Solaris 10 10/09 インストールガイド (ネットワークインストール)

WAN ブートインストールのコマンド

次の表では、WAN インストールの実行に使用するコマンドについて説明します。

表 15–1 WAN ブートのインストールファイルと構成ファイルの準備

作業と説明 

コマンド 

インストールサーバーのローカルディスク上の、install-dir-path に Solaris インストールイメージをコピーし、wan-dir-path に WAN ブートミニルートをコピーします。

setup_install_server –w wan-dir-path install-dir-path

name.flar という名前の Solaris フラッシュアーカイブを作成します。

  • name は、アーカイブの名前です。

  • optional-parameters は、アーカイブのカスタマイズに使用できる省略可能なパラメータです。

  • document-root は、インストールサーバーのドキュメントルートディレクトリへのパスです。

  • filename は、アーカイブの名前です。

flarcreate – n name [ optional-parameters] document-root/flash/ filename

rules という名前のカスタム JumpStart rules ファイルの妥当性を検査します。

./check -r rules

wanboot.conf ファイルの妥当性を検査します。

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

bootconfchk /etc/netboot/net-ip/ client-ID/wanboot.conf

クライアント OBP で WANブートインストールのサポートを確認します。

eeprom | grep network-boot-arguments

表 15–2 WAN ブートのセキュリティーファイルの準備

作業と説明 

コマンド 

WAN ブートサーバーの HMAC SHA1 マスターキーを作成します。 

wanbootutil keygen -m

クライアントの HMAC SHA1 ハッシュキーを作成します。 

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

wanbootutil keygen -c -o net=net-ip,cid= client-ID,type=sha1

クライアントの暗号化鍵を作成します。 

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

  • key-type は、3des または aes です。

wanbootutil keygen -c -o net=net-ip,cid= client-ID,type=key-type

PKCS#12 証明書ファイルを分割し、クライアントの truststore に証明書を挿入します。

  • p12cert は、PKCS#12 証明書ファイルの名前です。

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

wanbootutil p12split -i p12cert -t /etc/netboot/net-ip/client-ID/truststore

PKCS#12 証明書ファイルを分割し、クライアントの certstore にクライアント証明書を挿入します。

  • p12cert は、PKCS#12 証明書ファイルの名前です。

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

  • keyfile は、クライアントの非公開鍵の名前です。

wanbootutil p12split -i p12cert -c /etc/netboot/net-ip/client-ID/certstore -k keyfile

分割した PKCS#12 ファイルから、クライアントの keystore にクライアントの非公開鍵を挿入します。

  • keyfile は、クライアントの非公開鍵の名前です。

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

wanbootutil keymgmt -i -k keyfile -s /etc/netboot/net-ip/client-ID/keystore -o type=rsa

HMAC SHA1 ハッシュキーの値を表示します。 

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

wanbootutil keygen -d -c -o net=net-ip,cid= client-ID,type=sha1

暗号化鍵の値を表示します。 

  • net-ip は、クライアントのサブネットの IP アドレスです。

  • client-ID は、ユーザーが定義した ID か、DHCP クライアント ID です。

  • key-type は、3des または aes です。

wanbootutil keygen -d -c -o net=net-ip,cid= client-ID,type=key-type

動作中のシステムにハッシュキーまたは暗号化鍵を挿入します。key-type には、sha13des、または aes という値を指定できます。

/usr/lib/inet/wanboot/ickey -o type=key-type