Solaris 10 5/09 インストールガイド (ネットワークインストール)

WAN ブートとは

WAN ブートインストールでは、HTTP を使って広域ネットワーク (WAN) 経由でソフトウェアのブートとインストールを行うことができます。WAN ブートを使用すると、大規模な公開ネットワークを介して Solaris OS を SPARC システムにインストールできますが、このようなネットワークは基盤の信頼性が低い場合があります。WAN ブートをセキュリティー機能とともに使用することによって、データの機密性とインストールイメージの完全性を保護できます。

WAN ブートインストールでは、暗号化した Solaris フラッシュアーカイブを公開ネットワークを介してリモートの SPARC クライアントに転送できます。次に、WAN ブートプログラムは、カスタム JumpStart インストールを実行して、クライアントシステムをインストールします。非公開鍵を使ってデータの認証や暗号化を行うことで、インストールの完全性を確保することができます。また、デジタル証明書を使うようにシステムを構成することで、インストール用のデータやファイルをセキュリティー保護された HTTP 接続経由で転送することもできます。

WAN ブートインストールを実行するには、HTTP または HTTPS 接続を介して Web サーバーから次の情報をダウンロードして、SPARC ベースのシステムをインストールします。

次に、カスタム JumpStart インストールを使って、アーカイブをクライアントにインストールします。

上記の情報を転送するとき、鍵とデジタル証明書を使って保護することもできます。

WAN ブートインストールで発生するイベントの順序の詳細については、「WAN ブートのしくみ (概要)」を参照してください。