この節では、単一ディスク構成ファイルおよび複数ディスク構成ファイルの作成方法を説明します。ディスク構成ファイルを作成すると、単一のシステムから pfinstall(1M) を使用して、異なるディスク構成に対してプロファイルをテストできます。
スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
prtvtoc(1M) コマンドの出力をファイルにリダイレクトして、単一ディスク構成ファイルを作成します。
# prtvtoc /dev/rdsk/device_name >disk_config_file |
システムのディスクのデバイス名。device_name は、cwtxdys2 または cxdys2 の形式で指定する必要があります。
ディスク構成ファイルの名前。
Solaris ソフトウェアのインストールのテストを、複数ディスク上で実行するかどうか決定します。
実行しない場合は、ここで終了です。
実行する場合は、各ディスク構成ファイルを結合し、その出力を新しいファイルに保存します。
# cat disk_file1 disk_file2 >multi_disk_config |
新しいファイルは、次に示すように複数ディスク構成ファイルになります。
# cat 104_disk2 104_disk3 104_disk5 >multi_disk_test |
前の手順で作成した複数ディスク構成ファイル内で、ディスクデバイス名のターゲット番号がそれぞれ固有であるかどうか調べます。
固有である場合は、ここで終了です。
固有でない場合は、テキストエディタでファイルを開き、ターゲット番号を固有のものにします。
たとえば、次に示すように、異なるディスクデバイス名について同じターゲット番号 (t0) がファイルに含まれているとします。
* /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map ... * /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map |
この場合は次のように、2 番目のターゲット番号を t2 に設定します。
* /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map ... * /dev/rdsk/c0t2d0s2 partition map |
次の例では、104M バイトのディスクを持つ SPARC 搭載システムで、単一ディスク構成ファイル 104_test を作成します。
prtvtoc コマンドの出力を 104_test という単一ディスク構成ファイルに保存します。
# prtvtoc /dev/rdsk/c0t3d0s2 >104_test |
104_test ファイルは、次のようになります。
* /dev/rdsk/c0t3d0s2 partition map * * Dimensions: * 512 bytes/sector * 72 sectors/track * 14 tracks/cylinder * 1008 sectors/cylinder * 2038 cylinders* 2036 accessible cylinders * Flags: * 1: unmountable * 10: read-only * * First Sector Last * Partition Tag Flags Sector Count Sector Mount Directory 1 2 00 0 164304 164303 / 2 5 00 0 2052288 2052287 3 0 00 164304 823536 987839 /disk2/b298 5 0 00 987840 614880 1602719 /install/298/sparc/work 7 0 00 1602720 449568 2052287 /space |
これで SPARC システム用のディスク構成ファイルの作成が終了しました。ディスク構成ファイルを使ってプロファイルをテストする方法については、「プロファイルのテスト」を参照してください。
スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
fdisk(1M) コマンドの出力をファイルに保存して、単一ディスク構成ファイルを部分的に作成します。
# fdisk -R -W disk_config_file -h /dev/rdsk/device_name |
ディスク構成ファイルの名前。
ディスク全体の fdisk レイアウトのデバイス名。device_name は、cwtxdys0 または cxdys0 の形式で指定する必要があります。
prtvtoc(1M) コマンドの出力をディスク構成ファイルの末尾に書き込みます。
# prtvtoc /dev/rdsk/device_name >>disk_config |
システムのディスクのデバイス名。device_name は、cwtxdys2 または cxdys2 の形式で指定する必要があります。
ディスク構成ファイルの名前。
Solaris ソフトウェアのインストールのテストを、複数ディスク上で実行するかどうか決定します。
実行しない場合は、ここで終了です。
実行する場合は、各単一ディスク構成ファイルを結合し、その出力を新しいファイルに保存します。
# cat disk_file1 disk_file2 >multi_disk_config |
新しいファイルは、次に示すように複数ディスク構成ファイルになります。
# cat 104_disk2 104_disk3 104_disk5 >multi_disk_test |
前の手順で作成した複数ディスク構成ファイル内で、ディスクデバイス名のターゲット番号がそれぞれ固有であるかどうか調べます。
固有である場合は、ここで終了です。
固有でない場合は、テキストエディタでファイルを開き、ターゲット番号を固有のものにします。
たとえば、次に示すように、異なるディスクデバイス名について同じターゲット番号 (t0) がファイルに含まれているとします。
* /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map ... * /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map |
この場合は次のように、2 番目のターゲット番号を t2 に設定します。
* /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map ... * /dev/rdsk/c0t2d0s2 partition map |
次の例では、500M バイトのディスクを持つ x86 システムで、単一ディスク構成ファイル 500_test を作成します。
最初に、fdisk コマンドの出力を 500_test という名前のファイルに保存します。
# fdisk -R -W 500_test -h /dev/rdsk/c0t0d0p0 |
この 500_test ファイルの内容は次のとおりです。
* /dev/rdsk/c0t0d0p0 default fdisk table * Dimensions: * 512 bytes/sector * 94 sectors/track * 15 tracks/cylinder * 1455 cylinders * * HBA Dimensions: * 512 bytes/sector * 94 sectors/track * 15 tracks/cylinder * 1455 cylinders * * systid: * 1: DOSOS12 * 2: PCIXOS * 4: DOSOS16 * 5: EXTDOS * 6: DOSBIG * 86: DOSDATA * 98: OTHEROS * 99: UNIXOS * 130: SUNIXOS * * Id Act Bhead Bsect Bcyl Ehead Esect Ecyl Rsect Numsect 130 128 44 3 0 46 30 1001 1410 2050140 |
次に、prtvtoc コマンドの出力を 500_test ファイルに追加します。
# prtvtoc /dev/rdsk/c0t0d0s2 >>500_test |
これで 500_test ファイルは、完全なディスク構成ファイルになりました。
* /dev/rdsk/c0t0d0p0 default fdisk table * Dimensions: * 512 bytes/sector * 94 sectors/track * 15 tracks/cylinder * 1455 cylinders * * HBA Dimensions: * 512 bytes/sector * 94 sectors/track * 15 tracks/cylinder * 1455 cylinders * * systid: * 1: DOSOS12 * 2: PCIXOS * 4: DOSOS16 * 5: EXTDOS * 6: DOSBIG * 86: DOSDATA * 98: OTHEROS * 99: UNIXOS * 130: SUNIXOS * * Id Act Bhead Bsect Bcyl Ehead Esec Ecyl Rsect Numsect 130 128 44 3 0 46 30 1001 1410 2050140 * /dev/rdsk/c0t0d0s2 partition map * * Dimensions: * 512 bytes/sector * 94 sectors/track * 15 tracks/cylinder * 1110 sectors/cylinder * 1454 cylinders * 1452 accessible cylinders * * Flags: * 1: unmountable * 10: read-only * First Sector Last * Partition Tag Flags Sector Count Sector Mount Directory 2 5 01 1410 2045910 2047319 7 6 00 4230 2043090 2047319 /space 8 1 01 0 1410 1409 9 9 01 1410 2820 422987 |
これで x86 システム用のディスク構成ファイルの作成が終了しました。ディスク構成ファイルを使ってプロファイルをテストする方法については、「プロファイルのテスト」を参照してください。