Wnn8 ユーザーズガイド

unmkey

uumkey は、入力クライアントのキーバインド環境を設定します。

参照順位:

  1. uumrc ファイルの setuumkey エントリでの指定 (uumrc ファイルの参照順位に準じます)

  2. $HOME/.Wnn8/uumkey  (ユーザー設定)

  3. /etc/wnn/ja_JP/uumkey  (システム設定)

  4. /usr/lib/wnn/ja_JP/uumkey  (初期設定)

書式:

機能エントリ キーコード [キーコード] ・・・

機能エントリ キーコード [キーコード] ・・・

機能エントリ一覧:

各機能エントリは、その機能が有効となる変換操作の状態が、動作モードとして定められています。

動作モードが複数ある場合、そのキーバインドはそれぞれの状態で同じ動作を行います。

モード番号 

かな漢字変換操作の状態 

変換後に変換結果を修正している状態 

文字を入力している状態 

変換後に文節の長さを伸縮している状態 

文字が未入力の状態 

変換候補を選択している状態 

楽々入力機能を使用している状態 

※ 末尾に "_e" がついている機能エントリは、バッファーが空の状態でも "_e" のつかない同名称のエントリと同じ動作を行います。

機能エントリ名 

動作モード 

機 能 

henkan_on 

0 1 2 3 4 

日本語入力の ON/OFF を切り替えます。 

キーコード変換されたコードは指定できません。 

quote_keyin 

0 1 2 3 4 

次の入力文字をクォートします。 

henkan_on にバインドされたキーコードを、文字として入力する際に使用します。 

send_string 

0 1 2 

バインドされたキーコードを入力中の文字列に付加し、アプリケーションに送ります。 

kakutei 

0 1 2 5 

入力中の文字列を確定します。 

one_char_kakutei 

0 1 2 

先頭の 1 文字のみを確定します。 

one_char_no_henkan 

0 1 

先頭の 1 文字以外を変換します。 

forward_char 

カーソルを 1 文字右に移動します。 

backward_char 

カーソルを 1 文字左に移動します。 

ただし、漢字変換を解除した直後の状態でカーソルがその文字列の左端にある場合は、連文節変換を行って一つ左の文節に移動する挙動になります。 

goto_top_of_line 

行の先頭文字へカーソルをジャンプします。 

goto_end_of_line 

行の末尾の文字へカーソルをジャンプします。 

delete_char_at_cursor 

1 5 

カーソル位置の文字を消去します。 

kaijo 

0 2 

カーソルのある文節以降の変換中文字列を、読みの状態に戻します。 

henkan 

連文節変換を行います。 

tan_henkan 

単文節変換を行います。 

nobi_henkan 

文節の伸縮時、反転エリアを単文節変換し、それ以降を連文節変換します。 

jikouho 

次候補を表示します。 

zenkouho 

前候補を表示します。 

select_jikouho 

次候補一覧を表示します。 

kana_henkan 

逆引き形式辞書を使用していれば、漢字かな変換を行います。 

kill 

カーソル位置とそれ以降の文字を消去し、バッファーに蓄積します。 

yank 

バッファーの内容をカーソル位置に挿入します。 

yank_e 

1 3 

バッファーの内容をカーソル位置に挿入します。バッファーが空の状態でも動作します。 

bunsetu_nobasi 

文節の長さを 1 文字分伸ばします。 

bunsetu_chijime 

文節の長さを 1 文字分縮めます。 

sainyuuryoku 

直前に入力された "かな" 文字列を、カーソル位置に挿入します。 

sainyuuryoku_e 

1 3 

直前に入力された"かな"文字列を、カーソル位置に挿入します。バッファーが空の状態でも動作します。 

redraw_line 

0 1 2 4 

変換行の書き直しを行います。 

redraw_line_e 

0 1 2 3 4 

変換行の書き直しを行います。バッファーが空の状態でも動作します。 

previous_history 

ヒストリに記憶されている、1 つ前の文字列を挿入します。 

previous_history_e 

1 3 

ヒストリに記憶されている、1 つ前の文字列を挿入します。バッファーが空の状態でも動作します。 

next_history 

ヒストリに記憶されている、1 つ後ろの文字列を挿入します。 

next_history_e 

1 3 

ヒストリに記憶されている、1 つ後ろの文字列を挿入します。バッファーが空の状態でも動作します。 

all_history 

これまで確定してきた文字列を一覧表示します。 

all_history_e 

1 3 

ヒストリに記憶されている、1 つ後ろの文字列を挿入します。バッファーが空の状態でも動作します。 

quit 

4 5 

候補一覧などのウィンドウを閉じます。 

change_to_insert_mode 

変換された文字列をもう一度編集できる状態にします。ここで変換された漢字は、かなには戻せません。 

quote 

次の入力文字が henkan_on 以外であれば、その文字を quote します。 

つまり次の入力文字がキーバインド定義されていても、それを無効として直接入力します。 

quote_e 

1 3 

次の入力文字が henkan_on 以外であれば、その文字を quote します。 

つまり次の入力文字がキーバインド定義されていても、それを無効として直接入力します。バッファーが空の状態でも動作します。 

forward_select 

候補を選択する際、反転部分を右方向へ移動させます。 

backward_select 

候補を選択する際、反転部分を左方向へ移動させます。 

next_select 

候補を選択する際、次の行 / 画面へ移動します。 

previous_select 

候補を選択する際、前の行 / 画面へ移動します。 

linestart_select 

候補を選択する際、先頭画面へ移動します。 

lineend_select 

候補を選択する際、最終画面へ移動します。 

select_select 

候補を選択する際、候補選択と同時にモードから抜けます。 

send_ascii_char 

0 1 2 3 4 

それ以降のバッファーが空の状態で ASCII 文字が入力された場合、それをバッファーに蓄積しないようにします。 

not_send_ascii_char 

0 1 2 3 4 

それ以降のバッファーが空の状態で ASCII 文字が入力された場合、それをバッファーに蓄積します。 

toggle_send_ascii_char 

0 1 2 3 4 

それ以降のバッファーが空の状態で ASCII 文字が入力された場合、動作を反対の状態にします。 

quote_send_ascii_char 

send_ascii_char でバッファーが空の場合、次の ASCII 文字をバッファーに蓄積します。 

それ以降のバッファーが空の場合は蓄積しないようにします。 

reconnect_jserver 

0 1 2 3 4 

jserver との再接続を行います。 

forward_bunsetsu 

1 文節右へ移動します。 

未定義の場合は forward_char で定義されているキーコードで動作します。 

backward_bunsetsu 

1 文節左へ移動します。 

未定義の場合は backward_char で定義されているキーコードで動作します。 

henkan_forward 

反転表示されている部分を単文節変換、それ以降を連文節変換して、1 つ右の文節へ移動します。 

未定義の場合は forward_char で定義されているキーコードで動作します。 

henkan_backward 

反転表示されている部分を単文節変換、それ以降を連文節変換して、1 つ左の文節へ移動します。 

未定義の場合は backward_char で定義されているキーコードで動作します。 

top_bunsetsu 

行の先頭の文節へ移動します。 

未定義の場合は goto_top_of_line で定義されているキーコードで動作します。 

end_bunsetsu 

行の末尾の文字へ移動します。 

未定義の場合は goto_end_of_line で定義されているキーコードで動作します。 

jmptijime 

行の先頭の文節へ移動します。 

未定義の場合は goto_top_of_line で定義されているキーコードで動作します。 

c_end_nobi 

行の末尾の文字へ移動します。 

未定義の場合は goto_end_of_line で定義されているキーコードで動作します。 

forward 

文節の長さを 1 文字分長くします。 

未定義の場合は bunsetu_nobasi で定義されているキーコードで動作します。 

chijime 

文節の長さを 1 文字分短くします。 

未定義の場合は bunsetu_chijime で定義されているキーコードで動作します。 

rebout 

カーソルの左にある文字を消去します。 

キーコードの指定は 1 バイトに制限されます。 

touroku 

0 1 2 

wnn8le の簡易単語登録画面を起動します。 

touroku_e 

0 1 2 3 

wnn8le の簡易単語登録画面を起動します。 

バッファーが空の状態でも動作します。 

bushu_e 

部首入力画面を起動します。 

tankan_henkan 

0 1 

単漢字変換を行います。 

select_ikeiji_dai 

0 1 

異形字変換を行います。 

zip_henkan 

0 1 2 

郵便番号変換を行います。 

tel_henkan 

0 1 2 

電話番号変換を行います。 

select_assoc_dai 

連想変換を行います。 

hankaku 

0 1 2 

入力文字を半角に変換します。 

eisuu 

0 1 2 

入力文字を英数字に変換します。 

hiragana 

0 1 2 

入力文字をひらがなに変換します。 

katakana 

0 1 2 

入力文字をカタカナに変換します。 

eg_Aa_henkan_big_loop 

0 1 2 

[ひらがな] -> [カタカナ] -> [半角カタカナ] -> [全角英数字] -> [半角英数字] の変換を繰り返します。 

eg_Aa_henkan_small_loop 

0 1 2 

[ひらがな] -> [カタカナ] -> [半角カタカナ] の変換を繰り返します。 

reverse_conv 

1 3 

逆引き変換画面を起動します。 

unicode_input 

1 3 

Unicode 入力ツールを起動します。 

kuten 

区点コード入力画面を表示します。 

kuten_e 

1 3 

区点コード入力画面を表示します。バッファーが空の状態でも動作します。 

jis 

JIS コード入力画面を表示します。 

jis_e 

1 3 

JIS コード入力画面を表示します。バッファーが空の状態でも動作します。 

sjis 

SJIS コード入力画面を表示します。 

sjis_e 

1 3 

SJIS コード入力画面を表示します。バッファーが空の状態でも動作します。 

kuten2 

1 3 

補助区点コード入力画面を表示します。 

is2 

1 3 

補助 JIS コード入力画面を表示します。 

next_ku_kuten 

区点一覧表で、次の区点を表示します。 

previous_ku_kuten 

区点一覧表で、前の区点を表示します。 

next_page 

候補一覧表や区点一覧表で、次のページを表示します。 

previous_page 

候補一覧表や区点一覧表で、前のページを表示します。 

greek 

1 3 

ギリシャ語一覧を表示します。 

russian 

1 3 

ロシア語一覧を表示します。 

kigou 

1 3 

記号一覧を表示します。 

codelist 

1 3 

コード一覧画面を起動します。 

unicode_codelist 

1 3 

Unicode 一覧画面を起動します。 

yosoku_modein 

1 5 

楽々入力候補を選択します。 

wnnle_setup 

環境設定の変更内容を wnn8le に反映します。 

また、機能エントリを無効にする機能外エントリを設定することも可能です。

unset 機能エントリ名 

定された機能エントリの設定を取り消します。 

記述例:


          henkan_on                        ^\ 0x9D 0x1BF 0x119 0x1BE
          quit                            ^G 0x9C 0x1B9
          ;
          kakutei                         ^L ^M ^J 0x9F 
          ;
          henkan                          ^W 0x9E 0x20
          ;
          forward_char                    ^F 0x90 
          backward_char                   ^B 0x91 
          goto_top_of_line                ^A 0x9A 
          goto_end_of_line                ^E 0x9B 
          ;
          bunsetu_nobasi                  ^O 0x94 
          bunsetu_chijime                 ^I 0x8D 
          ;
          delete_char_at_cursor           ^D 0x10F 
          rubout                          ^H 
          kaijo                           ^K 0x99 0x1B9
          kill                            ^K 0x99 
          ;
          hiragana                        0x86 
          katakana                        0x87 
          hankaku                         0x88 
          eisuu                           0x89