Solaris 印刷マネージャーは Java ベースのグラフィカルユーザーインタフェースで、ローカルおよびリモートのプリンタ構成を管理できます。このツールは次のネームサービス環境で使用できます。 LDAP、NIS、NIS+、および files です。このツールを使用するには、スーパーユーザーとしてログインする必要があります。
印刷サーバーや印刷クライアントを設定する場合に、Solaris 印刷マネージャーを使用します (「プリンタへのアクセスを追加」)。「接続したプリンタ」とは、印刷サーバーに物理的にケーブル接続したプリンタのことです。「ネットワーク接続プリンタ」とは、ネットワークに物理的に接続したプリンタのことです。プリンタへのアクセスを追加する (または、リモートアクセスを追加する) とは、印刷クライアント (サーバー以外のすべてのマシン) がプリンタにアクセスできるようにする手順のことです。印刷関連用語の詳細については、用語集を参照してください。
Solaris 10 5/08: 印刷システムは、印刷システムデータベースでホスト名として localhost を認識し、使用することができます。以前は、/bin/hostname を使用して印刷ホスト名を生成していました。これらの改善により、印刷サーバーはマシンのホスト名にかかわらず、同じ印刷ホスト名を維持できるようになりました。詳細は、「印刷待ち行列の追加時に localhost をホスト名として指定する方法 (Solaris 印刷マネージャー)」を参照してください。
Solaris 印刷マネージャーを起動する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
ビットマップディスプレイモニター (Oracle ワークステーションに付属の標準ディスプレイモニターなど) を用意する必要があります。Solaris 印刷マネージャーは、ビットマップ画面のコンソールを持つシステムでだけ使用できます。
GNOME デスクトップ環境のような X Window System を実行しているか、xhost 環境が動作するシステムでリモート表示機能を使用している必要があります。
印刷サーバーで、スーパーユーザーとしてログインしているか、同等の役割になっている必要があります。
LDAP、NIS、および NIS+ データベースを管理するために必要なアクセス権限を持っている必要があります。
ネームサービスが LDAP の場合は、次の事項が必要になります。
プリンタの管理者の識別名 (DN) とディレクトリのパスワード。
管理ドメインにサービスを提供する LDAP サーバーの IP アドレスまたは名前。この情報は、通常は自動的に表示されて選択されます。
ネームサービスが NIS の場合は、NIS マスターの root パスワードが必要です。
ネームサービスが NIS+ の場合は、次の手順を実行しなければならない場合があります。
NIS+ マスターにスーパーユーザーとしてログインします。
次に示すようにプリンタテーブルを所有するグループを確認します。
# niscat -o printers.org_dir.domain-name.com . . . Group : "admin.domain-name.com" |
必要に応じて、printers.org_dir.<domain> ファイルの更新を許可された NIS+ admin グループに、Solaris 印刷マネージャーを実行するシステムを追加します。
# nisgrpadm -a admin.domain-name.com hostname |
Solaris 印刷マネージャーを実行するシステムにスーパーユーザーとしてログインします。NIS+ の構成によっては、/usr/bin/keylogin コマンドの実行が必要な場合があります。詳細は、keylogin(1) のマニュアルページを参照してください。
SUNWppm パッケージがインストールされていること。
# pkginfo | grep SUNWppm system SUNWppm Solaris Print Manager |
次のいずれかの方法で、Solaris 印刷マネージャーを起動します。
GNOME デスクトップで「プリンタの追加/削除」を選択します。
起動 -> 設定 -> システムの設定 -> プリンタの追加/削除
root のパスワードを要求するプロンプトが表示されます。
次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/printmgr & |
printmgr コマンドの元のパスを使用して Solaris 印刷マネージャーを起動することもできます。
# /usr/sadm/admin/bin/printmgr & |
Solaris 印刷マネージャーのメインウィンドウ上に「ネームサービスを選択」ウィンドウが重なって表示されます。
GNOME デスクトップメニューやコマンド行から Solaris 印刷マネージャーを起動できない場合は、次の確認をしてください。
ローカルシステムやリモートシステムの Xserver プロセスに接続する権限がスーパーユーザー (root) にない可能性があります。その場合は、次のように入力します。
$ ssh -Xhostname $ su (Enter root's password) # /usr/sbin/printmgr & |
Solaris 印刷マネージャーを再起動する前に、ローカルシステムまたはリモートシステムの名前で hostname を置き換えます。
ローカルシステムまたはリモートシステムに SUNWppm パッケージがインストールされていることを確認します。
$ pkginfo | grep SUNWppm |
ネットワークで使用されているネームサービスを「ネームサービスを選択」ウィンドウから選択します。選択肢は LDAP、NIS、NIS+、または files です。
ドメイン名が正しいことを確認します。
ネームサービスが正常に読み込まれると、Solaris 印刷マネージャーのメインウィンドウが表示されます。