unrecognized extended, nonstandard option specified with the -x option. Please refer to man pages for additional information and correct syntax usage |
回避方法: ユーザー、役割、およびプロファイルの管理には SMC GUI を使用してください。
dtfile アイコンをドラッグするときに、アイコンとマウスポインタが表示されないことがあります。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: /usr/dt/config/<locale>/sys.resources ファイルの #if EXT_SUN_TS OL の下に、次の行を追加します。
!! DragNDrop protocol. Other styles cause policy violation. *DragInitiatorProtocolStyle: DRAG_DYNAMIC *DragReceiverProtocolStyle: DRAG_DYNAMIC |
SMC を使用してネットワークセキュリティーテンプレートを管理すると、/etc/security/tsol/tnrhdb ファイルは更新されますが、tndb キャッシュは更新されません。ネットワークセキュリティーの定義が有効になりません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: SMC でネットワークエントリを変更したあと、次のいずれかのコマンドで tndb キャッシュを手動で更新します。
ファイルスコープのエントリを変更します。
# /usr/sbin/tnctl -H /etc/security/tsol/tnrhdb |
LDAP スコープのエントリを変更します。
# /usr/sbin/tnctl -H <hostname> |
GDM を使用して Solaris Trusted Extensions Java Desktop Systems (JDS) にログインしようとすると、ログインが失敗します。このエラーは、PAM の構成が原因で発生します。pam.conf(4) ファイルには、GDM に必要なエントリが含まれていません。
ログイン時に、次のエラーメッセージが表示されます。
The system administrator has disabled access to the system temporarily |
回避方法: 次の 2 行を /etc/pam.conf ファイルに追加します。
gdm account requisite pam_roles.so.1 gdm account required pam_unix_account.so.1 |
ファイルの書式については、pam.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
/usr/X11/bin/xrander -s コマンドを入力して画面解像度を小さくすると、トラステッドストライプが表示されなくなります。これはトラステッド CDE デスクトップに影響しますが、トラステッド Java DS デスクトップには影響しません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: 解像度を変更したあと、ワークスペース・マネージャを再起動します。CDE ワークスペースメニューから「ウィンドウ」->「ワークスペース・マネージャの再起動」の順に選択し、「OK」をクリックします。
x86 システムでは、PC キーボードでセキュアアテンションキーまたはホットキー Alt + Break を押しても機能しません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: ありません。
ビデオカードを 1 枚しか使用していない Solaris 10 システムでは、全画面の拡大鏡を設定することはできません。このような構成の場合には、ダミードライバの設定を定義した別の構成ファイルを使用する必要があります。最初に、Xserver が動作していないことを確認します。そのあとに、次の手順を実行してください。
コマンド行セッションにログインします。
新しい xorg.conf ファイルを作成します。
# /usr/X11/bin/Xorg -configure |
ルート (/) ディレクトリに xorg.conf.new が作成されます。
新しい構成ファイルを /etc/x11 ディレクトリにコピーし、ファイルの名前を xorg.conf に変更します。
# cp /xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf |
次のサンプル構成を使用して、ファイルの構成を変更します。
新しいモニターセクションを追加します。
Section "Monitor" Identifier "monitor_dummy" ModelName "dummy" HorizSync 10-200 VertRefresh 20-90 EndSection |
新しいデバイスセクションを追加します。
Section "Device" BoardName "dummy" Driver "dummy" Identifier "device_dummy" VendorName "dummy" videoram 10000 EndSection |
グラフィックスカードの画面の幅と高さ、および発色数に応じて、videoram 値の調整が必要になる場合があります。値 (K バイト) は、使用する画面に適した大きさにする必要があります。たとえば、幅 * 高さ * bpp/8 という式を使用して値を計算します。
新しい画面セクションを追加します。
Section "Screen" DefaultDepth 24 SubSection "Display" Depth 24 Modes "1280x1024" EndSubSection Device "device_dummy" Identifier "screen_dummy" Monitor "monitor_dummy" EndSection |
解像度の値は、システムの設定に応じて調整が必要になる場合があります。
ServerLayout セクションで次の行を探します。
Screen 0 "Screen0" 0 0 |
この行の下に、次の行を挿入します。
Screen 1 "screen_dummy" RightOf "Screen0" |
この追加した行により、Screen1 が定義されます。2 番目のダミー画面として、物理的な主画面である Screen0 の論理的に右側に割り当てられます。
変更を保存します。
コマンド行セッションからシステムをリブートします。
Gnopernicus スクリーンリーダーを起動します。
「起動モード」を「拡大鏡」に変更します。
「設定」をクリックしてから、「拡大鏡」を選択します。
「追加/変更」をクリックします。
「拡大鏡」設定に次の値を割り当てます。
「適用」をクリックします。
全画面拡大の画面が上に表示され、Gnopernicus ウィンドウが表示されなくなります。この状態で、全画面拡大を設定することができます。
USB マウスデバイスを拡張デバイスとして、GNOME オンスクリーンキーボード (GOK) と一緒に使用するように設定することはできません。PS2 マウスデバイスを主ポインタとして使用しながら USB マウスデバイスを設定すると、設定に失敗します。USB マウスを適切に設定するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーとしてログインします。
USB マウスデバイスが接続されていない間に、端末ウィンドウで次のように入力します。
# ls -l /dev/usb/hid* |
USB マウスを接続し、上記のコマンドをもう一度入力します。
画面に表示される USB マウスのパスを書き留めておきます。
コマンド行セッションにログインします。
新しい xorg.conf ファイルを作成します。
# /usr/X11/bin/Xorg -configure |
ルート (/) ディレクトリに xorg.conf.new が作成されます。
新しい構成ファイルを /etc/x11 ディレクトリにコピーし、ファイルの名前を xorg.conf に変更します。
# cp /xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf |
このファイルの設定を変更します。
ServerLayout セクションの InputDevice "Mouse0" "CorePointer" 行の下に、Mouse1 として入力デバイスを追加します。次の例を参照してください。
InputDevice "Mouse0" "CorePointer" InputDevice "Mouse1" |
Identifier "Mouse0" 行のある InputDevice セクションで、次の変更を適用します。
Option "Device" "/dev/mouse" を Option "Device" "/dev/kdmouse" に変更します。
Option "Protocol" "auto" を Option "Protocol" "VUID" に変更します。
次の新しいオプションを追加します。
Option "StreamsModule" "vuid3ps2" |
変更を適用したあとのセクションは、次の例のようになっているはずです。
Section "InputDevice" Identifier "Mouse0" Driver "mouse" Option "Protocol" "VUID" Option "Device" "/dev/kdmouse" Option "StreamsModule" "vuid3ps2" EndSection |
上記の InputDevice セクションの下に、新しい InputDevice セクションを作成します。
Section "InputDevice" Identifier "Mouse1" Driver "mouse" Option "Device" "/dev/usb/hid1" EndSection |
/dev/usb/hid1 は、USB マウスのパスの例です。手順 4 のパスを使用して、/dev/usb/hid1 を置き換えてください。
ファイルを保存し、終了します。
コマンド行セッションからシステムをリブートします。
アクセス可能な UI を使用するユーザーのアカウントにログインします。
「起動」メニュー =>「設定」=>「アクセシビリティ」=>「支援技術のサポート」の順にクリックして、支援技術のサポートを有効にします。
システムからログアウトしてから、アクセス可能な UI を使用するユーザーのアカウントに再度ログインします。
端末ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。
% /usr/sfw/bin/gok --select-action=switch1 |
GOK ウィンドウで、「GOK」をクリックし、「設定」を選択します。
アクセス可能な UI を使用するユーザーの要件に応じて、GOK を設定します。GOK を設定せずに現在の設定を受け入れる場合は、「GOK の設定」ウィンドウで「適用」をクリックしてから「了解」をクリックします。
GOK を終了してから、「起動」メニュー =>「アプリケーション」=>「アクセシビリティ」=>「オンスクリーンキーボード」の順にクリックして GOK を再起動します。次の警告メッセージが表示される場合があります。
The device you are using to control GOK is also controlling the system pointer. |
「了解」をクリックします。
GOK を終了してから、手順 14 〜 17 を繰り返します。
警告メッセージは表示されなくなります。
インテル社の i810 および i815 統合型グラフィックスチップセットは、Xorg X Window System サーバーではサポートされていません。Xsun サーバーではサポートされています。Xsun サーバーでこれらのチップセットを使用するように設定するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
次のプログラムを実行して、キーボード、ディスプレイ、およびマウスを設定します。
# kdmconfig |
「Introduction and X Server Selection」画面で、Xsun サーバーを選択します。
「View and Edit Window System Configuration」画面で、Intel i810/i815 (4MB) が自動的にビデオデバイスとして選択および表示されます。
Intel i810 および i815 チップセットが自動的に選択されない場合は、「Change Video Device/Monitor」オプションを選択します。
「Video Device Selection」画面で、「Intel i810/i815 (4MB) 」オプションを選択します。
続けてほかの kdmconfig オプションを選択します。
リモートログインして gnome-at-properties のアクセシビリティーを有効にすると、GNOME アプリケーションは起動しません。GNOME アプリケーションを起動しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。
** ERROR **: Accessibility app error: exception during registry activation from id: IDL:Bonobo/GeneralError:1.0 aborting... |
回避方法: ありません。dtremote を使用してログインするときには、アクセシビリティーを有効にしないでください。
アクセシビリティーが無効になっているデフォルトのデスクトップ設定に戻すには、GNOME セッションを閉じます。次のコマンドを実行します。
% gnome-cleanup |
Java Desktop System ソフトウェアでは、次の機能を設定できません。
全画面の拡大鏡
キーボードのアクセシビリティー機能
回避方法: 次の手順を実行します。
JumpStart インストール方式を使用する場合は、プロセスによってシステム識別情報の構成 (sysidcfg) ファイルが使用されることがあります。このファイルを使用して、システム用の固有の Xsun 構成ファイルが生成されます。sysidcfg ファイルの Xsun 構成部分は、コマンド kdmconfig -dfilename で作成します。ただし、デフォルトの Xorg サーバーを使用するシステムでは、このコマンドで Xorg 構成情報を含むファイルを作成できません。このため、準備手順を追加しないと、これらのシステムで JumpStart 方式を使用できません。
回避方法: Xorg サーバーを使用するシステムで JumpStart インストール方式を使用する前に、次の手順を実行します。
システムで使用する固有の xorg.conf ファイルを準備します。このファイルを JumpStart サーバーの JumpStart ディレクトリに格納します。
xorg.conf ファイルを作成し、Xorg 情報にアクセスする手順については、「x86: キーボード、ディスプレイ、およびマウスを構成するプログラムが X サーバーに対して機能していない (6178669)」を参照してください。
xorg.conf ファイルをシステム内のインストール先の /etc/X11 ディレクトリにコピーする finish スクリプトを作成します。たとえば、次の行をこのスクリプトに追加します。
cp ${SI_CONFIG_DIR}/xorg.conf /etc/X11/Xorg.conf |
カスタム JumpStart の rules ファイルで、インストールするタイプのシステム用の rules エントリに finish スクリプトを追加します。
カスタム JumpStart インストールを実行します。
カスタム JumpStart インストールを実行する手順については、『Solaris 10 11/06 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』を参照してください。第 4 章には JumpStart の rules ファイルに関する情報が記載され、第 5 章には finish スクリプトに関する情報が記載されています。
Xorg サーバーを構成するために kdmconfig プログラムに用意されている指示は不完全です。このプログラムは、xorg.conf ファイルを生成するための基本的な指示を表示しますが、一部の関連情報は使用できません。たとえば、xorg.conf ファイルに含まれるオプションはいくつかの場所で上書きされる可能性があります。
コマンド行オプション
Xorg サーバーの起動時にサーバーによって検出される情報
Xorg サーバーの起動スクリプト (引き渡し優先引数を含むことがある)
したがって、Xorg 構成については、次の情報を参照してください。
/usr/X11/man ディレクトリにある Xorg(1x) のマニュアルページ
X サーバーを使用するデスクトップシステムのマニュアルページ。次に例を示します。
/usr/dt/man ディレクトリにある dtlogin(1X)
/usr/share/man ディレクトリにある gdm(1)
マニュアルページのパスにこれらのディレクトリが含まれていない場合は、次のどちらかの手順を実行します。
このディレクトリを MANPATH 環境変数の設定に追加します。
man コマンドの -M ディレクトリオプションを使用します。
Xorg サーバーを起動するスクリプトの中には、smf(5) リポジトリプロパティーを使用するものがあります。特に、FMRI svc:/applications/x11/x11-server は X サーバープロパティーを格納するために使用します。Xorg サーバーに関連したプロパティーは次のとおりです。
options/xserver
options/default_depth
options/server_args
これらのプロパティーを設定および検索するには、スーパーユーザーになり、次の例に示すように svccfg コマンドを実行します。
# svccfg svc:> select application/x11/x11-server svc:/application/x11/x11-server> listprop options/default_depth options/default_depth integer 24 svc:/application/x11/x11-server> setprop options/default_depth = 8 svc:/application/x11/x11-server> listprop options/default_depth options/default_depth integer 8 svc:/application/x11/x11-server> end # |
現在の Solaris 10 リリースでは、デフォルトの X サーバーが Xsun から Xorg に変更されました。キーボード、ディスプレイ、およびマウスを構成するプログラム (kdmconfig) は Xsun サーバーにのみ適用されます。このプログラムは Xorg サーバーの構成には効果がありません。したがって、kdmconfig を使用して Xorg サーバーを構成することはできません。kdmconfig では使用するサーバーを選択できますが、kdmconfig は Xsun サーバーしか構成しません。
回避方法: Xorg サーバーを構成するには、次の手順を実行します。
次のどちらかのコマンドを使用して xorg.conf ファイルを作成します。
/usr/X11/bin/Xorg -configure
/usr/X11/bin/xorgconfig
/usr/X11/bin/xorgcfg
作成された xorg.conf ファイルに必要な変更を加えて編集します。
xorg.conf ファイルを /etc/X11/xorg.conf に移動します。
Xorg 構成の詳細については、/usr/X11/man ディレクトリに含まれている Xorg のマニュアルページを参照してください。このディレクトリは、デフォルトのマニュアルページのパスにはありません。これらのマニュアルページを表示するには、次のいずれかを実行します。
このパスを環境変数 MANPATH の設定に追加します。
構文 man -M /usr/X11/man を使用します。
Xorg コマンド行オプションは、xorg.conf 設定より優先されます。Xorg で使用するオプションの詳細については、マニュアルページを参照してください。
CDE デスクトップ環境のリムーバブルメディア自動実行機能は、Solaris 10 ソフトウェアから一時的に削除されています。
回避方法: CD-ROM などのリムーバブルメディアの自動実行機能を使用するには、次のいずれかを実行する必要があります。
リムーバブルメディアのファイルシステムに移動し、最上位のディレクトリで volstart プログラムを実行します。
CD に記載されている指示に従って、CDE 以外の環境からリムーバブルメディアにアクセスします。
デスクトップから最後のエントリを削除したあとに、PDA デバイスに対して同期処理を実行すると、最後のエントリが PDA デバイスからデスクトップに復元されてしまいます。たとえば、カレンダの最後のアポイントメントやアドレス帳の最後のアドレスが、削除したあとに復元されてしまいます。
回避方法: 同期処理を実行する前に、PDA デバイスから最後のエントリを手動で削除してください。
Solaris 10 リリースの DOCUMENTATION DVD に関するバグ情報について説明します。
SUNWsdocs パッケージを削除した場合、ほかのドキュメントパッケージを削除しようとしても失敗します。この問題が発生するのは、SUNWsdocs パッケージがほかのコレクションとともにインストールされ、ブラウザのエントリポイントを提供しているためです。
回避方法: SUNWsdocs パッケージを削除している場合は、ドキュメントメディアから SUNWsdocs パッケージをもう一度インストールし、そのあとでほかのドキュメントパッケージを削除してください。
現在の Solaris 10 リリースが動作しているシステムにおいて、次のヨーロッパロケールでは、Solaris 10 DOCUMENTATION DVD の PDF 文書の表示ができません。
de (ドイツ語)
es (スペイン語)
fr (フランス語)
it (イタリア語)
sv (スウェーデン語)
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
x86 ベースのシステムでは、環境変数 LC_ALL を C acroread に設定します。たとえば、C シェルでは、次のコマンドを端末ウィンドウに入力します。
% env LC_ALL=C acroread |
SPARC ベースのシステムでは、Adobe Acrobat Reader 5.0 またはそれ以降のバージョンにアップグレードします。
Solaris 10 リリースのファイルシステムに関するバグ情報について説明します。
zpool add コマンドを使用すると、同一のデバイスが誤って追加され、データが破壊されることがあります。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: 同一のデバイスを含む ZFS ストレージプールが作成された場合は、ストレージプールを削除してから作成し直してください。
`add fs サブコマンドで ZFS ファイルシステムをマウントするように非大域ゾーンを最初に構成して mountpoint=legacy を指定すると、そのあとでゾーンのインストールを行うときに失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。
ERROR: No such file or directory: cannot mount </zones/path/root/usr/local> in non-global zone to install: the source block device or directory </path/local> cannot be accessed |
回避方法: 非大域ゾーンをインストールしてから、ZFS ファイルシステムへのアクセスを追加します。
大量のデータに対して zpool scrub または resilver 操作を行うと、システムのハングアップやパニックが発生することがあります。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: システムのハングアップやパニックが発生した場合は、次の手順を実行してください。
システムをリブートします。
resilver 操作または scrub 操作を続行します。
resilver 操作または scrub 操作が完了するまでは、システムにほかの負荷を与えないでください。
ZFS は POSIX 準拠のファイルシステムとして設計されており、ほとんどの場合、ZFS は POSIX に準拠しています。ただし、次の 2 つの極端な状況では、ZFS は POSIX 準拠テストに適合しません。
ZFS ファイルシステム容量統計の更新。
100 パーセント満杯のファイルシステムによる既存のデータの変更。
関連する CR:
6362314
6362156
6361650
6343113
6343039
ZFS パッチを Solaris 10 11/06 システムに追加すると、ZFS パッケージがシステムにはじめて追加されるため、patchadd コマンドから誤った警告メッセージが表示されます。次のエラーメッセージが表示されます。
The following requested patches have packages not installed on the system: Package SUNWzfskr from directory SUNWzfskr in patch 122641-03 is not installed on the system. Changes for package SUNWzfskr will not be applied to the system. |
回避方法:
patchadd コマンドから表示される誤ったメッセージを無視します。
fdisk -E コマンドを使用して ZFS ストレージプールによって使用されているディスクを変更する場合、そのプールは使用不可になり、入出力エラーまたはシステムパニックを引き起こすことがあります。
回避方法:
ZFS ストレージプールによって使用されているディスクの変更に fdisk コマンドを使用しないでください。ZFS ストレージプールによって使用されているディスクにアクセスする必要がある場合は、format ユーティリティーを使用してください。一般に、ファイルシステムが使用中のディスクを変更するべきではありません。
Veritas NetBackup 製品および Brightstor ARCserve Backup 製品に関する問題は次のとおりです。
Veritas NetBackup 製品は、ZFS ファイルのバックアップに使用でき、この構成はサポートされています。ただし、この製品は ZFS ファイルからの NFSv4 スタイル ACL 情報のバックアップまたは復元を現在サポートしていません。従来のアクセス権ビットおよびその他のファイル属性は正しくバックアップおよび復元されます。
ユーザーが ZFS ファイルをバックアップまたは復元しようとすると、ZFS ファイルの NFSv4 スタイル ACL 情報はそのままドロップされます。ZFS ファイルから ACL 情報がドロップされたことを示すエラーメッセージは表示されません。
ZFS/NFSv4 ACL のサポートは開発中で、次の Veritas NetBackup リリースで利用可能になる予定です。
回避方法 1:
Solaris 10 11/06 リリース以降では、tar および cpio の両方のコマンドは NFSv4 スタイル ACL を含む ZFS ファイルを正しく処理します。
tar コマンドに -p オプションを使用して、または cpio コマンドに -P オプションを使用して、ZFS ファイルをファイルに書き込みます。次に、Veritas NetBackup を使用して tar または cpio アーカイブをバックアップします。
回避方法 2:
Veritas NetBackup を使用する代わりに、ZFS send および receive コマンドを使用して ZFS ファイルをバックアップします。これらのコマンドは ZFS ファイルのすべての属性を正しく処理します。
UNIX (Solaris) 版 BrightStor ARCserve Backup (BAB) クライアントエージェントを使用して、ZFS ファイルのバックアップと復元を行うことができます。
ただし、ZFS の NFSv4 スタイル ACL はバックアップ時に維持されません。従来の UNIX ファイルのアクセス権と属性は維持されます。
回避方法: NFSv4 スタイル ACL を使用している ZFS ファイルを維持するには、tar コマンドに -p オプションを指定するか cpio コマンドに -P オプションを指定して、ZFS ファイルを 1 つのファイルに書き込みます。その後、この tar アーカイブまたは cpio アーカイブを BAB でバックアップします。
embedded_su パッチのない Solaris 10 6/06 より前のリリースを実行するシステムに Solaris 10 11/06 リリースの SUNWzfsg パッケージを追加する場合、ZFS 管理アプリケーションウィザードは十分に機能しません。
embedded_su パッチのないシステム上で ZFS 管理アプリケーションを実行しようとすると、ZFS 構成を参照することしかできません。次のエラーメッセージが表示されます。
/usr/lib/embedded_su: not found |
回避方法:
embedded_su パッチ (119574-02) を、Solaris 10 6/06 より前のリリースを実行するシステムに追加します。
ターゲットに対して発生する (Solaris iSCSI ソフトウェアイニシエータを使用して接続される) ファイルシステムの入出力によってホストがパニック状態に陥った場合、入出力はターゲットデバイスのフラッシュまたはターゲットデバイスへの同期を実行できないことがあります。このフラッシュまたは同期の不能によってファイルシステムが破壊される場合があります。エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
UFS などのジャーナリングファイルシステムを使用します。Solaris 10 以降では、UFS ロギングはデフォルトで使用可能になっています。UFS の詳細については、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の「Solaris 10 リリースにおける新しいファイルシステム機能」 を参照してください。
データの scrub または resilver 操作の進行中に ZFS スナップショットが作成された場合、scrub または resilver 操作は最初から再開されます。スナップショットが頻繁に取得された場合、scrub または resilver 操作は完了しない可能性があります。
回避方法:
scrub または resilver 操作の実行中にスナップショットを取得しないでください。
NFSv4 サーバーをSolaris Express 6/05 から 7/05 以降にアップグレード (すべてのSolaris 10 アップデートを含む) したあと、プログラムによってEACCES エラーが検出されることがあります。さらに、ディレクトリが間違って空になっているように見えることもあります。
これらのエラーを回避するには、クライアントのファイルシステムをいったんマウント解除してから再マウントします。マウント解除がうまくいかない場合は、umount -f を使用して強制的にファイルシステムをマウント解除する必要があります。あるいは、クライアントをリブートしてもかまいません。
ネットワーク上のクライアントとサーバーが、異なる以前の Solaris 10 リリースでインストールされている場合、NFSv4 アクセス制御リスト (ACL) の関数が正しく動作しないことがあります。対象となる ACL 関数とその関数を使用するコマンド行ユーティリティーは次のとおりです。
acl()
facl()
getfacl
setfacl
これらの関数とユーティリティーについては、それぞれのマニュアルページを参照してください。
たとえば、次の構成を含むネットワークではエラーが検出される可能性があります。
Solaris 10 ベータ版ソフトウェアが稼働しているクライアント
Solaris 10 ソフトウェアが稼働しているサーバー
次の表に、異なる Solaris 10 リリースがインストールされているクライアントとサーバーの構成における ACL 関数の結果を示します。
操作 |
クライアントの S10 OS |
サーバーの S10 OS |
結果 |
---|---|---|---|
get ACL |
S10 ベータ版 |
S10 OS |
正しくない ACL * が作成されます |
get ACL |
S10 OS |
S10 ベータ版 |
正常に機能します |
set ACL |
S10 ベータ版 |
S10 OS |
正常に機能します |
set ACL |
S10 OS |
S10 ベータ版 |
エラー: EOPNOTSUP |
回避方法: NFSv4 ACL の機能を正しく動作させるには、サーバーとクライアントの両方で Solaris 10 OS の完全なインストールを実行します。
現在の Solaris 10 バージョンでは、NFSv4 アクセス制御リスト (ACL) の Solaris 実装は RFC 3530 仕様に準拠しています。しかし、Solaris 10 ベータ版 (Beta 2 または Beta 1) を使用する NFSv4 クライアントではエラーが発生します。これらのクライアントでは、現在の Solaris 10 リリースを使用している NFSv4 サーバー内にファイルを作成することができません。次のエラーメッセージが表示されます。
NFS getacl failed for server_name: error 9 (RPC: Program/version mismatch) |
回避方法: ありません。
ディスクジオメトリによっては、8G バイトより大きなサイズのディスク上に mkfs コマンドを使用してファイルシステムを作成できないことがあります。生成されるシリンダグループのサイズは、1K バイトのフラグメントを使用するには大きすぎます。シリンダグループのサイズが大きいため、メタデータのサイズが大きくなり、1 ブロックに収めることができません。
次のエラーメッセージが表示されます。
With 15625 sectors per cylinder, minimum cylinders per group is 16. This requires the fragment size to be changed from 1024 to 4096. Please re-run mkfs with corrected parameters. |
回避方法: 代わりに、newfs コマンドを使用してください。または、mkfs コマンドを使用するときに、4096 などのより大きなフラグメントサイズを割り当ててください。
次の状況のときに、newfs コマンドを使って UFS ファイルシステムを作成しようとすると、失敗することがあります。
スライスのサイズが小さい (約 4M バイト未満)。
ディスクのサイズが 8G バイトを超えている。
このエラーは、メタデータのために大きなサイズのファイルシステムが必要な場合に発生します。次の警告メッセージが表示されます。
Warning: inode blocks/cyl group (295) >= data blocks (294) in last cylinder group. This implies 4712 sector(s) cannot be allocated. /dev/rdsk/c0t0d0s6: 0 sectors in 0 cylinders of 48 tracks, 128 sectors 0.0MB in 0 cyl groups (13 c/g, 39.00MB/g, 18624 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: # |
回避方法: スーパーユーザーとして、次の回避方法のいずれかを実行します。
回避方法 1: newfs コマンドを使用するときに、トラック数を指定します。次の手順を実行します。
format コマンドを使用して、割り当てるトラック数を調べます。次に例を示します。
# format Searching for disks...done AVAILABLE DISK SELECTIONS: 0. c0t0d0 <SUN18G cyl 7506 alt 2 hd 19 sec 248> /pci@1f,4000/scsi@3/sd@0,0 Specify disk (enter its number): |
この例では、トラック数は 19 です。
newfs コマンドを使ってファイルシステムを作成するときに、この数を割り当てます。次に例を示します。
# newfs -v -t 19 /dev/dsk/c0t0d0s6 newfs: construct a new file system /dev/rdsk/c0t0d0s6: (y/n)? y mkfs -F ufs /dev/rdsk/c0t0d0s6 4712 -1 19 8192 1024 16 10 167 2048 t 0 -1 8 128 n mkfs: bad value for nsect: -1 must be between 1 and 32768 mkfs: nsect reset to default 32 Warning: 152 sector(s) in last cylinder unallocated /dev/rdsk/c0t0d0s6: 4712 sectors in 8 cylinders of 19 tracks, 32 sectors 2.3MB in 1 cyl groups (16 c/g, 4.75MB/g, 2304 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, # |
回避方法 2: newfs コマンドに i ノード当たりのバイト数 (nbpi) を指定して、ファイルシステムの i ノード密度を小さくします。次に例を示します。
# newfs -i 4096 /dev/dsk/c0t0d0s6 newfs: construct a new file system /dev/rdsk/c0t0d0s6: (y/n)? y Warning: 1432 sector(s) in last cylinder unallocated /dev/rdsk/c0t0d0s6: 4712 sectors in 1 cylinders of 48 tracks, 128 sectors 2.3MB in 1 cyl groups (16 c/g, 48.00MB/g, 11648 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, # |
システムでは、1T バイト以上のパーティションにダンプを生成することができません。システム上にこのようなデバイスがある場合は、システムパニックが発生したあとにシステムをブートすると、次のようなエラーが発生することがあります。
システムがダンプを保存しない。
次のメッセージが表示されます。
0% done: 0 pages dumped, compression ratio 0.00, dump failed: error 6 |
回避方法: システムのダンプデバイスのサイズを 1T バイト未満に設定してください。
smosservice コマンドを使用して OS サービスを UFS ファイルシステムに追加すると、利用可能なディスク容量が不足しているというメッセージが表示されます。このエラーは、EFI ラベル付きディスクの UFS ファイルシステムでのみ発生します。
回避方法: 次の回避方法を完了してください。
SMI VTOC ディスクラベルを適用します。
ファイルシステムを作成し直します。
smosservice コマンドを再実行します。
Solaris 10 リリースのハードウェア関連の注意事項とバグ情報について説明します。
システムに日本語 106 キーボードが接続されている場合に、kdmconfig でキーボードタイプ Japanese-106/type7 を選択しても、リブート後はシステムに U.S. 配列が適用されます。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: eeprom コマンドを実行して kbd-type を設定します。
# eeprom kbd-type='Japanese(106)' |
システムをリブートします。
このバグは、ユーザーが Crystal 2R Fibre Channel カードなどの、64 ビット MEM 要求を行うカードをホットプラグして設定しようとするときに、ホットプラグ可能なスロットを備えた既存のすべての PCI プラットフォームに影響します。
エラーメッセージは表示されません。ただし、設定は失敗し、カードは使用できません。
回避方法: ありません。カードをスロットに挿入した状態でシステムをリブートすると、カードが設定され動作可能になります。
mpathadm show logical-unit サブコマンドでは、Current Load Balance プロパティーに対するグローバルな負荷分散設定値が表示されます。ただし、特定の製品の負荷分散タイプを変更する csi_vhci.conf 内のエントリは、その設定が有効になっている場合でも、mpathadm の出力に反映されません。
登録ツールのバックグラウンドプロセスが実行されたままになっていると、Elite3D および Creator3D フレームバッファーは電源管理を停止します。この障害が発生すると、システムが電源管理状態のときに節約される電力量が少なくなります。条件によっては、sys-suspend がハングアップすることもあります。エラーメッセージは表示されません。システムの保存停止処理または復元再開処理中に、そのシステムがハングアップすることがあります。
回避方法:
ログインしてから約 60 秒後に、毎回次のコマンドを実行してください。
# pkill -f basicreg.jar # pkill -f swupna.jar |
Solaris 10 OS には、新しい暗号化フレームワークが用意されていますが、バージョン 1.0 および 1.1 の Sun Crypto Accelerator 4000 ボードのソフトウェアとファームウェアはこのフレームワークを利用しません。したがって、これらのバージョンは Solaris 10 OS ではサポートされていません。
2.0 リリースでは新しいフレームワークを使用します。Solaris 10 OS の使用を予定している現在の Sun Crypto Accelerator 4000 ユーザーは、このリリースを無償アップグレードで利用できます。Sun Crypto Accelerator 4000 は輸出が規制されている製品であるため、Sun エンタープライズサービスまたは最寄りの販売ルートを通じて無償アップグレードを受ける必要があります。詳細は、Sun の製品サイトにある Sun Crypto Accelerator 4000 Web ページを参照してください。
一部の USB 2.0 コントローラは EHCI ドライバとの互換性がないため、サポートされていません。次のメッセージが表示されます。
Due to recently discovered incompatibilities with this USB controller, USB2.x transfer support has been disabled. This device will continue to function as a USB1.x controller. If you are interested in enabling USB2.x support please refer to the ehci(7D) man page. Please refer to www.sun.com/io for Solaris Ready products and to www.sun.com/bigadmin/hcl for additional compatible USB products. |
USB デバイスに関する最新情報については、http://www.sun.com/io_technologies/USB-Faq.html を参照してください。
この Solaris リリースでは、USB 1.1 と USB 2.0 の両方のデバイスをサポートします。次の表は、特定の構成で動作する USB デバイスをまとめたものです。接続の種類は、コンピュータに直接接続しても、USB ハブ経由で接続してもかまいません。USB 1.1 のデバイスとハブは低速または全速であることに注意してください。USB 2.0 のデバイスとハブは高速です。ポートと動作速度の詳細については、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』を参照してください。
表 2–1 USB デバイスと構成
USB デバイス |
接続の種類 |
---|---|
USB 2.0 ストレージデバイス |
直接、USB 1.1 ハブ、USB 2.0 ハブ |
USB 1.1 デバイス (オーディオデバイスを除く) |
直接、USB 1.1 ハブ、USB 2.0 ハブ |
USB 1.1 オーディオデバイス |
直接、USB 1.1 ハブ |
USB 2.0 オーディオデバイス |
サポートされません |
次のリストは、このリリースの Solaris 10 (x86 版) における特定のドライバとインタフェースの制限事項を示しています。
この機能は、すべてのデバイスタイプでオフになっています。detach() 関数の DDI_SUSPEND コードでは、DDI_FAILURE を返すようにしてください。
この機能は、USB デバイスでは利用できません。電源管理コンポーネントを作成しないでください。電源管理コンポーネントが作成されるときにだけ pm_raise_power() と pm_lower_power() が呼び出されるようにドライバを作成します。
リムーバブルメディアなどの対話型デバイスの電源管理は、モニターおよびモニターを制御しているグラフィックスカードの電源管理と連動しています。画面が有効になっているときは、CD-ROM ドライブやフロッピーディスクなどのデバイスは全電力モードとなります。モニターのないシステムでは、これらのデバイスは低電力モードに切り替わることがあります。CD またはフロッピーディスクの電力を元に戻すには、volcheck と入力して、各リムーバブルデバイスから最新の状態を取得します。
代替手段として、Dtpower GUI を使用して、使用しているシステムの電源管理を使用不可にすることができます。電源管理を無効にすることにより、これらのデバイスは常に通常の電力モードになります。
デフォルトでは、kdmconfig プログラムはシステムに接続されているキーボードタイプとして、一般的な US 英語 (104 キー) を指定します。システムのキーボードが US 英語キーボードでない場合は、インストール時にそのキーボードタイプを手動で指定する必要があります。指定しない場合、システムの実際のキーボードタイプと矛盾しているデフォルトのキーボード仕様でインストールが続行されます。
回避方法 1: システムのキーボードが US 英語キーボードでない場合は、インストール時に次の手順を実行してください。
「Proposed Window System Configuration For Installation」が表示されたら、Esc キーを押します。
キーボードタイプを含む「Proposed Window System Configuration For Installation」の情報は 30 秒間しか表示されません。構成の設定を変更する場合は、30 秒以内に Esc キーを押す必要があります。そうしないと、表示された設定でインストールが続行されます。
キーボードタイプをシステムのキーボードに対応するタイプに変更します。
Enter キーを押して変更を受け入れ、インストールを続行します。
回避方法 2: すでに Solaris 10 OS が動作しているシステムのキーボードタイプを変更する場合は、kdmconfig プログラムを使用します。システムで実行している X サーバーの種類に応じて、次のいずれかを実行してください。
Xsun サーバーを実行している場合は、次の手順を実行します。
kdmconfig を実行します。
「Change Keyboard」オプションを使用して、キーボードタイプを変更します。
構成を保存します。
デフォルトの Xorg サーバーを実行している場合は、次の手順を実行します。
kdmconfig を実行します。
Xsun サーバーを選択します。
「Change Keyboard」オプションを使用して、キーボードタイプを変更します。
構成を保存します。
kdmconfig をもう一度実行して Xorg サーバーに切り替えます。
Sun BladeTM 1000 または Sun Blade 2000 ワークステーションの Sun Expert3D または Sun Elite3D カードは通常、アイドル期間が経過したあとに低電力モードに切り替わります。ただし、これらのカードが Xserver の主ヘッドとして設定されている場合には、電源管理システムは動作しません。関係するカードは通常電力のまま動作し、電力は節約されません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: ありません。
次のホストバスアダプタ (HBA) がテープデバイスに接続されるときに、その HBA 用の jfca ドライバによってシステムパニックまたは入出力エラーが発生することがあります。
SG-PCI1FC-JF2
SG-PCI2FC-JF2
特定の操作が実行されているときに、これらの HBA 用の jfca ドライバは競合状態に陥りやすいため、エラーが発生します。特定の操作は、次のとおりです。
リンクのリセット
ループのリセット
スイッチのリセット
繰り返されるリンク障害
次の例のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
入出力エラーメッセージ
jfca: [ID 277337 kern.info] jfca4: Sequencer-detected error. Recover immediately. last message repeated 18376 times jfca: [ID 716917 kern.notice] jfca4: ExgWarning: SendVerify(1): SHOULD ABORT THE ORIG I/O PKG=30007520bd8! scsi: [ID 107833 kern.warning] WARNING: /pci@1e,600000/SUNW,jfca@3,1/fp@0,0/st@w2100001086108 628,1 (st3): SCSI transport failed: reason 'timeout': giving up |
システムパニックメッセージ
panic[cpu1]/thread=2a100497cc0: BAD TRAP: type=31 rp=2a1004978d0 addr=a8 mmu_fsr=0 occurred in module "jfca" due to a NULL pointer dereference |
回避方法: テープデバイスを SG-PCI1FC-JF2 または SG-PCI2FC-JF2 の HBA に接続しないでください。
Quad FastEthernet (QFE) カードが次のアダプタのいずれかと同一バスを共有する場合、バスの競合が発生します。
Sun GigaSwift アダプタ
Sun Dual Gigabit Ethernet + Dual SCSI/P アダプタ
Sun Quad GigaSwift Ethernet アダプタ
これらのアダプタによって使用される ce ドライバの infinite-burst パラメータは、デフォルトで有効になっています。このため、同一バスを共有する QFE ポートに利用できるバス時間はほとんどないか、まったくありません。
回避方法: QFE カードをリスト内のネットワークアダプタと同じバス上に配置しないでください。
hat_getkpfnum() DDI 関数は旧式とされています。開発者は、hat_getkpfnum() DDI インタフェースを使用しないようにデバイスドライバを更新する必要があります。ドライバが hat_getkpfnum() を使用していると、次のような警告メッセージが表示されます。
WARNING: Module mydrv is using the obsolete hat_getkpfnum(9F) interface in a way that will not be supported in a future release of Solaris. Please contact the vendor that supplied the module for assistance, or consult the Writing Device Drivers guide, available from http://www.sun.com for migration advice. --- Callstack of bad caller: hat_getkpfnum_badcall+93 hat_getkpfnum+6e mydrv_setup_tx_ring+2d mydrv_do_attach+84 mydrv_attach+242 devi_attach+6f attach_node+62 i_ndi_config_node+82 i_ddi_attachchild+4a devi_attach_node+4b devi_attach_children+57 config_immediate_children+6e devi_config_common+77 mt_config_thread+8b |
ドライバが hat_getkpfnum() を使用しているかどうかを確認するには、ドライバのソースコードを参照するか、nm() を使用してドライバのシンボルを調べます。たとえば、ドライバ mydrv を調べる場合は、次の構文を入力します。
% nm /usr/kernel/drv/mydrv | grep hat_getkpfnum |
ドライバが hat_getkpfnum() を使用しないように移行する方法については、『Writing Device Drivers』の付録 B「Summary of Solaris DDI/DKI Services」を参照してください。
Sun Fire V65x サーバーで Adaptec SCSI Card 39320D カードを 2 枚使用すると、システムがパニックになることがあります。パニックが発生するのは、Solaris 10 ソフトウェアのインストール後にはじめてリブートしているときです。次のエラーメッセージが表示されます。
Initializing system Please wait... 1 run-time error M6111: MATH - floating-point error: stack underflow |
回避方法: 2 枚目の Adaptec 製カードを取り外してください。
Solaris OS (x86 版) では、コマンドによって開始されるソフトシステムシャットダウンをサポートしていません。シャットダウンのコマンドは、電源ボタンを押して電源をオフにする操作をシミュレートしたものです。x86 ベースのシステムでは、Solaris OS の動作中にこのコマンドを実行すると、オペレーティングシステムが正しくシャットダウンされずに即座に電源がオフになります。シャットダウンプロセスが正しく行われないと、ファイルシステムが破壊されることがあります。
回避方法: 電源をオフにする前に、まずオペレーティングシステムをシャットダウンしてください。次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
init、halt、shutdown など、Solaris OS を正しくシャットダウンするコマンドのいずれかを実行します。次に例を示します。
# shutdown |
オペレーティングシステムが完全にシャットダウンされたら、次のいずれかの方法で電源をオフにします。
システムがソフトシャットダウンをサポートしている場合は、コマンドを実行して電源をオフにします。
システムがソフトシャットダウンをサポートしていない場合は、電源スイッチを使用して手動で電源をオフにします。
オペレーティングシステムをシャットダウンするコマンドの詳細については、init(1M)、halt(1M)、shutdown(1M) の各マニュアルページを参照してください。システムの電源をオフにする方法については、システムのマニュアルを参照してください。
SunSwiftTM PCI Ethernet/SCSI ホストアダプタ (X1032A) カードの SCSI 部分のデフォルトタイムアウトは、Sun の SCSI DVD-ROM ドライブ (X6168A) のタイムアウト条件を満たしていません。一部のメディアでは、DVD-ROM で頻繁にタイムアウトエラーが発生します。例外は、OpenBoot PROM によって SCSI タイムアウト値を上書きする Sun Fire 6800、4810、4800、および 3800 システムのみです。
回避方法: ほかのプラットフォームでは、システムボード上の SCSI インタフェースまたは DVD-ROM 互換 SCSI アダプタを使用してください。次に例を示します。
X1018A (SBus: F501-2739-xx)
X6540A (PCI: F375-0005-xx)
ここでは、iPlanetTM Directory Server 5.1 のユーザーがシステムを新しいリリースの Solaris 10 にアップグレードする際に重要な情報について説明します。
Solaris 9 オペレーティングシステムに統合されていた iPlanet Directory Server 5.1 は Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 に置き換わりました。Solaris 10 OS では、この新しい Directory Server を Sun Java Enterprise System の一部としてインストールできます。
Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 については、http://docs.sun.com にある Sun Java System のマニュアルを参照してください。
Solaris 10 OS では、引き続き Directory Server 5.1 のサポートを行います。次の状況では、場合により Directory Server 5.1 をインストールする必要があります。
Directory Server 5.1 のデータを復元する必要がある場合。
データを Directory Server 5 2005Q1 に移行する場合。
Solaris 10 リリースでは、Directory Server 5.1 のインストールは手動で行います。次の手順を実行します。
Solaris 10 SOFTWARE - 4 CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
スーパーユーザーになります。
端末ウィンドウで、Directory Server をインストールします。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_10/Product/ # pkgadd -d . IPLTnls IPLTnspr IPLTnss IPLTjss IPLTpldap \ IPLTdsr IPLTdsu IPLTadmin IPLTcons IPLTadcon IPLTdscon \ IPLTadman IPLTdsman |
簡体字中国語地域化パッケージをインストールするには、さらに次のコマンドを実行します。
# pkgadd -d . IPLTcdsu IPLTcadmin IPLTccons IPLTcadcon \ IPLTcdscon IPLTcadman IPLTcdsman |
日本語地域化パッケージをインストールするには、さらに次のコマンドを実行します。
# pkgadd -d . IPLTjdsu IPLTjadmin IPLTjcons IPLTjadcon \ IPLTjdscon IPLTjadman IPLTjdsman |
インストールが完了したら、iPlanet Directory Server 5.1 を設定します。詳細は、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の第 11 章「Sun ONE Directory Server の構成」を参照してください。
2 つのバージョンの Directory Server のデータベース形式には互換性がありせん。したがって、Directory Server 5.1 ユーザーは使用しているデータベースを Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 用にフォーマットされたデータベースに移行することをお勧めします。
移行を行うには、Solaris 10 OS にアップグレードしたシステムに両方のバージョンの Directory Server が含まれている必要があります。圧縮されたアーカイブ (.tar.gz) 配信形式を使用している DS 5.1 ユーザーは、手順 2 の移行処理にすぐに進むことができます。
端末ウィンドウで、 iPlanet Directory Server 5.1 パッケージがシステムに存在しているかどうかを確認します。
$ pkginfo | grep IPLT |
次のパッケージが出力として表示されたら、手順 2 に進んで移行処理を開始できます。この出力は、iPlanet Directory Server 5.1 パッケージがシステムに含まれていることを示します。
system IPLTadcon Administration Server Console system IPLTadman Administration Server Documentation system IPLTadmin Administration Server system IPLTcons Console Client Base system IPLTdscon Directory Server Console system IPLTdsman Directory Server Documentation system IPLTdsr Directory Server (root) system IPLTdsu Directory Server (usr) system IPLTjss Network Security Services for Java system IPLTnls Nationalization Languages and Localization Support system IPLTnspr Portable Runtime Interface system IPLTnss Network Security Services system IPLTpldap PerLDAP $ |
パッケージが存在しない場合は、まず iPlanet Directory Server 5.1 パッケージをインストールします。詳細は、前節 「Directory Server 5.1 のインストール」の手順 1 〜 4 を参照してください。インストールが完了したら、手順 2 に進んで移行処理を始めます。
iPlanet Directory Server 5.1 のデータベースを現在のバージョンに移行します。手順については、http://docs.sun.com/coll/DirectoryServer_05q1 にある Sun Java System Directory Server のドキュメントコレクションを参照してください。
データの移行後は、引き続き移行前に行ったのと同じ方法でディレクトリデータのバックアップを行うようにしてください。今後の障害回復に、移行したデータベースが必要となることがあります。
カーネルデバッガに関する注意事項について説明します。
一部の 64 ビット実行可能ファイルおよび 64 ビットライブラリの処理中に、dbx デバッガがメモリーアクセスエラーで終了することがあります。ただし、これらの 64 ビットオブジェクトの通常の使用には影響ありません。次のようなエラーメッセージが表示されます。
dbx: internal error: signal SIGBUS (invalid address alignment) |
回避方法: 代わりに、mdb デバッガまたは Solaris 動的トレース機能を使用してください。これらのツールには、64 ビットオブジェクトを使用するプロセスを診断する機能があります。
Solaris カーネルデバッガを実行して稼働中のシステムをデバッグしているシステムは、不完全なエラーメッセージのループになることがあります。このループは、OpenBoot PROM のマスターCPU を変更したときに発生します。リセットすればシステムを稼働状態に戻すことができます。しかし、元のエラーのトレースログが失われます。したがって、重大なリセットの診断が実行不能になります。
回避方法: システムが PROM レベルにあるときは、OpenBoot の ok プロンプトが表示されます。複数の CPU を備えたシステムでは、ok プロンプトの前に中括弧で囲まれた数値が表示されます。この数値は、システム内のアクティブになっている CPU を示しています。PROM レベル時にデバッグセッションを実行するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、pil を f に変更します。
{0} ok h# 0f pil! |
switch-cpu コマンドを使用して、選択的に現在アクティブになっている CPU を別の CPU に切り替えます。たとえば、CPU #0 から CPU #1 に切り替えるには、次のコマンドを入力します。
(0) ok 1 switch-cpu |
これで、ok プロンプトの前に、切り替えた CPU の番号が表示されます。
{1} ok |
デバッガを実行します。
デバッガセッションの終わりで、reset-all コマンドを実行してシステムを通常の使用状態に戻します。
必ずシステムを最新バージョンの OpenBoot PROM にアップグレードしてください。
ここでは、Solaris 10 OS の地域化に関する注意事項について説明します。
Wnn8 サーバーが使用可能になっていない場合、Wnn8 日本語入力方式は使用できません。
回避方法: Wnn8 サーバーを使用可能にします。
# svcadm enable wnn8/server |
また、iiim-properties コマンドを実行して、日本語エンジンとして Wnn8 を選択します。
Mozilla 1.7 のキーボードショートカットは、スペイン語 (Es) ロケールであいまいです。たとえば、Ctrl + S はコピーまたは保存に使用できます。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: ユーザー操作に割り当てられているショートカットキーを製品のメニューから使用します。
このバグは、C、POSIX、および任意の英語ロケールを除くロケールで、prodreg を使用して Solaris Trusted Extensions をアンインストールする方法に影響します。これらのロケールでは、prodreg を使用してアンインストールするときに文字列が正しく表示されません。
エラーメッセージは表示されません。アンインストーラではプレースホルダ文字列が表示され、ボタンも正しく表示されません。
回避方法: prodreg でアンインストールを行う前に、次のコマンドを実行します。
# cd <Solaris_installation_media>/Solaris_10/ExtraValue/CoBundled/Trusted_Extensions # cp -rp locale /var/sadm/tx |
その後、prodreg でアンインストールを行います。
Primary Administrator 権限を持っているユーザーが、特定のロケールの入力方式を使用できず、文字を正常に入力できません。入力方式ステータスがワークスペースに表示されません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: 次の行を /etc/security/exec_attr ファイルに追加します。
Primary Administrator:solaris:cmd:::/usr/bin/csh:uid=0;gid=0 Primary Administrator:solaris:cmd:::/usr/bin/ksh:uid=0;gid=0 Primary Administrator:solaris:cmd:::/usr/bin/sh:uid=0;gid=0 |
ファイルの書式については、exec_attr(4) のマニュアルページを参照してください。
このバグは、Solaris Trusted Extensions デスクトップで一部のアジア言語ロケールで特定のラベルを操作する場合に影響します。アジア言語入力方式および Wnn 入力方式では、補助ウィンドウ (候補ウィンドウや補助パレット) が開きません。このため、アジア言語の文字を正常に入力できません。キーボードを使用すると、複数バイト文字が表示されます。
回避方法: 次の手順を実行します。
次の 3 行を /usr/openwin/server/etc/TrustedExtensionsPolicy ファイルと /usr/X11/lib/X11/xserver/TrustedExtensionsPolicy ファイル (x86 システムの場合のみ) に追加します。
selection /^Wnn/ selection /^wnn/ selection /^com.sun.iiim/ |
X サーバーを再起動します。
OS を Solaris 10 6/06 リリースまたは Solaris 10 11/06 リリースにアップグレードすると、入力方式フレームワークおよび個々の入力方式が第 10 版から第 12 版にアップグレードされます。ただし、サポートされている入力方式のリストには ChuYin が含まれていません。また、ファンクションキー F2 および F3 を使用して入力方式を切り替えることができません。
回避方法: Hanyu PinYin を使用して繁体字中国語の文字を入力するには、PinYin を使用します。入力方式を切り替えるには、Ctrl + Shift を使用します。
ru_RU.KOI8-R ロケールと ru_RU.ANSI1251 ロケールでは、AltGr キーがロシア語 Xsun 配列のモードスイッチとして機能しません。
回避方法 1: ru_RU.UTF-8 ロケールまたは ru_RU.ISO8859-5 ロケールに切り替えます。
回避方法 2: ロシア語キー配列の代わりに IIIMFTM を使用します。
Arabic6.kt キーテーブルにはアラビア語シンボルがまったく含まれていません。
回避方法: IIIMF を使用します。AltGr キーを使用してアラビア語に切り替えるのではなく、gimlet スイッチを使用してアラビア語入力に設定します。
EMEA UTF-8 ロケールでは、Compose + ? + ? や Compose + | + | などの一部の Compose キー入力が GTK アプリケーションで機能しません。ただし、GTK 以外の Motif や Java などのアプリケーションでは、IM がアクティブでないときにこの入力は正常に機能します。
回避方法 1:
/usr/openwin/lib/locale/common/imsscript/S505multi を編集して、GTK_IM_MODULE=iiim を GTK_IM_MODULE=xim に変更します。
システムに再度ログインします。
回避方法 2:
GTK アプリケーションのガイドラインに従って、テキスト領域のコンテキストメニューの「入力方式」サブメニューから「X 入力方式」を選択します。IM がアクティブでないときは Compose キー入力が機能します。
Java Desktop Systems (Java DS) パネルの入力方式スイッチからは、入力方式ステータスの表示および言語切り替え機能が機能しません。ただし、管理ラベルで実行したアプリケーションは機能します。
回避方法:
入力方式ステータスを表示するには、次の手順を実行して、入力方式ステータスの表示をアプリケーションのフレームに変更します。
入力方式設定エディタをコマンド行 (iiim-properties) または起動メニュー (「設定」->「デスクトップの設定」->「入力方式」) から起動します。
「一般」タブの「表示方法:」で「ウィンドウ枠に添付」を選択します。
「適用」を押すか、「OK」ボタンをクリックします。
表示される言語リストを使用して、入力言語を切り替えます。GTK 以外のアプリケーションで、添付された入力方式ステータスウィンドウを左クリックします。
GTK アプリケーションの場合、言語リストは表示されません。「その言語をすべてのアプリケーションに適用する」チェックボックスのチェックマークを外した場合を除き、GTK 以外のアプリケーションのいずれかで言語を切り替えると、すべてのアプリケーションに反映されます。入力方式設定エディタの「一般」タブで、このチェックボックスにはデフォルトでチェックマークが付けられています。GTK アプリケーションを GTK_IM_MODULE=xim で実行した場合は、言語リストが表示されます。次に例を示します。
% env GTK_IM_MODULE=xim gedit |
x86 システムで Xorg をデフォルトの Xserver として使用している場合は、ar ロケールでアラビア語のフォント (iso7759-6) が表示されません。Xorg の代わりに Xsun を使用している場合は、このエラーは発生しません。
回避方法: 次の手順を実行します。
スーパーユーザーとして、/usr/dt/config/Xservers を編集します。
次の行をコメント解除するか、追加します。
:0 Local local_uid@console root /usr/openwin/bin/Xsun :0 -nobanner -defdepth 24 |
次の行をコメントにします。
:0 Local local_uid@console root /usr/X11/bin/Xorg :0 |
システムをリブートします。
別の方法として、ar_EG.UTF-8 などの UTF-8 ロケールにログインすることもできます。
PDA デバイスと Solaris CDE との間でマルチバイトのデータを交換すると、両方の環境でデータが破壊されることがあります。
回避方法: Solaris PDASync アプリケーションを実行する前に、PDA バックアップユーティリティーを使用してパーソナルコンピュータ上のデータのバックアップを作成してください。誤ってマルチバイトのデータを交換し、そのデータを破壊してしまった場合は、作成したバックアップからデータを復元します。
localeadm コマンドで地域を追加する機能は、新しい構成ファイルを作成した場合には動作しません。次の地域を追加するときに、LANGUAGES CD が検出されません。
南ヨーロッパ
北アメリカ
北欧
次のエラーメッセージが表示されます。
No langcd image has been found in /cdrom/sol_10_1005_x86_4/Solaris_10/Product No langcd image has been found in /cdrom/sol_10_1005_x86_4 /cdrom/sol_10_1005_x86_4 /cdrom/sol_10_1005_x86_4 /cdro m/sol_10_1005_x86_4 /cdrom/sol_10_1005_x86_4 Please enter the path to this image/disk, or enter 'q' to quit: |
回避方法: 新しい構成ファイルの作成を求められたら、「いいえ」を選択してください。代わりに、システムにインストールされている構成ファイルを使用してください。
DVD またはネットイメージを使用して Locale_config 構成ファイルを作成した場合、Locale_config ファイルを使用してロケールを追加すると、ローカライズされていない多くのメッセージが Gnome Desktop 上に残ります。エラーメッセージは表示されません。
回避方法 1:
スーパーユーザーとしてログインし、次の手順を実行します。
localeadm Locale_config ファイルの場所に移動します。
# cd /usr/sadm/lib/localeadm/ |
localeadm ユーティリティーにバンドルされている既存の Locale_config ファイルに戻します。
# mv Locale_config_S10.txt.old Locale_config_S10.txt |
回避方法 2:
CD イメージを使用して Locale_config ファイルを再作成します。
キーコード 50 はヨーロッパ言語キー配列で機能しません。この問題はすべてのヨーロッパ *6.kt キーテーブルファイルで発生します。すべてのキーテーブルは、いくつかのシンボルをキーコード 50 に割り当てますが、キーは機能しません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
/usr/openwin/share/etc/keytables ディレクトリにある *6.kt ファイルを編集します。影響を受ける *6.kt ファイルのキーコード 49 にキーコード 50 を複製します。 たとえば、キーコード 49 の次のエントリを影響を受けるキーテーブルファイルに追加します。
49 RN XK_numbersign XK_asciitilde
GNOME では、特定のアラビア語フォントを選択すると、文字が表示されません。この問題は GNOME のフォントプロパティーメニューを使用して、アプリケーション、デスクトップ、またはウィンドウタイトルのフォントを選択するときに発生します。影響を受けるフォントは次のとおりです。
Akhbar MT (標準、太字)
Shayyal MT (標準、太字)
Naskh MT (標準、太字)
エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
新しく提供された Kacst フォントファミリを使用して、アラビア文字を GNOME アプリケーションで表示します。
UTF-8 ロケールでは複数の言語入力がサポートされていますが、ログイン後にマウスボタン 1 が最初にクリックされた場合、言語の切り替えはセッション保存アプリケーションで機能しません。この問題は Java Desktop System (JDS) で発生します。エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
アプリケーションをクリックする前に、バックグラウンドワークスペースまたは起動メニューでマウスボタン 1 をクリックします。
キリル文字やアラビア語などのローカライズされたキー配列ベースの言語入力は、U.S. キー配列以外では正しく機能しません。たとえば、フランス語キーボードを使用して、アラビア語入力に切り替えると、入力した出力の結果はアラビア語キー配列に基づいていません。入力方式の詳細については、入力方式設定エディタおよび入力方式スイッチアプレットのヘルプを参照してください。エラーメッセージは表示されません。
回避方法 1:
XKB 拡張を使用して Xorg サーバーのキー配列を切り替えます (x86 のみ)。たとえば、次のエントリを xorg.conf 構成ファイルに追加します。
Section "InputDevice" Identifier "Keyboard1" Driver "Keyboard" Option "XkbModel" "pc105" Option "XkbLayout" "us,fr,ru" Option "XKbOptions" "grp:alt_shift_toggle" EndSection |
この構成では、Alt + Shift キーを押して U.S.、フランス語、およびロシア語キー配列間で切り替えることができます。詳細は、/usr/X11/share/doc/README.XKB-Config ファイルを参照してください。
回避方法 2:
xorgcfg ユーティリティーを使用してローカライズされたキー配列を構成します (x86 のみ)。
非ルートユーザーが xorgcfg ユーティリティーを使用する場合、構成は保存されませんが、現在のセッションのキー配列は変更されます。
Mozilla 1.7 のキーボードショートカットは、特にスペイン語ロケールで独特です。たとえば、Ctrl + S は保存だけでなくコピーにも使用されます。エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
ユーザー操作に割り当てられているショートカットキーを製品のメニューから確認します。
ログイン画面の言語メニューでは、 UTF-8 ロケールに推奨オプションを表すラベルが付いています。たとえば、日本語ロケールの場合、画面は次のように表示されます。
ja_JP.eucJP -------------- Japanese EUC ja_JP.PCK --------------- Japanese PCK ja_JP.UTF-8 (Recommended) - Japanese UTF-8 |
Java Desktop System では UTF-8/Unicode を内部文字エンコーディングとして使用するため、JDS のユーザーには UTF-8 ロケールの使用が推奨されています。これは、将来 UTF-8 以外のロケールのソフトウェアサポートが中止されることも踏まえて推奨されます。詳細は、「UTF-8 でないレガシー (従来の) ロケール」を参照してください。
UTF-8 ロケールに移行すると、それらのファイルはデータをインポートまたはエクスポートするときに使用する方法に影響します。
Microsoft Office ファイルは、Unicode でエンコードされています。StarSuite アプリケーションでは、Unicode でエンコードされたファイルの読み取りと書き込みを行うことができます。
Mozilla Composer などの HTML エディタを使用して作成した HTML ファイルや、Web ブラウザで保存された HTML ファイルには通常、charset エンコーディングタグが含まれています。エクスポートまたはインポートしたあとの HTML ファイルは、HTML ファイル内のエンコーディングタグに基づいて、Mozilla Navigator Web ブラウザで表示したり、Mozilla Composer を使用して編集したりすることができます。
HTML ファイルが文字化けして表示されることがあります。この問題は通常、次の理由で発生します。
charset エンコーディングタグが正しくない。
charset エンコーディングタグがない。
HTML ファイルの charset エンコーディングタグを見つけるには、次の手順を実行します。
Mozilla を使用してファイルを開きます。
Ctrl + I キーを押すか、「表示」をクリックして「表示」メニューを開きます。
「ページ情報」をクリックします。
charset 情報は、「一般」タブの下に、次のように表示されます。
Content-Type text/html; charset=us-ascii |
文字列 charset=us-ascii がファイルの実際のエンコーディングと一致しない場合、そのファイルは壊れているように見えることがあります。HTML ファイルのエンコーディングを編集するには、次の手順を実行します。
Mozilla Composer でファイルを開きます。
「ファイル」メニューを開きます。
「文字エンコードの保存および変更」を選択します。
正しいエンコーディングを選択します。Mozilla Composer は、自動的にエンコーディングと charset タグを適切に変換します。
現在の電子メールには、MIME charset タグが指定されています。電子メールおよびカレンダアプリケーションは、MIME charset タグに対応しています。エンコーディング変換を実行する必要はありません。
プレーンテキストファイルには、charset タグがありません。ファイルが UTF-8 エンコーディング形式でない場合には、エンコーディング変換を行う必要があります。たとえば、繁体字中国語 (BIG5) でエンコードされているプレーンテキストファイルを UTF-8 に変換するには、次のコマンドを実行します。
iconv -f big5 -t UTF-8 inputfilename > outputfilename |
ファイルシステム検査器を使用して、エンコーディングを変換することもできます。
テキストエディタを使用して文字エンコーディングテキストの読み取りおよび書き込みを行うことができますが、自動的にエンコーディングが変換される場合と、ファイルを開くか保存するときに明示的にエンコーディングを指定する場合があります。
テキストエディタを起動するには、「起動」をクリックし、「アプリケーション」->「アクセサリ」->「テキストエディタ」の順に選択します。
複数バイト文字を使用するファイル名やディレクトリ名が UTF-8 エンコーディング形式でない場合は、エンコーディング変換を行う必要があります。ファイルシステム検査器を使用して、レガシー文字エンコーディングによるファイル名、ディレクトリ名、およびプレーンテキストファイルの内容を、UTF-8 エンコーディングに変換することができます。詳細は、ファイルシステム検査器のオンラインヘルプを参照してください。
ファイルシステム検査器を起動するには、「起動」をクリックし、「アプリケーション」->「ユーティリティ」->「ファイルシステム検査器」の順に選択します。
ファイルマネージャーを使用して SMB 経由で Microsoft Windows 上の UTF-8 以外のファイル名やディレクトリ名にアクセスする場合は、エンコーディングを変換しなくても UTF-8 以外のファイル名やディレクトリ名にアクセスできます。
Unicode UTF-8 への移行準備が整っていないアプリケーションの場合、フロントパネルに起動ツールを作成すると、従来のロケールでアプリケーションを開始できます。コマンド行からそれらのアプリケーションを直接起動することもできます。アプリケーションの起動ツールを作成するには、次の手順を実行します。
パネル上で起動ツールを配置する場所を右クリックします。
「パネルに追加」->「ランチャー」と選択します。
「ランチャーの作成」ダイアログの「コマンド」フィールドに、次の書式で必要な項目を入力します。
env LANG=locale LC_ALL= locale application name |
たとえば、/usr/dt/bin から motif-app という名前のアプリケーションを中国語 (BIG5) ロケールで起動する場合は、「ランチャーの作成」の「コマンド」フィールドに、次のテキストを入力します。
env LANG=zh_TW.BIG5 LC_ALL=zh_TW.BIG5 /usr/dt/bin/motif-app |
「了解」をクリックすると、パネルに起動ツールが作成されます。
従来のロケール固有の CLI (コマンド行インタフェース) アプリケーションを実行する必要があるときは、まず従来のロケールで端末ウィンドウを開いてから、その端末ウィンドウで CLI アプリケーションを実行します。端末ウィンドウを従来のロケールで開くには、次のコマンドを入力します。
eng LANG=locale LC_ALL=locale GNOME-TERMINAL –disbable-factory. |
従来のロケールで新規の端末ウィンドウを開く代わりに、現在の端末ウィンドウの「文字エンコーディングの設定」メニューでエンコーディングを変更することで、ロケール設定を UTF-8 から従来のロケールに切り替えることもできます。この場合、現在のシェルに対して LANG および LC_ALL 環境変数を設定し直す必要があります。
Solaris OS 用に、新しく 3 つのキー配列のソフトウェアサポートが追加されました。エストニア語タイプ 6 キーボード、フランス語 (カナダ) タイプ 6 キーボード、プログラマ向けポーランド語タイプ 5 キーボードです。
エストニア、カナダ、およびポーランドのユーザーは、必要に応じて標準 U.S. キーボード配列を変更できます。このため、柔軟性の高いキーボード入力が可能になります。
現時点では、この 3 つのキーボードタイプに適合するハードウェアは入手できません。
回避方法: この新しいキーボードソフトウェアを有効利用するには、次のいずれかの方法で /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルを編集します。
エストニア語タイプ 6 キーボードの場合、次の変更を行います。
US6.kt エントリを Estonia6.kt に変更します (/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイル内)。たとえば、次のように変更します。
6 0 Estonia6.kt |
/usr/openwin/lib/locale/iso8859-15/Compose ファイルに次のエントリを追加します。
<scaron> |
: "/xa8" |
scaron |
<scaron> |
: "/xa6" |
scaron |
<scaron> |
: "/270" |
scaron |
<scaron> |
: "/264" |
scaron |
システムをリブートすると、変更内容が有効になります。
フランス語 (カナダ) タイプ 6 キーボードの場合、次の変更を行います。
US6.kt エントリを Canada6.kt に変更します (/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイル内)。たとえば、次のように変更します。
6 0 Canada6.kt |
システムをリブートすると、変更内容が有効になります。
通常のポーランド語タイプ 5 キーボードを使用している場合、次の変更を行います。
Poland5.kt エントリを Poland5_pr.kt に変更します (/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイル内)。たとえば、次のように変更します。
4 52 Poland5_pr.kt |
ディップスイッチの付いたキーボードを使用している場合は、システムをリブートする前に、スイッチがポーランド語のキーテーブルエントリとして正しいバイナリ値 (バイナリ 52) に設定されていることを確認してください。
標準の U.S. タイプ 5 キーボードを使用している場合は、US5.kt エントリを Poland5_pr.kt に変更します (/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイル内)。たとえば、次のように変更します。
4 33 Poland5_pr.kt |
システムをリブートすると、変更内容が有効になります。
すべてのロケールのドキュメントビューアで、地域対応された PDF (Portable Document Format) ファイルを印刷することはできません。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
SPARC ベースのシステムでは、Acrobat Reader を使用して地域対応された PDF ファイルを印刷してください。
x86 ベースのシステムでは、StarSuite を使用して PDF ファイルを作成してから印刷してください。
一部の x86 ベースのシステムで、特定のアジア言語の UTF-8 以外のロケールにログインすると、ログインプロセスがハングアップすることがあります。たとえば、次のようなロケールでエラーが検出されます。
zh_CN.EUC
zh_TW.BIG5
ko_KR.EUC
回避方法: ログインウィンドウの言語メニューで、UTF-8 ロケールを選択してください。
キーボードの左側にある特殊なキーは、ヨーロッパのキーボードマッピングでは機能しません。この問題は、すべてのヨーロッパロケールに適用されます。
回避方法: 特殊キーボードキーの代わりに、ショートカットキーを使用してください。次のリストは、ショートカットキーと対応する機能の例です。
Ctrl + Z - 元に戻す
Ctrl + C - コピー
Ctrl + V - ペースト
Alt + Tab - ウィンドウの切り替え
すべてのロケールで、インターネットまたはイントラネット入力方式を使用するときに、Alt キーと Shift キーが修飾キーとして機能しないことがあります。たとえば、Shift キー + 矢印キーの組み合わせを使用してテキストを選択できない場合があります。代わりに、ラテン文字が挿入されます。
回避方法: デフォルトの入力方式など、別の入力方式を使用してください。入力方式を切り替えるには、オブジェクトを右クリックして入力方式を選択します。
ポストスクリプトプリンタには、中国語または韓国語のフォントは含まれていません。このため、中国語または韓国語ロケールで Mozilla ブラウザから印刷しようとすると、それらの文字が四角形として印刷されます。ファイルを印刷する前に、Common UNIX Printer System (CUPS) による Mozilla ポストスクリプトフォントの変換が必要です。
回避方法: 次の手順を実行してください。
「起動」=>「設定」=>「プリンタ」の順に選択します。
PostScript プリンタアイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
「詳細」タブをクリックします。
「Ghostscript pre-filtering」を「Convert to PS level 1」に設定します。
ヨーロッパ言語の UTF-8 ロケールでソート機能を実行すると、正しく動作しません。
回避方法: フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語の UTF-8 ロケールでソートを行う前に、LC_COLLATE 変数をその言語の ISO8859-1 ロケールに設定してください。
# echo $LC_COLLATE > es_ES.UTF-8 # LC_COLLATE=es_ES.IS08859-1 # export LC_COLLATE |
上記のように LC_COLLATE 変数を設定後、ソートを行なってください。
Solaris 10 リリースのネットワーク接続に関するバグ情報について説明します。
iSCSI ターゲットまたはアレイから send target 応答の一部として複数の IP アドレスが返された場合、イニシエータはこれまでのリリースのようにリスト内の最初のアドレスだけを考慮するのではなく、最後のアドレスだけを考慮します。その結果、最後の IP アドレスが不正または無効な場合は、このターゲットへの接続が失敗します。
回避方法: send target 応答で、各エントリについて異なるターゲットポータルグループタグ (TPGT) を返します。イニシエータは接続を成功させるために、すべての IP アドレスに対して接続を確立しようとします。
システム DOI (Domain of Interpretation) を設定できません。SMC を使用して新しいトラステッドネットワークテンプレートを作成するときに、SMC によって DOI が 0 に設定され、Solaris Trusted Extensions は正しく機能しません。さまざまなエラーメッセージが表示されます。
回避方法: SMC を使用して DOI を 1 に設定します。
ECC および RSA 暗号化方式群を使用する NSS でメモリーリークが発生すると、システムがハングアップしたり、システムパニックが発生したりすることがあります。「out of memory」エラーメッセージが表示されます。
回避方法: 次のパッチをインストールしてください。
SPARC ベースのシステムの場合は、パッチ ID 119213-09。
x86 ベースのシステムの場合は、パッチ ID 119214-09。
Solaris iSCSI ソフトウェアイニシエータは 255 より大きい LUN を持つ論理ユニットをサポートしません。エラーメッセージは表示されません。
回避方法:
ターゲットデバイスの論理ユニット番号を 255 以下の番号に変更してください。
Sun Update Connection を使用したリモート更新管理のために Solaris 10 11/06 OS に登録すると、システム情報が表示されます。システムに複数の Ethernet カードがある場合、すべての Ethernet カードに同じ MAC アドレスが表示されます。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: ありません。
PF_ROUTE ソケットを作成し、if_msghdr_t 構造体に含まれる RTM_IFINFO メッセージの内容を解析する 64 ビットのプログラムは、再コンパイルしないと正しく動作しないことがあります。
この Solaris リリースでは、IP 転送はデフォルトで無効になっています。この設定は、ほかのシステム構成に関係なくIPv4 と IPv6 の両方に適用されます。以前はデフォルトで IP パケットを転送していた複数の IP インタフェースを持つシステムには、もうこの自動機能はありません。マルチホームシステムでの IP 転送を有効にするには、管理者は手動でいくつかの設定手順を実行する必要があります。
回避方法: コマンド routeadm を実行して IP 転送を有効にできます。routeadm を使用して行われた構成変更は、システムのリブート時にも保持されます。
IPv4 転送を有効にするには、routeadm -e ipv4-forwarding と入力します。
IPv6 転送を有効にするには、routeadm -e ipv6-forwarding と入力します。
有効になった IP 転送の設定を現在実行しているシステムに適用するには、routeadm -u と入力します。
IP 転送の詳細については、routeadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
Generic LAN Driver Version 3 (GLDv3) では、LLC (Logical Link Control) フレームのフィールド長が正しく設定されません。結果として、LLC に依存する AppleTalk などのプロトコルが正しく機能しません。エラーメッセージは表示されません。この問題は、次のネットワークインタフェースコントローラに影響します。
bge
e1000g
xge
回避方法: ありません。
ゾーンの IP アドレスが IP ネットワークマルチパス (IPMP) グループの一部になるようにゾーンを構成できます。構成方法については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』の「IP ネットワークマルチパス機能を非大域ゾーンに拡張する方法」を参照してください。
IPMP グループに含まれるすべてのネットワークインタフェースが失敗すると、その IPMP グループに属している IP アドレスを持つゾーンはブートしません。
次の例は、ゾーンをブートしようとした場合の結果を示しています。
# zoneadm -z my-zone boot zoneadm: zone 'my-zone': bge0:1: could not set default interface for multicast: Invalid argument zoneadm: zone 'my-zone': call to zoneadmd failed |
回避方法: グループ内のネットワークインタフェースの少なくとも 1 つを修復してください。
DataDigests が有効になっている場合に、Internet SCSI (iSCSI) ターゲットが CRC (巡回冗長検査) エラーを報告することがあります。iSCSI イニシエータにデータを転送したあとに入出力バッファーを更新するユーザーアプリケーションでは、CRC が正しく計算されないことがあります。ターゲットが CRC エラーを返すと、iSCSI イニシエータは正しい DataDigest CRC を含むデータを再転送します。データの整合性は維持されます。ただし、データ転送のパフォーマンスに影響します。エラーメッセージは表示されません。
回避方法: DataDigest オプションは使用しないでください。
1 つのアダプタ上に 9 つ以上の LANE (LAN Emulation) インスタンスが存在する場合は、システムのブート時に複数のインスタンスが対応する LANE インスタンスに接続されないことがあります。このバグは、マルチユーザーレベルでは発生しません。
回避方法: SunATM ネットワークを再度初期化するには、次の手順を実行します。
lanestat -a コマンドを実行して問題が発生しているかどうかを確認します。
接続されていないインスタンスは、LES (LAN Emulation Server) とBUS (Broadcast and Unknown Address Server) の VCI (Virtual Circuit Identifier) 値が 0 です。
SunATM ネットワークをいったん終了してから再起動します。
# /etc/init.d/sunatm stop # /etc/init.d/sunatm start |
SunATM インタフェースのネットマスクやその他のネットワーク設定をリセットします。
2 つの IP ノード間に複数の IP トンネルを設定し、ip_strict_dst_multihoming またはその他の IP フィルタを有効にした場合、パケットが失われることがあります。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
まず、2 つの IP ノード間に IP トンネルを 1 つだけ設定します。次に、addif オプションを指定した ifconfig コマンドによって、トンネルにアドレスを追加します。
2 つの IP ノード間のトンネルで ip_strict_dst_multihoming を有効にしないでください。
Solaris 10 リリースのセキュリティーに関する注意事項について説明します。
LDAP 用のアカウント管理 PAM モジュール (pam_ldap) を有効にした後、ユーザーはシステムにログインするときにパスワードを指定する必要があります。結果として、パスワードなしのログインは失敗します。これには、次のようなツールを使用したログインが含まれます。
リモートシェル (rsh)
リモートログイン (rlogin)
セキュアシェル (ssh)
回避方法: ありません。
Sun StorEdgeTM T3 システムは、アプリケーションが HTTP インタフェースを使って有効範囲外のパラメータを含むトークンを送信したときに、パニックになることがあります。
ここでは、Solaris 10 OS のサービス管理機能に関する注意事項について説明します。Solaris OS のサービス管理機能については、『Solaris 10 の概要』の「Solaris サービスマネージャー」 を参照してください。
ホストにローカルプリンタが構成されていないと、ipp-listener および rfc1179 という 2 つの印刷サービスがデフォルトでオフラインに設定されます。ホストでローカルプリンタを構成すると、これらのサービスは自動的にオンラインになります。これらのサービスのデフォルトのオフライン設定は、エラーを示しているわけではありません。したがって、ユーザーは何も行う必要がありません。
回避方法: ありません。
ネットワーク情報サービス (NIS) または NIS+ のネームサービスを使用しないシステムでは、NFS と AutoFS サービスが無効になっています。エラーが発生するのは、これらのサービスが keyserv デーモンに依存しているためです。keyserv デーモンは、RPC ドメイン名に依存していますが、NIS または NIS+ を使用しないシステムではこのドメイン名が設定されません。その結果、keyserv デーモンの失敗によって NFS および AutoFS サービスが無効になります。
回避方法: これらのサービスを有効にするには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを実行します。
# svcadm disable network/rpc/keyserv # svcadm disable -t network/nfs/client:default # svcadm enable network/nfs/client:default # svcadm disable -t network/nfs/server:default # svcadm enable network/nfs/server:default # svcadm disable -t network/rpc/gss:ticotsord # svcadm enable network/rpc/gss:ticotsord |
システムの起動中、リモートファイルシステムとネーミングサービスが利用可能になる前に、コンソールまたは ssh ログインなどのログインサービスが起動する場合があります。その結果、ユーザー名が認識されなかったり、ユーザーのホームディレクトリが利用できないことがあります。
回避方法: エラーが発生した場合は、数秒待ってから再度ログインします。あるいは、ローカルアカウントからログインしてシステム状態を確認します。
Solaris 10 OS のスマートカードに関するバグ情報について説明します。
ocfserv が終了し、ディスプレイがロックされている場合は、スマートカードを挿入しても取り出しても、システムはロックされたままになります。
回避方法: 次の手順を実行してシステムのロックを解除してください。
ocfserv プロセスが終了したマシンにリモートログインして接続します。
スーパーユーザーになります。
端末ウィンドウで次のように入力して、dtsession プロセスを終了させます。
# pkill dtsession |
ocfserv プロセスが再起動し、スマートカードのログインおよびその他の機能が復元されます。
スマートカード Console の「構成ファイルを編集」メニュー項目を使用して、/etc/smartcard/opencard.properties にあるスマートカードの構成ファイルを編集することができません。メニュー項目を選択すると、テクニカルサポートからのリクエストがないと編集を継続できないことを示す警告メッセージが表示されます。
回避方法: スマートカード Console の「構成ファイルを編集」メニュー項目は使用しないでください。スマートカードの設定に関する情報は、『Solaris スマートカードの管理』を参照してください。
次の節では、Solaris 10 OS における特定のコマンドと標準の動作変更について説明します。
入出力が保留状態になっているために cfgadm -c unconfigure コマンドが失敗することがあります。変更されたカーネルでは、このコマンドはオフラインで再試行されます。ただし、cfgadm の構成解除コマンドがあとで成功し、それがユーザーに通知されない場合があります。
回避方法: cfgadm -al コマンドを実行します。
Solaris 10 OS には Bash 2.0.5b が含まれていますが、このシェルでは次の変数が自動的には環境にエクスポートされなくなりました。
HOSTNAME
HOSTTYPE
MACHTYPE
OSTYPE
この動作変更は、シェルによってこれらの変数にデフォルト値が割り当てられる場合にも適用されます。
回避方法: これらの変数を手動でエクスポートしてください。
/usr/bin/ln の動作は、SVID3 から XCU6 までのすべての標準に準拠するように変更されました。-f オプションの付かない ln コマンドを使用して既存のターゲットファイルにリンクすると、リンクは確立されません。代わりに、診断メッセージが標準エラーに書き込まれ、残りのリンク元ファイルのリンクが続行されます。最後に、ln コマンドはエラー値を返して終了します。
たとえば、ファイル b がある場合、構文 ln a b を実行すると、次のメッセージが生成されます。
ln: b: ファイルが存在します。 |
この動作変更は、-f オプションの付かない ln コマンドを含む既存のシェルスクリプトやプログラムに影響します。このため、以前正常に動作していたスクリプトが Solaris 10 OS では失敗することがあります。
回避方法: ln コマンドには -f オプションを付けて使用してください。ln ユーティリティーを実行する既存のスクリプトがある場合は、必ずコマンドの新しい動作に適合するようにこれらのスクリプトを変更してください。
Solaris 10 OS では、tcsh はバージョン 6.12 にアップグレードされました。このバージョンは、名前にハイフンや等号が使われている環境変数を受け入れなくなりました。setenv 行を含み、以前の Solaris バージョンで動作するスクリプトを現在の Solaris 10 リリースで実行すると、エラーが生成されることがあります。次のエラーメッセージが表示されます。
setenv: 文法が間違っています。 |
詳細は、Solaris 10 OS 用の tcsh のマニュアルページを参照してください。
回避方法: 環境変数名にハイフンや等号を使用しないでください。
厳しい標準 C 準拠モードで作成されたアプリケーションは、一部のライブラリ関数の動作変更による影響を受けます。たとえば、cc -Xc または c89 準拠モードでコンパイルされたアプリケーションがこれに当たります。動作が変更されたライブラリ関数は次のとおりです。
fgetc()
fgets()
fgetwc()
fgetws()
getc()
getchar()
gets()
getwc()
getwchar()
getws()
1990 C 標準の正式な解釈では、ファイル終了条件が設定されたら、それ以降の入力操作ではファイルからデータを返さないようにする必要があります。ただし、ファイルポインタの位置を変更したり、アプリケーションによってエラーとファイル終了フラグが明示的にクリアされている場合は例外です。
ほかのすべての準拠モードの動作は変わりません。特に、このインタフェースでは、ファイル終了インジケータの設定後に、新しく書き込まれた追加データをストリームから読み取ることができます。
回避方法: ストリームのファイル終了条件が報告されたあとで追加データを読み取るには、ストリームに対して fseek() または clearerr() を呼び出します。
UID、プロセッサ ID、および累積実行時間が大きくなったため、ps コマンドの出力列が広くなりました。カスタムスクリプトは、出力列が固定されていると仮定しないようにするべきです。
回避方法: スクリプトでは ps コマンドの -o オプションを使用するようにしてください。
詳細は、ps(1) のマニュアルページを参照してください。
コマンド ping -v は、インターネットプロトコルバージョン (IPv6) を使用するアドレスに適用されると失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。
ping: setsockopt IPV6_RECVRTHDRDSTOPTS Invalid argument |
回避方法: ありません。ping -v によって得られるのと同じ ICMP パケット情報を取得するには、snoop コマンドを使用します。
Solaris 10 リリースの Solaris ボリュームマネージャーに関するバグ情報について説明します。
ファイルシステムがシリンダ 0 から始まっていない Solaris ボリュームマネージャーのミラー化が存在するルート (/) ファイルシステムの場合には、接続されるサブミラーにシリンダ 0 から始まるものを含めることはできません。
最初のサブミラーがシリンダ 0 から始まらないミラーに、シリンダ 0 から始まるサブミラーを接続しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。
can't attach labeled submirror to an unlabeled mirror |
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
ルートファイルシステムとほかのサブミラー用のボリュームの両方がシリンダ 0 から始まるようにします。
ルートファイルシステムとほかのサブミラー用のボリュームの両方がシリンダ 0 から始まらないようにします。
JumpStart インストールのデフォルトでは、swap パーティションがシリンダ 0 から始まっていて、ルートファイルシステム / はディスク上のほかの場所から始まっています。システム管理者は通常、スライス 0 をシリンダ 0 から始めようとします。デフォルトの JumpStart インストールにおいてスライス 0 上にあり、シリンダ 0 から始まってないルートパーティションを、別のディスクのシリンダ 0 から始まるスライス 0 にミラー化しようとすると問題が発生する場合があります。その結果、ミラーを追加しようとする際に、エラーメッセージが出力されます。Solaris インストールプログラムのデフォルト動作の詳細については、Solaris 10 インストールガイドを参照してください。
英語以外のロケールでは、Solaris ボリュームマネージャーの metassist コマンドがボリュームの作成に失敗することがあります。たとえば、LANG を ja (日本語) に設定した場合は、次のエラーメッセージが表示されます。
xmlEncodeEntitiesReentrant : input not UTF-8 Syntax of value for attribute read on mirror is not valid Value "XXXXXX"(unknown word) for attribute read on mirror is not among the enumerated set Syntax of value for attribute write on mirror is not valid Value "XXXXXX"(Parallel in Japanse) for attribute write on mirror is not among the enumerated set metassist: XXXXXX(invalid in Japanese) volume-config |
回避方法: スーパーユーザーとして、LANG 変数を LANG=C に設定してください。
Bourne、Korn、および Bash シェルの場合は、次のコマンドを実行します。
# LANG=C; export LANG |
C シェルの場合は、次のコマンドを実行します。
# setenv LANG C |
フォーマットされていないディスクがシステムに存在する場合、metassist コマンドによる Solaris ボリュームマネージャーのボリューム構成の作成が失敗することがあります。次のエラーメッセージが表示されます。
metassist: failed to repartition disk |
回避方法: フォーマットされていないすべてのディスクを手動でフォーマットしてから、metassist コマンドを実行してください。
Solaris ボリュームマネージャー RAID-1 (ミラー) または RAID-5 ボリュームをソフトパーティションの上に構築されたディスクセットに作成すると、ホットスペアデバイスが正しく動作しません。
次の問題が発生する可能性がありますが、ほかの問題が発生することもあります。
ホットスペアデバイスがアクティブになっていない可能性がある。
ホットスペアデバイスの状態が変わった、つまりデバイスが壊れている可能性がある。
ホットスペアデバイスが使用されているが、不適切なドライブと再同期処理されている。
使用中のホットスペアデバイスに障害が生じたが、破壊された状態が報告されていない。
回避方法: この構成では、ディスクセットに Solaris ボリュームマネージャー RAID-1 または RAID-5 ボリュームを作成しないでください。
障害が発生したドライブは Solaris ボリュームマネージャーソフトウェアで構成されたドライブに交換できません。交換するドライブは Solaris ボリュームマネージャーソフトウェアにとって新しいドライブである必要があります。Sun StorEdge A5x00 上のあるスロットから別のスロットにディスクを物理的に移動した場合、metadevadm コマンドが失敗することがあります。この問題は、スライスの論理デバイス名がすでに存在しないときに発生します。ただし、ディスクのデバイス ID はメタデバイス複製に存在しています。次のメッセージが表示されます。
Unnamed device detected. Please run 'devfsadm && metadevadm -r to resolve. |
このとき、新しい場所にあるディスクにはアクセスできますが、スライスにアクセスするためには、古い論理デバイス名を使用する必要があります。
回避方法: ドライブを物理的に元のスロットに戻してください。
システムからディスクを物理的に取り外して交換して、metarecover -p -d コマンドを使用して適切なソフトパーティションの特定の情報をディスクに書き込むと、オープンエラーが発生します。このコマンドはメタデバイスデータベースの名前空間を更新せず、ディスクデバイス識別情報の変更を反映しません。この状態になると、ディスクの一番上に構築された各ソフトパーティションでオープンエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。
Open Error |
回避方法: metarecover コマンドを実行してソフトパーティションを回復するのではなく、新しいディスクにソフトパーティションを作成してください。
ソフトパーティションがミラーまたは RAID5 の一部である場合、次の metareplace コマンドを -e オプションをつけずに使用して、古いソフトパーティションを新しいソフトパーティションに交換します。
# metareplace dx mirror or RAID 5 old_soft_partition new_soft_partition |
この節では、Solaris 10 OS の Sun Java Desktop System (Java DS) に適用される問題について説明します。
この節では、電子メールとカレンダに関する問題について説明します。
電子メールメッセージを新しい電子メールメッセージ本文にドラッグ&ドロップすると、その新しい電子メールメッセージの内容が壊れます。
回避方法: 複数の添付ファイルを送信するには、次の手順を実行してください。
添付するメッセージを選択します。
メニューバーで、「アクション」=>「転送」=>「添付する」の順に選択します。
Ctrl + J キーを押してメッセージを送信することもできます。
受信メールサーバーの認証タイプを変更したあとに、電子メールとカレンダが正しく動作しないことがあります。
回避方法: 電子メールとカレンダを再起動してください。
いくつかの連絡先を含む LDIF (LDAP Data Interchange Format) ファイルをインポートしたあとに、連絡先フォルダに一部の連絡先しか表示されません。これは、単なる表示上の問題です。電子メールとカレンダには、すべての連絡先がインポートされています。
回避方法: 電子メールとカレンダを再起動してください。
この節では、ログインの問題について説明します。
Java Desktop System セッションにログインしたときに、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
Could not look up internet address for hostname. This will prevent GNOME from operating correctly. It may be possible to correct the problem by adding hostname to the file /etc/hosts |
回避方法: /etc/hosts ファイルにホスト名が正しく設定されていることを確認してください。次の手順を実行します。
/etc/hosts ファイルにホスト名を次のように設定します。
127.0.0.1 localhost loghost hostname localhost.localdomain |
hostname はシステムの名前です。
ホスト名が /etc/nodename ファイルに指定されていることを確認します。このファイルに次の行も追加する必要があります。
127.0.0.1 localhost loghost hostname localhost.localdomain |
Java Desktop System Release 3 にログインするときに、$PATH が次のように誤って設定されます。
/usr/bin::/usr/dt/bin:/usr/openwin/bin:/bin: /usr/ucb:/usr/openwin/bin:/usr/dt/bin |
回避方法: $PATH から次の文字列を削除してください。
/usr/openwin/bin:
/bin:
::
次のようなパスになるはずです。
/usr/bin:/usr/dt/bin:/usr/ucb:/usr/openwin/bin:/usr/dt/bin |
dtlogin リモート接続を使用する場合に、システムによっては GNOME ディスプレイマネージャーに接続できないことがあります。
回避方法: リモートログインを選択する画面で、ホスト名ではなく IP アドレスを指定してください。
Yelp ブラウザを使用してボリュームコントロールのオンラインヘルプを開くと、代わりに「キーボードアクセシビリティ」パネルアプリケーションのヘルプファイルが開きます。
回避方法: ありません。
アプリケーションのオンラインヘルプを開くときに、そのアプリケーションのヘルプファイルが存在しない場合には、エラーダイアログボックスが表示されます。「了解」をクリックしない限り、そのオンラインヘルプシステムが動かなくなり、それ以降に起動するその他のアプリケーションのオンラインヘルプを開けなくなります。
回避方法: エラーダイアログボックスで「了解」ボタンをクリックする必要があります。
BMP (Basic Multilingual Plane) 形式ではない Unicode 文字が含まれているドキュメントは、Mozilla ブラウザから印刷できません。
回避方法: ありません。
Mozilla ブラウザでは、ローミングアクセスサーバーと「ユーザ設定」をやり取りできます。ローミングアクセスオプションを指定するには、次の手順を実行します。
ブラウザで「編集」をクリックし、「設定」を選択します。
「ローミングユーザ」を選択してから、「項目の選択」を選択します。
右側のパネルで「ユーザ設定」を選択します。
ただし、「ユーザ設定」の選択は反映されません。
回避方法: ありません。
Mozilla ブラウザでは、F7 キーを押すことでキャレットのブラウズが有効になります。キャレットのブラウズが有効になると、キーボードショートカット Ctrl + Home を入力すると、ブラウズしている Web ページの初めに戻ります。ただし、このキーボードショートカットは、www.yahoo.com や www.mozilla.org などのサイトをブラウズするときには機能しません。
回避方法: F7 キーを押して、キャレットのブラウズを無効にします。
旧バージョンの GNOME デスクトップでは、ホームアカウントのユーザー設定と Java Desktop System Release 3 のユーザー設定との間に完全な互換性がない場合があります。
回避方法: ユーザー設定を設定し直してください。次の手順を実行します。
Java Desktop System からログアウトします。
「セッション」をクリックし、「端末の復旧」を選択します。
ログインします。
「端末の復旧」ウィンドウで、次のコマンドを入力します。
% gnome-cleanup exit |
再度ログインします。
GNOME 設定が設定し直されました。
GIMP (GNU Image Manipulation Program) は、グラフィックスメニューでは使用できません。
回避方法: 次の手順を実行してください。
端末ウィンドウを開きます。
/usr/share/applications/gimp-2.0.desktop ファイルを編集します。
Exec 行と TryExec 行を変更して、GIMP バイナリへの絶対パスを追加します。
TryExec=/usr/sfw/bin/gimp2.0 Exec=/usr/sfw/bin/gimp-remote-2.0 %u |
StarSuite 7 ソフトウェアがシステム上に Mozilla を検出できない場合に、StarSuite 7 ソフトウェアのオンライン登録を完了できない場合があります。StarSuite 7 ソフトウェアが電子メールとカレンダアプリケーションを検出できない場合には、ドキュメントを正常に送信することができません。
回避方法: /usr/sfw/bin を PATH に追加します。次の手順を実行してください。
端末ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行します。
% export PATH=/usr/sfw/bin:$PATH |
StarSuite ソフトウェアを起動するために、次のコマンドを実行します。
% soffice |
StarSuite 登録手順を完了します。
サウンドレコーダが new.wav ファイルを録音しているときに、スライドバーとサイドカウンタが機能しません。
回避方法: ありません。
ボリュームコントロールデスクトップアプリケーションを起動するための、ボリュームコントロールパネルアプリケーションのオプションが機能しません。
回避方法: ありません。
Solaris ソフトウェアでは、/desktop/gnome/lockdown/restrict_application_launching gonf キーを true に設定すると、アプリケーションの起動が制限されます。この設定を有効にすると、アプリケーションを起動するための起動メニューに表示されるアプリケーションが特定のもののみに制限されます。許可されるアプリケーションは、/desktop/gnome/lockdown/allowed_applications gonf キーに記述されています。
現在のリストに含まれるアプリケーションは古くなっており、Java Desktop System ソフトウェアには含まれていないものも含まれています。さらに、アプリケーションが参照するディレクトリの位置が正しくない場合もあります。つまり、アプリケーションの起動を制限すると、Mozilla や StarSuite などの主要なアプリケーションが起動メニューに表示されない状態になっています。
回避方法: 次の手順を実行してください。
スーパーユーザーになります。
~/.gconf/desktop/gnome/lockdown ディレクトリを削除します (このディレクトリが存在する場合)。
# rm -rf ~/.gconf/desktop/gnome/lockdown |
システムからログアウトしてから、再度ログインします。
キーボードインジケータを使用すると、 X サーバーを切り替えた際にキーボードが使用できなくなることがあります。
回避方法: ありません。キーボードインジケータを使用しないでください。
次の表示オプションを使用すると、ファイルマネージャーでエラーが発生することがあります。
カタログ表示
画像コレクション表示
使用する表示オプションに応じて、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
エラー:
The application nautilus has quit unexpectedly |
エラー:
The Catalog view encountered an error while starting up |
エラー:
The Image Collection view encountered an error while starting up |
回避方法: ありません。これらの問題が発生したら、ファイルマネージャーを再起動するか、クラッシュダイアログボックスで「アプリケーションの再起動」ボタンをクリックしてください。
サウンドレコーダマルチメディアアプリケーションを「CD 品質、可逆」モードで使用すると、録音の開始時にアプリケーションが失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。
The Application "gnome-sound-recorder" has quit unexpectedly. |
回避方法: 次の手順を実行してください。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを実行します。
# GCONF_CONFIG_SOURCE=xml::/etc/gconf/gconf.xml.defaults /usr/bin/gconftool-2 --makefile-install-rule /etc/gconf/schemas/gnome-audio-profiles.schemas |
また、既存のユーザーの場合は次の手順を実行する必要があります。
gnome-audio-profiles-properties アプリケーションが実行中の場合は、アプリケーションウィンドウを閉じてアプリケーションを停止します。
プロファイル cdlossless が ~/.gconf/system/gstreamer/audio/profiles に存在する場合は、このプロファイルを削除します。
% rm ~/.gconf/system/gstreamer/audio/profiles/cdlossless |
システムからログアウトしてから、再度ログインします。
ファイルを削除するときは、ホームディレクトリのファイルシステムから行う必要があります。
回避方法: ホームディレクトリのファイルシステムの外部にあるファイルを削除するには、端末ウィンドウを開き、コマンド行を使用します。
アーカイブ管理を使用して、次の種類のアーカイブを作成することはできません。
.arj
.lha
.bzip
.lzop
.zoo
回避方法: ありません。
ここでは、Solaris 10 OS のシステム管理に関するバグ情報について説明します。
Solaris Management Console (SMC) や tninfo などの Solaris Trusted Extensions の管理ツールで、ADMIN_LOW ラベルや ADMIN_HIGH ラベルが表示されない場合があります。代わりに、PUBLIC や CNF : RESTRICTED などのラベルが間違って表示されることがあります。
このような不正なラベル表示は、誤ったシステム設定につながる可能性があります。たとえば、SMC では、ゾーンの実際のデフォルトラベルが ADMIN_LOW の場合に、誤って PUBLIC が表示されることがあります。不正なラベル表示が原因で、ゾーンはブートに失敗します。
このエラーは、デフォルトのラベル表示が INTERNAL となるべきときに EXTERNAL になるために発生します。このため、ADMIN_LOW が最小ユーザーラベルに昇格され、ADMIN_HIGH が降格されます。その結果、管理ツールは、ADMIN_LOW および ADMIN_HIGH を正しく表示せずに、定義されている最下位および最上位のラベルを誤って表示します。
回避方法: 次の手順を実行します。
Solaris Trusted Extensions をインストールします。ただし、システムはリブートしないでください。
label encodings ファイルを編集します。デフォルトの label_encodings ファイルは /etc/security/tsol/label_encodings です。LOCAL DEFINITIONS セクションに次の行を追加します。
Default Label View is Internal; |
x86 システムで Solaris Trusted Extensions のアンインストールが失敗します。システムのリブート時に、次のエラーメッセージが表示されます。
NOTICE: template type for bge0 incorrectly configured Change to CIPSO type for 129.146.108.249 ifconfig: setifflags: SIOCSLIFFLAGS: bge0: Invalid argument NOTICE: bge0 failed: Cannot insert CIPSO template for local addr 129.146.108.249 ip_arp_done: init failed |
その後、システムがハングアップします。
回避方法: 次の手順を実行します。
Solaris Trusted Extensions をアンインストールします。ただし、システムはリブートしないでください。
次のコマンドを実行します。
# touch /etc/system # bootadm update-archive |
システムをリブートします。
ゾーンに対応していない Solaris リリースを実行しているシステムでは、非大域ゾーンがインストールされている大域ゾーンの代替ルートパスを指定するために、patchadd -R などの -R オプションを受け入れるコマンドを使用しても正常に機能しません。
luupgrade [-t、-T、-p、-P] コマンドを使用した場合に表示されるエラーメッセージとは異なり、この場合は、コマンドレベルでの適切な制限の使用に関するエラーメッセージは表示されません。
-R オプションが機能しなかったことを示すものは何もありません。このコマンドが失敗した結果として、インストールされているどの非大域ゾーンにも Solaris 10 のパッケージやパッチはインストールされません。
この問題は、パッケージやパッチをインストールまたはアンインストールするときに発生します。
代替ブート環境に非大域ゾーンが構成されていても、非大域ゾーンがインストール済みでない場合には、-R オプションが機能します。ただし、潜在的な問題を回避するには、あるいは、代替ルートパスとして使用される非大域ゾーンがインストールされているかどうかわからない場合は、常に -R オプションの使用を制限してください。
詳細は、次のマニュアルページを参照してください。
patchadd(1M)
patchrm(1M)
pkgadd(1M)
pkgrm(1M)
回避方法 1: OS を Solaris 10 1/06 リリース以上にアップグレードします。
Solaris 10 3/05 リリースを実行している場合は、次のパッチをインストールして、代替ルートパスを作成するための -R オプションを受け入れるコマンドを使用可能にします。
SPARC ベースのシステムの場合は、パッチ ID 119254-19。
x86 ベースのシステムの場合は、パッチ ID 119255-19。
回避方法 2: patchadd -R コマンドなど、代替ルートパスを作成するための -R オプションを受け入れるすべてのコマンドの使用を制限します。
代わりに、代替ルート (Solaris 10 リリースなど) をアクティブ OS としてブートします。その後、-R オプションは使用せずに、Solaris 10 のパッケージとパッチのインストールやアンインストールを行います。
cfgadm コマンドで表示される ApId が正しくない場合や、cfgadm_pci(1M) のマニュアルページで指定されている形式に一致していない場合があります。この不一致は、次の状況で発生します。
Solaris 10 11/06 リリースにアップグレードする場合
物理的に同じ場所で、PCI または PCI Express (PCIe) の接続点のハードウェアを交換する場合。たとえば、同じ場所で拡張シャーシを交換する場合。
固有のエラーメッセージは表示されません。ただし、cfgadm コマンドで次のいずれかが表示される場合があります。
正しく機能する可能性のある、不正な形式の ApId
正しく機能しない可能性のある、正しい形式の ApId
ApId が正しく機能しない場合は、対応するエラーメッセージが cfgadm コマンドで表示されます。
回避方法: /dev/cfg ディレクトリにあるすべての PCI リンクと PCIe リンクを削除してから、コマンド devfsadm -C を実行します。PCI リンクと PCIe リンクは、次のコマンドで ApId として表示されます。
cfgadm -s "select=class(pci)" |
smosservice または smdiskless コマンドは、JDKTM 1.5 リリースに依存しているため、機能しない場合があります。
次のエラーメッセージが表示されます。
/usr/sadm/bin/smosservice list -u <user> -p <password> Exception in thread "main" java.lang.UnsupportedClassVersionError: com/sun/management/viperimpl/console/BaseConsoleOptionsManager (Unsupported major.minor version 49.0) at java.lang.ClassLoader.defineClass0(Native Method) at java.lang.ClassLoader.defineClass(ClassLoader.java:539) at java.security.SecureClassLoader.defineClass(SecureClassLoader.java:123) at java.net.URLClassLoader.defineClass(URLClassLoader.java:251) at java.net.URLClassLoader.access$100(URLClassLoader.java:55) at java.net.URLClassLoader$1.run(URLClassLoader.java:194) at java.security.AccessController.doPrivileged(Native Method) at java.net.URLClassLoader.findClass(URLClassLoader.java:187) at java.lang.ClassLoader.loadClass(ClassLoader.java:289) at sun.misc.Launcher$AppClassLoader.loadClass(Launcher.java:274) at java.lang.ClassLoader.loadClass(ClassLoader.java:235) at java.lang.ClassLoader.loadClassInternal(ClassLoader.java:302) |
回避方法:
JDK 1.5 インストールを指定するように JAVA_HOME 変数を設定します。
# JAVA_HOME=/usr/java |
Sun Patch Manager Tool 2.0 が動作するシステムでは、Sun Patch Manager Tool 1.0 などのパッチマネージャーツールが動作するリモートシステムを管理できます。
ただし、旧バージョンのパッチマネージャーツールが動作するシステムで、Patch Manager Tool 2.0 が動作するリモートシステムを管理することはできません。旧バージョンは次のとおりです。
Sun Patch Manager Base Software 1.x
Sun Patch Manager Tool 1.0
Solaris 8 OS にはパッチマネージャーツール用の CIM/WBEM (Common Information Model/Web Based Enterprise Management) サポートがありません。したがって、Solaris 8 システムではパッチマネージャーによるリモート管理が行えません。
Sun Remote Services (SRS) Net Connect は、大域ゾーンでしかサポートされていません。次のいずれかの操作を行うと、エラーメッセージが表示されます。
SRS Net Connect を局所ゾーンにインストールする
局所ゾーンが作成されるときに SRS Net Connect を大域ゾーンにインストールする
エラーメッセージの内容は次のとおりです。
*** package SUNWcstu failed to install - interactive administration required: Interactive request script supplied by package pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully Installation of SUNWcstu was suspended (interaction required). No changes were made to the system. *** package SUNWfrunc failed to install - interactive administration required: Interactive request script supplied by package pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully Installation of SUNWfrunc was suspended (interaction required). No changes were made to the system. |
回避方法: このエラーメッセージは無視してください。
パッケージのインストール中、zoneadm コマンドを使用して非大域ゾーンをインストールしているときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがあります。次のようなメッセージが表示されます。
Preparing to install zone zone1. Creating list of files to copy from the global zone. Copying 2348 files to the zone. Initializing zone product registry. Determining zone package initialization order. Preparing to initialize 790 packages on the zone. Initialized 790 packages on zone. Zone zone1 is initialized. Installation of the following packages generated errors: SUNWjhrt SUNWmcc SUNWjhdev SUNWnsb SUNWmcon SUNWmpatchmgr Installation of the following packages generated warnings: SUNWj3rt SUNWmc SUNWwbmc SUNWmga SUNWdclnt SUNWlvma SUNWlvmg SUNWrmui SUNWdoc SUNWpl5m SUNWpmgr |
パッケージのインストールに関する問題は、ゾーンのインストールのログが含まれている /export/zone1/root/var/sadm/system/logs/install_log にも記録されます。
回避方法: ありません。
非大域ゾーンは、これらのメッセージが通知されても使用できます。以前の Solaris Express と Solaris 10 ベータリリースにはパッケージのインストールに関する問題がありますが、これらの問題に関する通知は生成されませんでした。この Solaris リリースからは、これらのエラーが正しく報告され、記録されるようになりました。
動的再構成 (DR) の実行中に、エラーメッセージが表示されることがあります。DR パスに含まれるデバイスで入出力処理がアクティブな状態のときに、DR を実行すると、メッセージが表示されます。メッセージが表示されたあとに、入出力処理が再試行され、最終的には成功します。表示されるメッセージの例を次に示します。
Jul 28 12:23:19 qame10-a scsi: [ID 107833 kern.warning] WARNING: /ssm@0,0/pci@19,700000/SUNW,qlc@2,1/fp@0,0/ssd@w2100000c5056fa13,0 (ssd6): Jul 28 12:23:19 qame10-a transport rejected fatal error Jul 28 12:22:08 qame10-a scsi: [ID 107833 kern.warning] WARNING: /ssm@0,0/pci@19,700000/SUNW,qlc@2,1/fp@0,0/ssd@w2100000c5056f9a7,0 (ssd36): Jul 28 12:22:08 qame10-a SCSI transport failed: reason 'timeout': retrying command |
回避方法: ありません。このエラーメッセージは無視してください。
patchadd コマンドと patchrm コマンドは、ファイルシステムを継承した非大域ゾーンでは適切に動作しません。この結果、次の状況のときにこれらのゾーンで pkgchk コマンドを実行すると、パッケージに関するエラーメッセージが生成されることがあります。
大域ゾーンで patchadd コマンドを使用して、Solaris 10 ゾーンシステムにパッチを適用します。
patchrm コマンドを使用して、適用したパッチを削除します。
ファイルシステムを継承した非大域ゾーンで、削除したパッチに含まれるパッケージに関する情報について pkgchk コマンドを使って確認します。
上記の状況のときに、SUNWcsu に対して pkgchk コマンドを使用すると、次のようなメッセージが表示されます。
# pkgchk SUNWcsu ERROR: /usr/lib/inet/certdb modtime <04/26/05 10:55:26 PM> expected <01/23/05 01:48:24 AM> actual file size <36012> expected <42152> actual file cksum <37098> expected <19747> actual ERROR: /usr/lib/inet/certlocal modtime <04/26/05 10:55:26 PM> expected <01/23/05 01:48:24 AM> actual file size <44348> expected <84636> actual |
回避方法: ありません。このエラーが発生しても問題はありません。このエラーメッセージは無視してください。
Solaris 10 3/05 HW1 リリースを使用するシステムは IPsec に関する問題を引き起こす可能性があります。この問題は、新規にインストールしたシステム、つまりブート時に新しい SMF (Service Management Facility) マニフェストを多数インポートするシステムで発生することがあります。このようなブートを実行したあとに、svc:/system/cryptosvc:default に含まれる暗号化フレームワークが初期化される前に、svc:/network/initial:default に含まれる IPsec が初期化されることがあります。認証アルゴリズムまたは暗号化アルゴリズムが使用できないため、IPsec セキュリティーアソシエーションの作成に失敗して、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
PF_KEY error: type=ADD, errno=22: Invalid argument, diagnostic code=40: Unsupported authentication algorithm |
このエラーは、IPsec サービスを必要とする Sun Fire E25K システムで DR を使用する場合などに発生することがあります。
回避方法: IPsec サービスを使用する処理を実行する前に、新しい SMF マニフェストを多数インポートするブートを実行してから次の手順を実行します。
ブート後に、次のコマンドを実行します。
ipsecalgs -s |
システムに /etc/inet/secret/ipseckeys が存在する場合は、次のコマンドも実行します。
ipseckey -f /etc/inet/secret/ipseckeys |
これで、Sun Fire E25K システム上で DR を使用するなど、IPsec セキュリティーアソシエーションを作成する処理を実行できる状態になります。
この手順を実行する必要があるのは、ブート時に新しい SMF マニフェストが多数インポートされる場合だけです。
ゾーン内で Solaris Product Registry の管理ユーティリティーを起動しようとすると、失敗します。ゾーンのインストール時に、Solaris Product Registry のデータベース productregistry がゾーン内に複製されなかったため、管理ユーティリティーをゾーン内で実行できません。
回避方法: スーパーユーザーとして、productregistry データベースをゾーンにコピーしてください。
# cp /var/sadm/install/productregistry zone_path/var/sadm/install/ |
上記のコマンドで、zone_path は作成したゾーンのルートディレクトリへのパスです。
smdiskless コマンドを使用してディスクレスクライアントを削除すると、コマンドは失敗します。ディスクレスクライアントは、システムデータベースから削除されません。次のエラーメッセージが表示されます。
Failing with error EXM_BMS. |
回避方法: クライアントを追加する前に、/export パーティションの共有を解除してください。
Net Connect 3.1.1 のインストールが失敗するのは、Solaris 10 の完全インストールの初期にその製品を選択した場合です。このエラーは、Solaris 10 Operating System DVD を使用してインストールを行なっているときに発生します。OS のインストールが完了した時点で、次のエラーメッセージが /var/sadm/install/logs/ の Net Connect インストールログに記録されます。
Installation of SUNWSRSPX failed. Error: pkgadd failed for SUNWsrspx Install complete. Package: SUNWsrspx |
回避方法: OS のインストールが完了したら、次の手順を実行してください。
Solaris 10 Operating System DVD または Solaris 10 SOFTWARE - CD 4 を挿入します。
Net Connect 製品のディレクトリに移動します。
Net Connect インストーラを実行します。
最新バージョンの Sun Net Connect ソフトウェアおよびリリースノートをダウンロードするには、https://srsnetconnect.sun.com の Sun Net Connect ポータルにアクセスしてください。
smosservice delete コマンドを使用してディスクレスクライアントサービスを削除した場合、すべてのサービスディレクトリが正常に削除されるとは限りません。
回避方法: 次の手順を実行します。
そのサービスを使用するクライアントが存在しないことを確認します。
# unshare /export/exec/Solaris_10_sparc.all # rm -rf /export/exec/Solaris_10_sparc.all # rm -rf /export/exec/.copyofSolaris_10_sparc.all # rm -rf /export/.copyofSolaris_10 # rm -rf /export/Solaris_10 # rm -rf /export/share # rm -rf /export/root/templates/Solaris_10 # rm -rf /export/root/clone/Solaris_10 # rm -rf /tftpboot/inetboot.sun4u.Solaris_10 |
次のエントリを /etc/bootparams ファイルから削除します。
fs1-24 boottype=:os |
このエントリを削除するのは、このファイルサーバーが関数や資源をほかのサービスに提供していない場合に限られます。
次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルから削除します。
share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_8_sparc.all/usr |
/var/sadm/system/admin/services/Solaris_10 ファイルを変更します。
ファイルサーバーが Solaris_10 でない場合は、そのファイルを削除します。
ファイルサーバーが Solaris_10 である場合は、冒頭の 3 行を残し、あとのエントリをすべて削除します。削除した行は、/export/root/templates/Solaris_10 に含まれるサービス USR_PATH および SPOOLED ROOT のパッケージとサポートされるプラットフォームを示します。
patchadd コマンドを使用してほかのシステムから NFS を介してパッチをインストールしようとすると、コマンドは失敗します。次の例は、失敗した patchadd 操作と表示されるエラーメッセージを示しています。
Validating patches... Loading patches installed on the system... [...] Loading patches requested to install. [...] Checking patches that you specified for installation. [...] Approved patches will be installed in this order: [...] Checking local zones... [...] Summary for zones: [...] Patches that passed the dependency check: [...] Patching global zone Adding patches... Checking installed patches... Verifying sufficient filesystem capacity (dry run method)... Installing patch packages... Patch Patch_ID has been successfully installed. See /var/sadm/patch/Patch_ID/log for details Patch packages installed: SUNWroute [...] Adding patches... The patch directory /dev/.SUNW_patches_0111105334-1230284-00004de14dcb29c7 cannot be found on this system. [...] Patchadd is terminating. |
回避方法: まず、インストールするすべてのパッチを NFS サーバーからローカルシステムに手動でコピーします。次に、patchadd コマンドを使用して、パッチをコピーしたローカルシステムのディレクトリからパッチをインストールします。
lucreate コマンドを使用して、/dev/md ディレクトリにデバイスエントリが含まれていない RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成しようとすると、コマンドが失敗します。最初に Solaris ボリュームマネージャーでミラーを作成しないかぎり、lucreate コマンドでファイルシステムをミラー化することはできません。
回避方法: まず Solaris ボリュームマネージャーでミラー化されたファイルシステムを作成し、次に lucreate コマンドで新しいブート環境を作成してください。
lucreate コマンドの詳細については、lucreate(1M) または 『Solaris 10 11/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』を参照してください。
Solaris ボリュームマネージャーによるミラー化されたファイルシステムの作成方法については、『Solaris ボリュームマネージャの管理』を参照してください。
Stop-A キーや L1-A キーなどのキーボードシーケンスを使用してシステムを停止しようとすると、システムがパニックすることがあります。次のようなエラーメッセージが表示されます。
panic[cpu2]/thread=2a100337d40: pcisch2 (pci@9,700000): consistent dma sync timeout |
回避方法: OpenBoot PROM に入るときには、キーボードシーケンスを使用しないでください。
ipfs コマンドは、ネットワークアドレス変換 (NAT) の状態とパケットフィルタリングの状態テーブルに関する情報を保存および復元します。このユーティリティーは、システムがリブートした場合にネットワーク接続が中断されるのを防ぎます。-W オプションを指定して ipfs コマンドを実行すると、カーネル状態テーブルの保存に失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。
state:SIOCSTGET: Bad address |
回避方法: ありません。
snmpd.conf の内容を変更したあとは、コマンド kill -HUP snmp Process ID を実行できます。このコマンドによって snmp プロセスが停止します。その後、システム管理エージェントのマスターエージェント(snmpd) に信号が送信されて snmpd.conf が再度読み取られ、導入した変更が実装されます。このコマンドによって必ずしもマスターエージェントが構成ファイルを再度読み取るとは限りません。その結果、このコマンドを使用しても、必ずしも構成ファイル内の変更が有効になるとは限りません。
回避方法: kill -HUP を使用する代わりに、変更を snmpd.conf に追加したあとでシステム管理エージェントを再起動してください。次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを入力します。
# /etc/init.d/init.sma restart
これは、Solaris 10 OS (x86 版) がインストールされた、サービスパーティションを保持する Sun LX50 のブート時に発生します。F4 ファンクションキーを押すことでサービスパーティションのブートを選択できますが、オプションを選択すると画面が空白になります。その後、システムはサービスパーティションのブートに失敗します。
回避方法: BIOS ブート画面の表示時に、F4 キーを押さないでください。タイムアウト後に「Current Disk Partition Information」画面が表示されます。type=DIAGNOSTIC に対応する「Part#」列の番号を選択します。続いて Return キーを押します。サービスパーティションがブートします。
Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは、com.sun.wbem.provider インタフェースまたは com.sun.wbem.provider20 インタフェースに書き込まれたプロバイダを検出できません。これらのインタフェースに書き込まれたプロバイダ用に Solaris_ProviderPath インスタンスを作成した場合でも、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンはプロバイダを検出しません。
回避方法: デーモンがこのようなプロバイダを検出できるようにするには、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンをいったん停止してから再起動します。
# /etc/init.d/init.wbem stop # /etc/init.d/init.wbem start |
javax
API を使用してプロバイダを作成した場合は、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンを停止してから再起動する必要はありません。Solaris WBEM Services 2.5 デーモンが javax
プロバイダを動的に認識します。
javax
アプリケーションプログラミングインタフェースではなく、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースを使用して WBEM ソフトウェアを開発する場合、全面的にサポートされるのは Common Information Model (CIM) リモートメソッド呼び出し (RMI) だけです。XML/HTTP など、ほかのプロトコルについては、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースで完全に機能するという保証はありません。
次の表に、RMI では正常に実行され、XML/HTTP では失敗する呼び出しの例を示します。
メソッド呼び出し |
エラーメッセージ |
---|---|
CIMClient.close() |
NullPointerException |
CIMClient.execQuery() |
CIM_ERR_QUERY_LANGUAGE_NOT_SUPPORTED |
CIMClient.getInstance() |
CIM_ERR_FAILED |
CIMClient.invokeMethod() |
XMLERROR: ClassCastException |
Solaris Management Console のマウントと共有ツールでは、ルート (/)、/usr、/var などのシステムに必須なファイルシステム上のマウントオプションを変更できません。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
mount コマンドとともに remount オプションを使用します。
# mount -F file-system-type -o remount, additional-mount-options \ device-to-mount mount-point |
-remount オプションを指定した mount コマンドで行われるマウント属性の変更は、一時的なものです。また、上記のコマンドの additional-mount-options の部分で指定しなかったマウントオプションのすべてがシステムによって指定されたデフォルト値を継承するわけではありません。詳細は、mount_ufs(1M) のマニュアルページを参照してください。
/etc/vfstab ファイル内の適切なエントリを編集することによって、ファイルシステムのマウント属性を変更し、システムをリブートします。