flar コマンドは、アーカイブの管理に使用します。1 つのアーカイブを複数のセクションに分割できます。これらのセクションに対し変更、追加、または削除を実行してから結合して、アーカイブを作成できます。アーカイブに関する情報を取得することもできます。
アーカイブセクションは変更しないようにしてください。変更するとアーカイブの整合性に悪影響が及びます。
アーカイブを複数のセクションに分割し、その一部を変更したり、新たなセクションを追加したり、セクションを削除したりできます。セクションの変更後に、セクションを結合して新規アーカイブを作成する必要があります。たとえば、ユーザー定義セクションの追加や、アーカイブ識別セクションの変更を実行できます。アーカイブセクションは変更しないようにしてください。変更するとアーカイブの整合性に悪影響が及びます。
flar split コマンドは、Solaris フラッシュアーカイブを複数のセクションに分割します。flar コマンドは、各セクションを、現在のディレクトリまたは指定されたディレクトリ内の別個のファイルにコピーします。ファイルには、セクション名からとった名前が付けられます。たとえば、アーカイブ Cookie セクションは、cookie と名付けられたファイルに保存されます。flar split コマンドでは、1 つのセクションだけを保存するように指定できます。このコマンドの構文は次のとおりです。
flar split [-d dir] [-u section] [-f archive] [-S section] [-t [-p posn] [- b blocksize]] filename
次の例では、archive1.flar が 3 つのファイルに分割されます。
cookie – アーカイブの最初の行。アーカイブフォーマットのバージョンを示します。この識別子は変更しないでください。
identification – アーカイブ識別セクションのコピー。すべてのキーワードと値のペアを保持します。
archive – アーカイブ本体。このファイルは圧縮可能です。
# flar split archive1.flar |
アーカイブの分割後に、アーカイブ識別セクションの変更またはユーザー定義セクションの追加を実行できます。その後、セクションを結合してアーカイブを再作成できます。
アーカイブをセクションに分割した後で、セクションを結合して新規アーカイブを作成できます。
flar combine コマンドは、個別のセクションから Solaris フラッシュアーカイブを作成します。次の表に、flar コマンドがセクションの結合を処理する方法について説明します。
flar combine コマンドのコマンド構文は次のとおりです。
flar combine [-d dir] [-u section] [-t [-p posn] [- b blocksize]] filename
結合するセクションを、現在のディレクトリからではなく dir から取得します。
このオプションを使用した場合、flar は Cookie セクション、識別セクション、アーカイブセクション、および section セクションをコピーします。1 つのセクション名を指定することも、あるいは空白で区切って複数のセクション名を指定することも可能です。
このオプションを使用しない場合、flar は Cookie セクション、識別セクション、およびアーカイブセクションのみをコピーします。
この例では、アーカイブ Cookie セクション、アーカイブ識別セクション、およびアーカイブファイルセクションが結合して、完成したアーカイブになります。アーカイブ名は newarchive.flar です。
# flar combine newarchive.flar |
この例では、アーカイブ Cookie セクション、アーカイブ識別セクション、アーカイブファイルセクション、およびユーザー定義セクションが結合して、完成したアーカイブになります。アーカイブ名は newarchive.flar です。ユーザー定義セクションの内容は、現在のディレクトリ内の user_defined という名前のファイルの中にあります。
# flar combine -u user_defined newarchive.flar |
flar info コマンドを使用して、作成済みのアーカイブに関する情報を取得します。このコマンドの構文は次のとおりです。
flar info [-l] [-k keyword] [-t [- p posn] [-b blocksize ]] filename
キーワード keyword の値のみを返します。
アーカイブセクション内のすべてのファイルをリスト表示します。
この例では、アーカイブ archive3.flar のファイル構造がチェックされます。
# flar info -l archive3.flar aaa aaa/bbb aaa/bbb/ccc aaa/bbb/ccc/ddd aaa/eee |