Solaris 10 10/09 インストールガイド (カスタムJumpStart/ 上級編)

ZFS ルートプールの JumpStart インストールの制限事項

ブート可能な ZFS ルートプールの JumpStart インストールを実行する前に、次の事項を考慮してください。

表 9–1 ZFS ルートプールの JumpStart の制限事項

制約 

説明 

詳細 

JumpStart インストールでは、既存の ZFS ストレージプールを使用してブート可能な ZFS ルートプールを作成できません。  

新規の ZFS ストレージプールを次のような構文で作成してください。 


pool rpool 20G 4G 4G c0t0d0s0

既存のプールを使用できないため、完全な pool キーワード行が必要です。bootenv キーワード行は省略できます。bootenv を使用しないと、デフォルトのブート環境が自動的に作成されます。次に例を示します。


install_type initial_install
cluster SUNWCall
pool rpool 20G 4g 4g any
bootenv installbe bename newBE

pool プロファイルキーワード (ZFS のみ)」

ディスク全体に対してプールを作成できません。 

ディスク全体ではなく、ディスクスライスごとにプールを作成します。 

プロファイルで c0t0d0 のようにディスク全体に対してプールを作成すると、インストールが失敗し、次のようなエラーメッセージが表示されます。


Invalid disk name (c0t0d0)
 

UFS マウントポイントの作成を指定するキーワードなど、UFS 固有のプロファイルで使用できるキーワードで ZFS 固有のプロファイルでは使用できないものがあります。 

 

「プロファイルキーワードのクイックリファレンス」

JumpStart でアップグレードはできません。Solaris Live Upgrade を使用してください。 

Solaris Live Upgrade では、現在稼動しているシステムのコピーを作成できます。このコピーをアップグレードしてから、現在稼動中のシステムとしてアクティブ化することができます。  

『Solaris 10 10/09 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』の第 11 章「Solaris Live Upgrade と ZFS (概要)」