Solaris 10 5/08 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)

Procedurex86: ブート環境のアクティブ化に失敗した場合の GRUB メニューと DVD または CD を使ったフォールバック

ブート中に障害が発生した場合、次の手順を使用して元のブート環境にフォールバックします。この例では、新しいブート環境のブートに失敗しています。また、GRUB メニューは表示されません。デバイスは /dev/dsk/c0t4d0s0 です。元のブート環境 c0t4d0s0 がアクティブブート環境になります。


注意 – 注意 –

Solaris 10 3/05 リリースでは、以前のブート環境と新しいブート環境が異なるディスク上にある場合に推奨されるフォールバック方法には、BIOS でのハードディスクのブート順序の変更が含まれていました。Solaris 10 1/06 以降のリリースでは、BIOS ディスク順序を変更する必要はなく、変更しないことを強くお勧めします。BIOS ディスク順序を変更すると、GRUB メニューが無効になることがあり、ブート環境がブートできなくなることがあります。BIOS ディスク順序が変更されている場合は、この順序を元の設定に戻せば、システムの機能が復元されます。


  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. Solaris Operating System DVD (x86 版) または Solaris SOFTWARE - 1 CD (x86 版) を挿入します。

  3. DVD または CD からブートします。


    # init 6
    

    GRUB メニューが表示されます。


    GNU GRUB version 0.95 (616K lower / 4127168K upper memory)
    +-------------------------------------------------------------------+
    |Solaris 10 5/08                                               |
    |Solaris 10 5/08 Serial Console ttya                           |
    |Solaris 10 5/08 Serial Console ttyb (for lx50, v60x and v65x  |
    +-------------------------------------------------------------------+
    Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press
    enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before
    booting, or 'c' for a command-line.
  4. デフォルトのオプションがブートされるまで待機するか、表示されているオプションのどれかを選択します。

    インストール画面が表示されます。


    +-------------------------------------------------------------------+
    
    |Select the type of installation you want to perform:                |
    |                                                                    |
    |         1 Solaris Interactive                                      |
    |         2 Custom JumpStart                                         |
    |         3 Solaris Interactive Text (Desktop session)               |
    |         4 Solaris Interactive Text (Console session)               |
    |         5 Apply driver updates                                     |
    |         6 Single user shell                                        |
    |                                                                    |
    |        Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key.|
    |        Alternatively, enter custom boot arguments directly.        |
    |
    |         If you wait 30 seconds without typing anything,            |
    |         an interactive installation will be started.               |
    +----------------------------------------------------------------- --+
  5. 「Single user shell」オプションを選択します。

    次のメッセージが表示されます。


    Do you wish to automatically update the boot archive? y /n
  6. 次のコマンドを入力します。 


    Starting shell...
    #

    これでシングルユーザーモードになりました。

  7. 必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) ファイルシステムの整合性を確認します。


    # fsck mount_ point
    
    mount_point

    信頼性のあるルート (/) ファイルシステム

  8. 元のブート環境のルートスライスをいずれかのディレクトリ (/mnt など) にマウントします。


    # mount device_name /mnt
    
    device_name

    フォールバックするブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名は、/dev/dsk/cwtxdysz の形式で入力します。

  9. アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。


    # /mnt/sbin/luactivate
    Do you want to fallback to activate boot environment c0t4d0s0
    (yes or no)? yes
    

    前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。

  10. /mnt をマウント解除します。


    # umount device_name
    
    device_name

    フォールバックするブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名は、/dev/dsk/cwtxdysz の形式で入力します。

  11. リブートします。


    # init 6
    

    前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。