Solaris 10 8/07 インストールガイド (ネットワークインストール)

HTTPS によるデータの保護

WAN ブートでは、WAN ブートサーバーとクライアントの間のデータ転送に HTTPS (Secure Sockets Layer を介した HTTP) を使用できます。HTTPS を使用すると、サーバーに対して、あるいはサーバーとクライアントの両方に対して、インストール時に身分証明を行うよう要求できます。また、HTTPS では、インストール時にサーバーからクライアントに転送されるデータが暗号化されます。

HTTPS では、ネットワーク上でデータを交換するシステムに対して、デジタル証明書による認証が行われます。デジタル証明書は、オンライン通信を行うときにシステム (サーバーまたはクライアント) が信頼できるシステムであることを示すためのファイルです。外部の認証局に依頼してデジタル証明書を取得するか、独自の証明書と認証局を作成します。

クライアントがサーバーを信頼してサーバーからのデータを受け入れるようにするには、サーバーにデジタル証明書をインストールする必要があります。次に、この証明書を信頼するようにクライアントに指示します。サーバーに対して身分証明を行うよう、クライアントに要求することもできます。そのためには、クライアントにデジタル証明書を用意します。次に、インストール時にクライアントが証明書を提出したらその証明書の署名者を受け入れるように、サーバーに指示します。

インストール時にデジタル証明書を使用するには、HTTPS を使用するように Web サーバーを構成する必要があります。HTTPS の使用方法については、Web サーバーのマニュアルを参照してください。

WAN ブートインストールでデジタル証明書を使用するための要件については、「デジタル証明書の要件」を参照してください。WAN ブートインストールでデジタル証明書を使用する方法については、「(省略可能) サーバー認証とクライアント認証にデジタル証明書を使用する方法」を参照してください。