テキストエディタで、sysidcfg という名前のファイルを作成し、必要なキーワードを指定します。
表 2–2 の場所のいずれかを使用して、クライアントが sysidcfg ファイルを利用できるようにします。
SPARC ベースのシステムで使用される sysidcfg ファイルの例を次に示します。このシステムのホスト名、IP アドレス、およびネットマスクは、ネームサービスを編集することにより、すでに事前設定されています。このファイルにはすべてのシステム構成情報が事前設定されているので、カスタム JumpStart プロファイルを使ってカスタム JumpStart インストールを実行できます。この例では、NFSv4 ドメイン名はネームサービスから自動的に取得されます。この例に service_profile キーワードは含まれていないため、ネットワークサービスの設定はインストール中に変更されません。
keyboard=US-English
system_locale=en_US
timezone=US/Central
terminal=sun-cmd
timeserver=localhost
name_service=NIS {domain_name=marquee.central.example.com
name_server=nmsvr2(172.31.112.3)}
nfs4_domain=dynamic
root_password=m4QPOWNY
network_interface=hme0 {hostname=host1
default_route=172.31.88.1
ip_address=172.31.88.210
netmask=255.255.0.0
protocol_ipv6=no}
security_policy=kerberos {default_realm=example.com
admin_server=krbadmin.example.com
kdc=kdc1.example.com,
kdc2.example.com}
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x86 ベースのシステムで使用される sysidcfg ファイルの例を次に示します。この例では、NFSv4 ドメイン名が example.com になるように指定されています。このカスタム名は、デフォルトのドメイン名よりも優先されます。また、この例では、ネットワークサービスが無効になるか、あるいはローカル接続だけに制限されます。
keyboard=US-English
timezone=US/Central
timeserver=timehost1
terminal=ibm-pc
service_profile=limited_net
name_service=NIS {domain_name=marquee.central.example.com
name_server=nmsvr2(172.25.112.3)}
nfs4_domain=example.com
root_password=URFUni9
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次の例に挙げる sysidcfg ファイルには、eri0 および eri1 ネットワークインタフェースの構成情報が指定されています。eri0 インタフェースは 1 次ネットワークインタフェースとして構成され、eri1 は 2 次ネットワークインタフェースとして構成されます。この例では、NFSv4 ドメイン名はネームサービスから自動的に取得されます。
timezone=US/Pacific
system_locale=C
terminal=xterms
timeserver=localhost
network_interface=eri0 {primary
hostname=host1
ip_address=192.168.2.7
netmask=255.255.255.0
protocol_ipv6=no
default_route=192.168.2.1}
network_interface=eri1 {hostname=host1-b
ip_address=192.168.3.8
netmask=255.255.255.0
protocol_ipv6=no
default_route=NONE}
root_password=JE2C35JGZi4B2
security_policy=none
name_service=NIS {domain_name=domain.example.com
name_server=nis-server(192.168.2.200)}
nfs4_domain=dynamic
sysidcfg ファイルを使ってネットワーク経由のインストールを行うには、インストールサーバーを設定し、システムをインストールクライアントとして追加する必要があります。詳細については、第 4 章ネットワークからのインストール (概要)を参照してください。
sysidcfg ファイルを使って WAN ブートインストールを行うには、追加の作業を行う必要があります。詳細については、第 10 章WAN ブート (概要)を参照してください。
sysidcfg ファイルを使ってカスタム JumpStart インストールを行うには、プロファイルと rules.ok ファイルを作成する必要があります。詳細については、『Solaris 10 5/09 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』の第 2 章「カスタム JumpStart (概要)」を参照してください。
sysidcfg ファイルの詳細は、sysidcfg(4) のマニュアルページを参照してください。