.printers ファイルはユーザーのホームディレクトリに格納します。このファイルには、ユーザーのデフォルトプリンタやその他の使用頻度の高いプリンタに関する情報が含まれています。.printers ファイルを使用すれば、ユーザー独自のプリンタ別名を設定できます。たとえば、_default 別名を使えば、ユーザーのデフォルトプリンタを指定できます。また、特殊な別名 _all を使えば、印刷ジョブの取り消し時に影響が及ぶプリンタのリストを定義したり、プリンタの状態を確認したりすることができます。
LP 印刷サービスが .printers ファイルを使用するかどうかは、ネームサービススイッチ (/etc/nsswitch.conf) によって制御されます。デフォルト構成では、印刷サービスは、ユーザーのホームディレクトリでプリンタ構成情報を探してから他のネームサービスを調べます。つまり、ユーザーのプリンタ構成ファイルを設定することによって、ネームサービスの共有情報ではなく、好みのプリンタ情報を使用できます。
.printers ファイルの詳細については、printers(4) のマニュアルページを参照してください。ネームサービススイッチの詳細については、nsswitch.conf(4) のマニュアルページを参照してください。
この手順は、ユーザー自身のホームディレクトリで .printers ファイルを設定する方法を示したものです。
自分のユーザー名とパスワードを使ってシステムにログインします。
必要であれば、$HOME にディレクトリを変更します。
$ cd $HOME |
.printers ファイルの作成に使用するテキストエディタを起動します。
(省略可能) 別名 _default を設定し、指定のプリンタをデフォルトにします。次のようなエントリを使用します。
_default printer-name |
(省略可能) 別名 _all を設定して、印刷要求を取り消したりプリンタの状態をチェックしたりするときの対象となるプリンタを定義します。次のようなエントリを使用します。
_all printer1,printer2,printer3 |
そのファイルを .printers として保存します。