Solaris のシステム管理 (印刷)

IPP 待機サービスの動作

IPP 待機サービスの実装 (サーバー側のサポート) は、Apache Web サーバーの下に組み込まれています。Web サーバーは、HTTP POST 要求によって IPP 操作を受信します。この HTTP POST 要求は、受信されたあと、Apache IPP モジュール (mod_ipp.so) に渡されます。Apache Web サービスはまた、設定に基づいて、認証サービスを提供したり、印刷クライアントと印刷サーバーの間の暗号化のために使用したりすることもできます。待機サービスは、待機専用の Apache インスタンスとして実行されます。

このプロセスは次のとおりです。

  1. クライアントからサーバーに対して IPP 要求が発行されます。

  2. Apache Web サーバーが接続を受け付けます。

  3. Apache Web サーバーは次に、その接続を mod_ipp に渡します。

  4. mod_ipp は、その接続と設定データを libipp-listener に渡します。

  5. libipp-listener は、lipipp-core を使用して要求を読み取ります。

  6. libipp-listener は、その要求を lipipp-listener にある操作ハンドラに振り分けます。

  7. 操作ハンドラは、その要求を PAPI 呼び出しに変換してから呼び出しを実行します。

  8. この PAPI 呼び出しは、psm-lpsched を使用して印刷サービス固有の要求に変換されます。

  9. 印刷サービスが要求に応答します。

  10. psm-lpsched コマンドは、その応答を PAPI 結果に変換します。

  11. libpapi 操作により、libipp-listener 操作ハンドラに戻ります。

  12. libipp-listener 操作ハンドラは、結果をディスパッチャーに渡します。

  13. libipp-listener ディスパッチャーは、libipp-core ライブラリを使用して結果をクライアントに書き込みます。

  14. このディスパッチャーは戻り値として、mod_ipp のエントリポイントを戻します。