ここでは、DR に関する一般的なソフトウェア情報について説明します。
動的再構成を有効にするには、/etc/system ファイルで 2 つの変数を設定します。また、CPU/メモリーボードの取り外しを有効にするために、もう 1 つの変数を設定する必要があります。次の手順を実行します。
スーパーユーザーとしてログインします。
/etc/system ファイルを編集して、次の行を追加します。
set pln:pln_enable_detach_suspend=1 set soc:soc_enable_detach_suspend=1 |
CPU/メモリーボードの取り外しを有効にするには、次の行をファイルに追加します。
set kernel_cage_enable=1 |
この変数の設定により、メモリーの構成解除が可能になります。
変更を適用するために、システムをリブートします。
次のコマンドを使用して、休止テストを開始できます。
# cfgadm -x quiesce-test sysctr10:slot number |
システムの規模が大きい場合は、休止テストの実行に 1 分近くかかる場合もあります。この間、cfgadm が互換性のないドライバを検出しなかった場合はメッセージはまったく表示されませんが、これは正常な動作です。
使用不可ボードリストに登録されているボードに接続処理を実行しようとすると、次のエラーメッセージが出力されることがあります。
# cfgadm -c connect sysctrl0:slotnumber cfgadm: Hardware specific failure: connect failed: board is disabled: must override with [-f][-o enable-at-boot] |
リストへの登録を無効にして使用可能な状態にするには、2 つの方法があります。
強制フラグ (-f) を使用する
# cfgadm -f -c connect sysctrl0:slot number |
使用可能設定オプション (-o enable-at-boot) を使用する
# cfgadm -o enable-at-boot -c connect sysctrl0:slot number |
使用不可ボードリストからすべてのボードを削除するには、コマンドを入力するプロンプトに応じて、次のいずれかの手順を実行します。
スーパーユーザーのプロンプトからは、次のように入力します。
# eeprom disabled-board-list= |
OpenBoot PROM プロンプトからは、次のように入力します。
OK set-default disabled-board-list |
disabled-board-list 変数の設定については、『特記事項: Sun Enterprise 6x00、5x00、4x00、3x00 システム』の「固有の NVRAM 変数」の節を参照してください。このマニュアルは、このリリースのマニュアルセットに含まれています。
OpenBoot PROM コマンドの disabled-memory-list 変数の設定については、このリリースで公開されています。Solaris Sun ハードウェアマニュアルの『特記事項: Sun Enterprise 6x00、5x00、4x00、3x00 システム』の「固有の NVRAM 変数」を参照してください。
切り離し危険ドライバの読み込みを解除するには、modinfo コマンドを使用してドライバのモジュール ID を確認し、modunload コマンドでそのモジュール ID を指定します。
DR 機能を利用してボードに接続処理を実行しているときに次のようなメッセージが表示された場合は、ボードのセルフテストでエラーが発生しています。すぐにシステムからボードを取り外してください。
cfgadm: Hardware specific failure: connect failed: firmware operation error |
ボードを取り外すことで、システムのリブート時に再構成エラーが起こるのを回避できます。
セルフテストに失敗した状態では、それ以上操作を実行できません。したがって、失敗した操作をすぐに実行し直す場合は、ボードをいったん取り外して操作可能な状態に戻してから、取り付け直してください。