バナーページには、印刷要求を出したユーザー、印刷要求 ID、要求の印刷日時が出力されます。また、バナーページには、ユーザーがプリントアウトを識別しやすいように変更可能なタイトルを付けることもできます。
バナーページは、印刷ジョブの所有者を簡単に識別できるようにします。これは、多数のユーザーが同じプリンタにジョブを依頼するときに特に便利です。ただし、バナーページを印刷すると用紙の消費量が増えますが、1 台のプリンタを使用するユーザーが少ない場合は必要ないことがあります。また場合によっては、バナーページを印刷しない方がよいこともあります。たとえば、プリンタに支払い小切手などの特殊な用紙やフォームが装着されている場合は、バナーページを印刷すると問題が起きることがあります。
デフォルトでは、印刷サービスはバナーページを強制的に印刷します。ただし、ユーザーが印刷要求を出すときにバナーページの印刷を抑制するかどうかを選択できるようにすることもできます。これは、lpadmin コマンドまたは Solaris 印刷マネージャーから設定することができます。ユーザーが選択できるようにする場合、ユーザーがバナーページの印刷を抑制するには、-o banner オプションを使用する必要があります。
また、バナーページが不要な場合、バナーページの印刷を抑制してまったく印刷されないようにすることもできます。バナーページの印刷は、lpadmin コマンドを使用するか Solaris 印刷マネージャーを通して抑制できます。
次の表は、バナーページ印刷の管理に使用されるコマンドオプションについて説明したものです。
表 6–3 バナーページの印刷
使用するコマンド |
バナーページの印刷 |
変更 |
---|---|---|
lpadmin -p printer -o banner または lpadmin -p printer -o banner=always |
常に行われる |
一般ユーザーが -o nobanner コマンドを使用した場合も、要求は印刷される。ただし、nobanner 引数は無視される。 スーパーユーザー (root) または別の権限を持つユーザーの場合、nobanner 引数が使用される。 |
lpadmin -p printer -o nobanner lpadmin -p printer -o banner=optional |
デフォルトで有効。ただし、lp -o nobanner コマンドを使えば要求単位で無効にできる |
該当しない |
lpadmin -p printer -o banner=never |
無効 |
通常ユーザーの場合は、なし。スーパーユーザー (root) または lp ユーザーの場合、このオプションを上書きしてバーストページを生成できる。 |