ここでは、非大域ゾーンが含まれているブート環境の管理について説明します。
大域ゾーンと非大域ゾーンの両方のファイルシステムの一覧を表示するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
ファイルシステムの一覧を表示します。
# lufslist -n BE_name |
ファイルシステムの詳細を表示するブート環境の名前を指定します。
次の例では、非大域ゾーンが含まれているファイルシステムの一覧が表示されます。
# lufslist -n s3 boot environment name: s3 This boot environent is currently active. This boot environment will be active on next system boot. |
Filesystem fstype device size Mounted on Mount Options ------------------------------------------------------------------ /dev/dsk/c0t0d0s1 swap 2151776256 - - /dev/dsk/c0t0d0s3 ufs 10738040832 / - /dev/dsk/c0t0d0s7 ufs 10487955456 /export - zone <zone1> within boot environment <s3> /dev/dsk/c0t0d0s5 ufs 5116329984 /export - |
lucompare コマンドは、非大域ゾーンの内容が含まれているブート環境の比較を行うようになりました。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
現在のブート環境と新しいブート環境を比較します。
# /usr/sbin/lucompare -i infile (or) -t -o outfile BE_name |
infile 中に指定されたファイルを比較します。比較するファイルは、絶対パスで指定する必要があります。ファイルのエントリがディレクトリである場合、比較はディレクトリに対して再帰的に行われます。このオプションまたは -t のいずれか一方を使用できます (両方は使用できません)。
バイナリ以外のファイルだけを比較します。この比較では、ファイルごとに file(1) コマンドを使用してそのファイルがテキストファイルであるかを確認します。ユーザーは、このオプションまたは -i のいずれか一方を使用できます (両方は使用できません)。
相違についての出力を outfile にリダイレクトします。
アクティブブート環境と比較するブート環境の名前を指定します。
この例では、現在のブート環境 (ソース) と second_disk ブート環境が比較され、結果がファイルに出力されます。
# /usr/sbin/lucompare -i /etc/lu/compare/ -o /var/tmp/compare.out second_disk |
lumount コマンドは、非大域ゾーンが、非アクティブブート環境にある対応するファイルシステムにアクセスできるようにします。大域ゾーン管理者が lumount コマンドを使って非アクティブブート環境をマウントすると、同様にブート環境が非大域ゾーン用にマウントされます。
次の例では、ブート環境 newbe に対して、適切なファイルシステムが大域ゾーンの /mnt にマウントされます。実行中の非大域ゾーン、マウントされた非大域ゾーン、または準備完了の非大域ゾーンについては、newbe 内にある対応するファイルシステムが各ゾーン内の /mnt でも使用できるようになります。
# lumount -n newbe /mnt |
マウントの詳細は、lumount(1M) のマニュアルページを参照してください。