この Web サーバーインスタンスの Apache 設定は、lp 印刷サービスユーザーのアカウントで実行されます。このアカウントは、既存のすべての IPP 操作をサポートするのに十分な特権を備えていますが、印刷サービス固有の資源のみにアクセスできます。待機サービスは、IPP をサポートするために特別に設定された専用の Web サーバーインスタンスとして実行されます。これは、潜在的なセキュリティーリスクを最小限に抑えることを意図しています。
サーバー側の IPP 構成を変更するには、/etc/apache/httpd-standalone-ipp.conf ファイルに変更を加えます。クライアント側の IPP 構成を変更するには、/etc/printers.conf ファイルに変更を加えます。
構成に何らかの変更を加えた場合は、サービスを再起動して新しい構成を読み込む必要があります。詳細は、「印刷スケジューラを再起動する方法」を参照してください。
IPP 待機サービスの構成ファイル /etc/apache/httpd-standalone-ipp.conf は、通常の Apache 1.3 構成ファイルと似ています。構成ファイルは、使用する任意の Apache 1.3 設定指令を取り込みます。
デフォルト設定には次に示す機能が含まれています。
ポート 631 での待機。
Apache モジュールの最小セットのロード。
/printers/ パス (ipp://server/printers/ など) における、サポートされているすべての IPP 操作の有効化。認証を必要としない。
/printers/ で実行可能なデフォルト操作は、セキュリティーリスクが低い操作セットに限定されています。ただし、基本認証が必要な /admin/ パス (ipp://server/admin/ など) では、すべての操作が実行可能です。
次の表では、選択可能な mod_ipp Apache 設定オプションについて説明します。
ipp-conformance - プロトコルチェックのレベルを選択します。デフォルトは自動で、最大限のクライアントとの対話が可能になります。
ipp-operation - 1 つ以上の IPP 操作に対して、IPP 操作サポートを選別的に有効化または無効化できるようにします。
ipp-default-user - ローカル印刷サービスとの通信時に使用するユーザー名を選択します。
デフォルトは、より多くのプロキシ機能が使用可能な lp 印刷ユーザーです。
ipp-default-service - 印刷要求の送信先となるデフォルト印刷サービスを選択します。
デフォルトは lpsched デーモンです。
準拠チェックのタイプは次のとおりです。
Automatic - 要求された操作がプロトコルリスナーによってサポートされていることだけをチェックします。これがデフォルトです。
1.0 - 要求が IPP 1.0 に準拠していることをチェックします。
1.1 - 要求が IPP 1.1 に準拠していることをチェックします。