Solaris ゾーン区分技術には、1 つの Solaris インスタンス、つまり大域ゾーンに、複数の非大域ゾーンを設定する機能があります。非大域ゾーンは、アプリケーションプロセスがほかのゾーンから隔離して実行される環境です。Solaris 10 1/06 以降のリリースでは、非大域ゾーンがインストールされたシステムが稼働している場合は、標準の Solaris アップグレードプログラムを使用してアップグレードできます。Solaris の対話式インストールプログラムまたはカスタム JumpStart を使用して、アップグレードすることができます。非大域ゾーンがインストールされている場合のアップグレードには、若干の制限があります。
サポートされるカスタム JumpStart キーワードの数には制限があります。サポートされるカスタム JumpStart キーワードの一覧は、『Solaris 10 10/09 インストールガイド (カスタムJumpStart/ 上級編)』を参照してください。
Solaris Operating System DVD または DVD から作成されたネットワークインストールイメージを使用する必要があります。Solaris SOFTWARE CD を使用してシステムをアップグレードすることはできません。このプログラムを使用したインストールの詳細は、『Solaris 10 10/09 インストールガイド(基本編)』の第 2 章「Solaris インストールプログラムによる UFS ファイルシステムのインストール (作業)」を参照してください。
非大域ゾーンのインストールされたシステムでは、Solaris Live Upgrade を使用してシステムをアップグレードすることはできません。lucreate コマンドを使用してブート環境を作成することはできますが、非大域ゾーンがインストールされたブート環境を luupgrade コマンドを使用してアップグレードすることはできません。この場合、アップグレードは失敗し、エラーメッセージが表示されます。
Solaris 対話式インストールプログラムの使用方法の詳細は、『Solaris 10 10/09 インストールガイド(基本編)』を参照してください。