アプリケーションパッケージ開発者ガイド

ソリッドステートのハードディスクをサポートするために必要な情報を提供するには、/etc/etc/shdisk.conf という名前の新しいファイルが必要です。pkgmap ファイルのエントリは、次のようになります。


 
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1 f newetc /etc/shdisk.conf
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クラスアクションスクリプト i.newetc は、/etc に配置する必要があるファイルのインストールに使用されます。このスクリプトは、所定の場所に別のファイルが存在するかどうかを確認します。存在しない場合は新しいファイルをコピーするだけです。所定の場所にファイルが存在する場合、そのファイルをバックアップしてから新しいファイルをインストールします。スクリプト r.newetc は、必要に応じてこれらのファイルを削除して、元のファイルを復元します。インストールスクリプトの重要な部分を次に示します。

# i.newetc
while read src dst; do
	  if [ -f $dst ]; then
	    dstfile=`basename $dst`
	    cp $dst $PKGSAV/$dstfile
	  fi
	  cp $src $dst
done
 
if [ "${1}" = "ENDOFCLASS" ]; then
	  cd $PKGSAV
	  tar cf SAVE.newetc .
	  $INST_DATADIR/$PKG/install/squish SAVE.newetc
fi

このスクリプトでは、PKGSAV 環境変数を使用して置き換えるファイルのバックアップを格納しています。引数 ENDOFCLASS がスクリプトに渡された場合、これらがこのクラスの最後のエントリであることをスクリプトに通知するのは pkgadd コマンドです。この時点で、パッケージのインストールディレクトリに格納された非公開の圧縮プログラムを使用して、保存されたファイルがアーカイブおよび圧縮されます。

パッケージの更新時には PKGSAV 環境変数の使用は信頼性がありませんが、(たとえばパッチによって) パッケージが更新されない場合、バックアップファイルはセキュリティー保護されています。次の削除スクリプトには、旧バージョンの pkgrm コマンドがスクリプトに PKGSAV 環境変数への正しいパスを渡さないという別の問題に対応するコードが含まれています。

削除スクリプトは次のようになります。

# r.newetc
 
# make sure we have the correct PKGSAV
if [ -d $PKG_INSTALL_ROOT$PKGSAV ]; then
	  PKGSAV="$PKG_INSTALL_ROOT$PKGSAV"
fi
 
# find the unsquish program
UNSQUISH_CMD=`dirname $0`/unsquish
 
while read file; do
	  rm $file
done
 
if [ "${1}" = ENDOFCLASS ]; then
	  if [ -f $PKGSAV/SAVE.newetc.sq ]; then
	     $UNSQUISH_CMD $PKGSAV/SAVE.newetc
	  fi
 
	  if [ -f $PKGSAV/SAVE.newetc ]; then
	     targetdir=dirname $file	# get the right directory
	     cd $targetdir
		    tar xf $PKGSAV/SAVE.newetc
		    rm $PKGSAV/SAVE.newetc
	  fi
fi

このスクリプトでは、パッケージデータベースのインストールディレクトリの非公開アンインストールアルゴリズム (unsquish) が使用されます。これはインストール時に pkgadd コマンドによって自動的に実行されます。pkgadd コマンドによって明確にインストール専用として認識されないスクリプトはすべて、pkgrm コマンドで使用するためにこのディレクトリに残されます。このディレクトリの場所を知ることはできませんが、このディレクトリが平坦で、パッケージの適切な情報ファイルおよびインストールスクリプトがすべて含まれていることは信頼できます。このスクリプトでは、 unsquish プログラムが含まれるディレクトリからクラスアクションスクリプトが実行されることが保証されていることに基づいてディレクトリを検索します。

また、このスクリプトでは、ターゲットディレクトリが /etc だけであるとは仮定していません。実際には /export/root/client2/etc である場合もあります。正しいディレクトリは、2 通りの方法のいずれかで構成できます。

パッケージ内の絶対オブジェクトごとにこのアプローチを使用することで、現在の望ましい動作が変わらないか、少なくとも回復可能であることを保証できます。