patch patch_id_list | patch_file patch_location optional_keywords] |
インストールするパッチ ID 番号を指定します。このリストには、Solaris パッチ ID をコンマで区切って指定する必要があります。パッチは、リスト内に指定された順にインストールされます。コンマのあとに空白文字を入力しないでください。たとえば、112467-01,112765-02 のように指定します。
patch_location 内のパッチのリストが格納されたファイルです。パッチは、ファイル内に指定された順にインストールされます。
パッチのある場所を指定します。次の場所を選択できます。
ネットワークファイルシステム (NFS) サーバー
HTTP サーバー
ローカルデバイス
ローカルファイル
オプションのキーワードです。パッチが格納されている場所によって異なります。次の節では、指定可能な場所とオプションのキーワードについて説明します。
パッチが NFS サーバーに格納されている場合、次のいずれかの構文で patch キーワードを使用します。
patch patch_id_list | patch_file nfs server_name:/patch_directory [retry n] patch patch_id_list | patch_file nfs://server_name/patch_director [retry n] |
インストールするパッチ ID 番号を指定します。このリストには、Solaris パッチ ID をコンマで区切って指定する必要があります。パッチは、リスト内に指定された順にインストールされます。
patch_location 内のパッチのリストが格納されたファイルです。パッチは、ファイル内に指定された順にインストールされます。
パッチを格納したサーバーの名前を指定します。
指定されたサーバー上のパッチディレクトリの場所を指定します。標準形式のパッチを使用する必要があります。
オプションのキーワードです。n は、インストールユーティリティーがディレクトリのマウントを試みる回数の最大値です。
この例の patch プロファイルキーワードは、patch ファイルに記載されたすべてのパッチを NFS パッチディレクトリ nfs://patch_master/Solaris/v10/patches から追加します。パッチは、patch 内の順番でインストールされます。マウントに失敗した場合、NFS マウントが 5 回試行されます。
patch patch_file nfs://patch_master/Solaris/v10/patches retry 5
この例の patch プロファイルキーワードは、サーバー patch_master のパッチディレクトリ /Solaris/v10/patches からパッチ 112467–01 と 112765–02 を追加します。
patch 112467-01,112765-02 nfs patch_master:/Solaris/v10/patches
パッチが HTTP サーバーに格納されている場合、次のいずれかの構文で patch キーワードを使用します。
patch patch_id_list | patch_file http://server_name [:port] patch_directory optional_http_keywords |
patch patch_id_list | patch_file http server_name [:port] patch_directory optional_http_keywords |
インストールするパッチ ID 番号を指定します。このリストには、Solaris パッチ ID をコンマで区切って指定する必要があります。パッチは、リスト内に指定された順にインストールされます。コンマのあとに空白文字を入力しないでください。たとえば、112467-01,112765-02 のように指定します。
patch_location 内のパッチのリストが格納されたファイルです。パッチは、ファイル内に指定された順にインストールされます。
パッチを格納したサーバーの名前を指定します。
オプションポートを指定します。port は、ポート番号でも、実行時に決定されるポート番号を持つ TCP サービスの名前でもかまいません。
ポートを指定しなかった場合、デフォルトの HTTP ポート番号 80 が使用されます。
指定されたサーバーから取得するパッチディレクトリの場所を指定します。HTTP サーバーを使用する場合、パッチは JAR 形式でなければなりません。
HTTP サーバーからパッチを取得するとき使用するオプションのキーワードを指定します。
キーワード |
値の定義 |
---|---|
timeout min |
timeout キーワードには、HTTP サーバーからのデータ受信を待機する最長の時間を分単位で指定できます。この時間に達すると、接続が切断され、再接続のあと、再開されます。timeout 値として0 (ゼロ) を指定すると、再接続は行われません。 タイムアウトによる再接続が発生すると、パッケージの先頭からインストールし直されます。タイムアウト以前に取得されたデータは破棄されます。 |
proxy host:port |
proxy キーワードを使用して、プロキシホストとプロキシポートを指定できます。プロキシホストを使用すると、ファイアウォール越しに Solaris パッケージを取得できます。proxy キーワードを指定する場合は、プロキシポートを指定する必要があります。 |
この例の patch プロファイルキーワードは、patch_file ファイルに記載されたすべてのパッチを HTTP の場所 http://patch.central/Solaris/v10/patches から追加します。パッチは、patch ファイルに指定された順でインストールされます。データが取得されないまま 5 分以上経過すると、パッチデータが再度取得されます。以前のパッチデータは破棄されます。
patch patch_file http://patch.central/Solaris/v10/patches timeout 5
この例の patch プロファイルキーワードエントリは、パッチの場所 http://patch_master/Solaris/v10/patches からパッチ 112467–01 と 112765–02 を追加します。
patch 112467-01,112765-02 http://patch.central/Solaris/v10/patches
パッケージをファイルシステム指向のランダムアクセスデバイス (フロッピーディスク、DVD-ROM など) に格納している場合は、ローカルデバイスから Solaris パッケージを取得できます。patch キーワードでは次の構文を使用します。
patch patch_id_list | patch_file local_device \ device path file_system_type |
インストールするパッチ ID 番号を指定します。このリストには、Solaris パッチ ID をコンマで区切って指定する必要があります。パッチは、リスト内に指定された順にインストールされます。コンマのあとに空白文字を入力しないでください。たとえば、112467-01,112765-02 のように指定します。
patch_location 内のパッチのリストが格納されたファイルです。パッチは、ファイル内に指定された順にインストールされます。
Solaris パッケージが格納されているドライブの名前を指定します。デバイス名が正規のパスである場合は、デバイスは直接マウントされます。正規のパスでないデバイス名を指定すると、インストールユーティリティーはパスに /dev/dsk/ を加えます。
Solaris パッチのパスを指定します。指定したデバイス上のルート (/) ファイルシステムからの相対パスで指定する必要があります。
デバイス上のファイルシステムのタイプを指定します。ファイルシステムのタイプを指定しない場合、インストールユーティリティーは、UFS ファイルシステムのマウントを試みます。UFS のマウントに失敗すると、インストールユーティリティーは HSFS ファイルシステムのマウントを試みます。
この例の patch プロファイルキーワードは、patch_file ファイルに記載されているすべてのパッチをローカルデバイスc0t6d0s0 の /Solaris_10/patches ディレクトリから追加します。パッチのインストールの順番は、patch ファイルによって決定されます。
patch patch_file c0t6d0s0 /Solaris_10/patches
この例の patch プロファイルキーワードは、ローカルデバイス c0t6d0s0 のパッチディレクトリ /Solaris_10/patches からパッチ 112467–01 と 112765–02 を追加します。
patch 112467-01,112765-02 local_device c0t6d0s0 /Solaris_10/patches
システムをブートしたミニルートからパッチをインストールできます。カスタム JumpStart インストールを実施する時に、DVD、CD または NFS ベースのミニルートからシステムをブートします。このミニルートからインストールソフトウェアがロードされ、実行されます。したがって、DVD、CD または NFS ベースのミニルートに格納したパッチは、ローカルファイルとしてアクセスできます。patch キーワードでは次の構文を使用します。
patch patch_id_list | patch_file local_file patch _directory
インストールするパッチ ID 番号を指定します。このリストには、Solaris パッチ ID をコンマで区切って指定する必要があります。パッチは、リスト内に指定された順にインストールされます。コンマのあとに空白文字を入力しないでください。たとえば、112467-01,112765-02 のように指定します。
patch_location 内のパッチのリストが格納されたファイルです。パッチは、ファイル内に指定された順にインストールされます。
パッチディレクトリの場所を指定します。システムを Solaris SOFTWARE - 1 CD または Solaris Operating System DVD からブートしている間、システムからローカルファイルとしてアクセスできるパッチディレクトリでなければなりません。Solaris SOFTWARE - 1 CD または Solaris Operating System DVD からブートしている間は、システムは /net にアクセスできません。
この例の patch プロファイルキーワードは、patch_file ファイルに記載されているすべてのパッチを /Solaris_10/patches ディレクトリから追加します。パッチのインストールの順番は、patch ファイルによって決定されます。
patch patch_cal_file /Solaris_10/patches
この例の patch プロファイルキーワードは、パッチディレクトリ /Solaris_10/patches からパッチ 112467–01 と 112765–02 を追加します。
patch 112467-01,112765-02 local_file /Solaris_10/patches
patch キーワードを使用する際には、次の制約があります。
FTP の場所やローカルバックアップ (テープなど) からパッチを取得することはできません。
署名付きパッチは追加できません。
patchadd コマンドでインストール可能なパッチでなければなりません。
現在インストールされていないパッチに依存しているパッチは、インストールされません。インストールログファイルまたはアップグレードログファイルにエラーメッセージが記録されます。
パッチを正常にインストールするためには、正しい順番でインストールする必要があります。