表 8–1 に、rules ファイルで使用できるキーワードと値を記載します。rules ファイルの詳しい作成方法については、「rules ファイルの作成」を参照してください。
表 8–1 ルールキーワードとルール値の説明
キーワード |
値 |
説明 |
||
---|---|---|---|---|
マイナス記号 (-) |
あらゆるもの。any キーワードは常に一致します。 |
|||
processor_type processor_type に有効な値:
|
システムのプロセッサタイプを照合します。 システムのプロセッサタイプは、uname -p コマンドで調べることができます。 |
|||
actual_disk_name size_range actual_disk_name - cxtydz の形式のディスク名 (c0t3d0、c0d0 など)、または特別なワード rootdisk。rootdisk を使用する場合、照合するディスクは次の順番で決定されます。
size_range - ディスクのサイズ。M バイト単位の範囲 (x-x) で指定する必要があります。 注 – size_range を計算するときは、1M バイトが 1,048,576 バイトであることに注意してください。「535M バイト」ディスクと明記されているディスクでも、ディスク空間が 510M バイトしかない場合があります。535,000,000 / 1,048,576 = 510 であるため、JumpStart プログラムは、「535M バイト」ディスクを 510M バイトのディスクと見なします。この「535M バイト」ディスクは、「530–550」の size_range には一致しません。 |
システムのディスクの名前とサイズを照合します (M バイト単位)。 例:
この例では、JumpStart プログラムは c0t3d0 というシステムディスクの照合を試みます。このディスクは 250M から 300M バイトの情報を保持できます。 例:
この例では、JumpStart プログラムは次の順でディスクを照合します。
|
|||
actual_domain_name |
システムのドメイン名を照合します。ドメイン名でネームサービスが情報を判別する方法を制御します。 システムがインストール済みの場合、domainname コマンドによりシステムのドメイン名を表示できます。 |
|||
actual_IP_address |
システムの IP アドレスを照合します。 |
|||
actual_host_name |
システムのホスト名を照合します。 システムがインストール済みの場合、uname -n コマンドによりシステムのホスト名を表示できます。 |
|||
slice version slice - cwtx dysz の形式のディスクスライス名 (c0t3d0s5 など)、あるいは特別なワード any または rootdisk。any を使用すると、システムに接続されたどのディスクも照合します (カーネルのプローブ順)。rootdisk を使用する場合、照合するディスクは次の順番で決定されます。
version - バージョン名、あるいは特別なワード any または upgrade。any を使用すると、Solaris または SunOS リリースのどれとでも照合します。upgrade を使用すると、サポートされていてアップグレード可能なすべての Solaris リリースと照合します。 Solaris リリースは検出されたが、バージョンを判断できないという場合は、返されるバージョンは SystemV になります。 |
Solaris ソフトウェアの特定バージョンに対応するルート (/) ファイルシステムが存在するディスクを照合します。 例:
この例では、c0t3d0s1 に Solaris のルート (/) ファイルシステムを持つシステムを照合しています。 |
|||
actual_platform_group 有効な値は、sun4u、i86pc、および prep。システムと対応するプラットフォームグループのリストは、『Solaris Sun ハードウェアマニュアル』(http://docs.sun.com) に記載されています。 |
システムのプラットフォームグループを照合します。 システムがインストール済みの場合は、arch -k コマンドまたは uname -m コマンドにより、システムのプラットフォームグループを表示できます。 |
|||
physical_mem 値は M バイト単位の範囲 (x-x) または 1 つの M バイト値で指定します。 |
システムの物理メモリーサイズを照合します (M バイト単位)。 例:
この例では、64M から 128M バイトの物理メモリーサイズを持つシステムと照合しています。 システムがインストール済みの場合は、prtconf コマンド (2 行目) によりシステムの物理メモリーサイズを表示できます。 |
|||
actual_platform_name |
システムのプラットフォーム名を照合します。有効なプラットフォーム名のリストは、『Solaris Sun ハードウェアマニュアル』(http://docs.sun.com) に記載されています。 インストール済みのシステムのプラットフォーム名を見つけるには、uname -i コマンドか prtconf コマンド (5 行目) の出力を使用します。 注 – actual_platform_name にスペースが含まれている場合は、スペースを下線 (_) で置き換える必要があります。 例: SUNW,Sun_4_50 |
|||
network_num |
システムのネットワーク番号を照合します。これは JumpStart プログラムが、システムの IP アドレスとサブネットマスクの論理積をとって判別します。 例:
この例では、IP アドレスが 192.168.2.8 のシステムを照合します (サブネットマスクが 255.255.255.0 の場合)。 |
|||
Solaris_x |
システムにすでにインストールされている Solaris のバージョンを照合します。 例:
この例では、JumpStart プログラムは Solaris 10 10/08 OS がすでにインストールされているシステムを照合します。 |
|||
probe_keyword |
有効なプローブキーワードまたは有効なカスタムプローブキーワード。 例:
この例は、システムのディスクサイズ (M バイト) をカーネルプローブ順に返します (例: SPARC システムでは c0t3d0s1、c0t4d0s0)。JumpStart プログラムは環境変数 SI_DISKLIST、 SI_DISKSIZES、 SI_NUMDISKS、および SI_TOTALDISK を設定します。 注 – probe キーワードには、属性を照合せず、プロファイルを実行しないという特徴があります。probe キーワードは、値を返すだけです。したがって、probe ルールキーワードで、開始スクリプト、プロファイル、および終了スクリプトは指定できません。 プローブキーワードについては、第 5 章カスタムルールおよびプローブキーワードの作成 (作業)を参照してください。 |
|||
size_range 値は M バイト単位の範囲 (x-x) で指定する必要があります。 注 – size_range を計算するときは、1M バイトが 1,048,576 バイトであることに注意してください。「535M バイト」ディスクと明記されているディスクでも、ディスク空間が 510M バイトしかない場合があります。535,000,000 / 1,048,576 = 510 であるため、JumpStart プログラムは、「535M バイト」ディスクを 510M バイトのディスクと見なします。この「535M バイト」ディスクは、「530–550」の size_range には一致しません。 |
システムのディスク容量の全体量 (M バイト単位) を照合します。ディスク容量の全体量には、システムに接続されている使用可能なディスクがすべて含まれます。 例:
この例で JumpStart プログラムは、合計 300M から 500M バイトのディスク容量を持つシステムを照合しています。 |