Oracle Solaris 10 9/10 ご使用にあたって

Java Desktop System のバグ

この節では、Oracle Solaris 10 OS の Sun Java Desktop System (Java DS) に適用される問題について説明します。

電子メールとカレンダ

この節では、電子メールとカレンダに関する問題について説明します。

認証タイプの変更に関する問題 (6246543)

受信メールサーバーの認証タイプを変更したあとに、電子メールとカレンダが正しく動作しないことがあります。

回避方法: 電子メールとカレンダを再起動してください。

ログインの問題

この節では、ログインの問題について説明します。

ログインエラーメッセージ

Java Desktop System セッションにログインしたときに、次のエラーメッセージが表示されることがあります。


Could not look up internet address for hostname.
This will prevent GNOME from operating correctly.
It may be possible to correct the problem by adding 
hostname to the file /etc/hosts

回避方法: /etc/hosts ファイルにホスト名が正しく設定されていることを確認してください。次の手順を実行します。

  1. /etc/hosts ファイルにホスト名を次のように設定します。


    127.0.0.1 localhost loghost hostname
    localhost.localdomain

    hostname はシステムの名前です。

  2. ホスト名が /etc/nodename ファイルに指定されていることを確認します。このファイルに次の行も追加する必要があります。


    127.0.0.1 localhost loghost hostname
    localhost.localdomain

ヘルプシステム

ボリュームコントロールのヘルプウィンドウが違う (6253210)

Yelp ブラウザを使用してボリュームコントロールのオンラインヘルプを開くと、代わりに「キーボードアクセシビリティ」パネルアプリケーションのヘルプファイルが開きます。

回避方法: ありません。

Mozilla ブラウザ

Mozilla ブラウザから印刷できないドキュメントがある

BMP (Basic Multilingual Plane) 形式ではない Unicode 文字が含まれているドキュメントは、Mozilla ブラウザから印刷できません。

回避方法: ありません。

システムレベルの問題

ユーザー設定の互換性が完全でない

旧バージョンの GNOME デスクトップでは、ホームアカウントのユーザー設定と Java Desktop System Release 3 のユーザー設定との間に完全な互換性がない場合があります。

回避方法: ユーザー設定を設定し直してください。次の手順を実行します。

  1. Java Desktop System からログアウトします。

  2. 「セッション」をクリックし、「端末の復旧」を選択します。

  3. ログインします。

  4. 「端末の復旧」ウィンドウで、次のコマンドを入力します。


    % gnome-cleanup exit
    
  5. 再度ログインします。

    GNOME 設定が設定し直されました。

サウンドレコーダに関する問題

サウンドレコーダが new.wav ファイルを録音しているときに、スライドバーとサイドカウンタが機能しません。

回避方法: ありません。

Nautilus ACL マスクがグループのアクセス権と同期されない (6464485)

「パーミッション」タブの「グループ」アクセス権と「アクセス」タブの「マスク」アクセス権は同じになるはずですが、状況によっては同期されないことがあります。

回避方法: 「閉じる」ボタンをクリックし、「リロード」をクリックします。ファイルのプロパティーを再度表示します。これで、「グループ」アクセス権と「マスク」アクセス権が同期された状態に戻ります。アクセス権としては、前の手順で変更した「マスク」アクセス権が設定されます。

strftime(3c) は %-m%-d で GNU 拡張をサポートするべき (6448815)

Java DS メニューバーおよび Evolution などの一部のアプリケーションで、中国暦の日付が正しく表示されません。不正な日付は %-m M %-d D の形式で表示されます。この M と D は、それぞれ中国暦の月と日です。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. /usr/share/locale/LC_MESSAGES/gnome-panel*.mo ファイルをバックアップします。

  2. gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.pohttp://l10n.gnome.org/POT/gnome-panel.gnome-2-16/gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.po からダウンロードし、/tmp ディレクトリに保存します。

  3. gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.po ファイルを編集して、すべての %-m%Om で置き換え、%-d%e で置き換えます。

  4. 新しい gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.po ファイルを生成します。


    msgfmt -v -o gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.mo /tmp/gnome-panel.gnome-2-16.zh_CN.po

    このファイルを /usr/share/locale/LC_MESSAGES/ ディレクトリにコピーします。

  5. システムからログアウトし、再度ログインします。

x86: ビデオカードが 1 枚しかないシステムで全画面の拡大鏡を設定できない

ビデオカードを 1 枚しか使用していない Oracle Solaris 10 システムでは、全画面の拡大鏡を設定することはできません。このような構成の場合には、ダミードライバの設定を定義した別の構成ファイルを使用する必要があります。最初に、Xserver が動作していないことを確認します。そのあとに、次の手順を実行してください。

  1. コマンド行セッションにログインします。

    • GNOME ディスプレイマネージャーを使用する場合は、次の手順を実行します。

      1. スーパーユーザーとしてセッションにログインします。

      2. プロンプトで、svcadm disable application/gdm2-login と入力します。

      3. 再度スーパーユーザーとしてログインします。

    • dtlogin を使用する場合は、次の手順を実行します。

      1. dtlogin ウィンドウで、「オプション」をクリックし、「コマンド行ログイン」を選択します。

      2. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. 新しい xorg.conf ファイルを作成します。


    # /usr/X11/bin/Xorg -configure
    

    ルート (/) ディレクトリに xorg.conf.new が作成されます。

  3. 新しい構成ファイルを /etc/x11 ディレクトリにコピーし、ファイルの名前を xorg.conf に変更します。


    # cp /xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
    
  4. 次のサンプル構成を使用して、ファイルの構成を変更します。

    • 新しいモニターセクションを追加します。


      Section "Monitor"
       	Identifier   "monitor_dummy"
       	ModelName    "dummy"
       	HorizSync    10-200
         	VertRefresh  20-90
          EndSection
    • 新しいデバイスセクションを追加します。


      Section "Device"
         BoardName    "dummy"
         Driver       "dummy"
         Identifier   "device_dummy"
         VendorName   "dummy"
         videoram	10000
      EndSection

      注 –

      グラフィックスカードの画面の幅と高さ、および発色数に応じて、videoram 値の調整が必要になる場合があります。値 (K バイト) は、使用する画面に適した大きさにする必要があります。たとえば、幅 * 高さ * bpp/8 という式を使用して値を計算します。


    • 新しい画面セクションを追加します。


      Section "Screen"
         DefaultDepth 24
         SubSection "Display"
           Depth      24
           Modes      "1280x1024"
         EndSubSection
         Device       "device_dummy"
         Identifier   "screen_dummy"
         Monitor      "monitor_dummy"
      EndSection

      注 –

      解像度の値は、システムの設定に応じて調整が必要になる場合があります。


  5. ServerLayout セクションで次の行を探します。


    Screen      0  "Screen0" 0 0
  6. この行の下に、次の行を挿入します。


    Screen      1  "screen_dummy" RightOf "Screen0"

    この追加した行により、Screen1 が定義されます。2 番目のダミー画面として、物理的な主画面である Screen0 の論理的に右側に割り当てられます。

  7. 変更を保存します。

  8. コマンド行セッションからシステムをリブートします。

    • GDM を使用する場合は、次の操作を実行します。

      1. svcadm enable application/gdm2-login と入力します。

      2. システムを再起動します。

    • dtlogin を使用する場合は、システムをリブートし、ログインします。

  9. Gnopernicus スクリーンリーダーを起動します。

  10. 「起動モード」を「拡大鏡」に変更します。

  11. 「設定」をクリックしてから、「拡大鏡」を選択します。

  12. 「追加/変更」をクリックします。

  13. 「拡大鏡」設定に次の値を割り当てます。

    • ソース: 0.1

    • 拡大表示の位置:

      • 左と上部: 0

      • 右と下部: 最大値

  14. 「適用」をクリックします。

    全画面拡大の画面が上に表示され、Gnopernicus ウィンドウが表示されなくなります。この状態で、全画面拡大を設定することができます。

一部の表示オプションを使用すると、ファイルマネージャーでエラーが発生することがある (6233643)

次の表示オプションを使用すると、ファイルマネージャーでエラーが発生することがあります。

使用する表示オプションに応じて、次のエラーメッセージが表示されることがあります。

回避方法: ありません。これらの問題が発生したら、ファイルマネージャーを再起動するか、クラッシュダイアログボックスで「アプリケーションの再起動」ボタンをクリックしてください。