通常、UFS ルートファイルシステムのシステムでは、スワップとダンプが同じスライス上にあります。そのため、UFS はダンプデバイスとスワップ空間を共有します。ZFS ルートプールでは、スワップとダンプは別々の zvols となるので、同じ物理空間が共有されることはありません。システムが ZFS ルートファイルシステムを使ってインストールまたはアップグレードされている場合、スワップ領域とダンプデバイスのサイズは、物理メモリーの容量に依存します。ブート可能な ZFS ルートファイルシステムに使用されるプール領域の最小ディスク容量は、物理メモリー容量、使用可能ディスク領域、作成するブート環境の数によって異なります。メモリーは約 1G バイト、ディスク容量は 2G バイト以上を推奨します。容量は次のように消費されます。
スワップ領域とダンプデバイス - スワップのデフォルトサイズは物理メモリーサイズの 1/2 ですが、512M バイトから 2G バイトまでの範囲を外れることはありません。ダンプデバイスは、メモリーサイズと dumpadm.conf ファイルの内容に基づいて計算されます。このファイルでは、クラッシュダンプに何を含めるかを定義します。スワップボリュームとデバイスボリュームのサイズは、インストール前またはインストール後に調整することができます。詳細については、『Solaris ZFS 管理ガイド』の「ZFS のプロパティーの紹介」を参照してください。
ブート環境 - 新規のスワップとダンプデバイスの要件、調整されたスワップとダンプデバイスのサイズのいずれかに加えて、UFS ブート環境から移行した ZFS ブート環境に約 6G バイト必要です。別の ZFS ブート環境からの各クローン ZFS ブート環境には、追加のディスク容量は必要ありません。ただし、パッチを適用したためにブート環境のサイズが増加する可能性はあります。同じルートプール内のすべての ZFS ブート環境で、同じスワップとダンプデバイスが使用されます。