Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)

システム要件と推奨事項

表 4–1 メモリー、スワップ、およびプロセッサの推奨事項

要件の種類 

サイズ 

インストールやアップグレードに必要なメモリー

  • UFS ファイルシステムの場合、メモリー要件は次のとおりです。

    SPARC システムの場合:

    • 必要な最小メモリーは 384M バイトです。

    • 推奨メモリーは 512M バイトです。

    x86 システムの場合:

    • 必要な最小メモリーは 768M バイトです。

    • 推奨メモリーは 1G バイトです。


    注 –

    オプションのインストール機能の中には、メモリーが十分でないと有効にできないものもあります。たとえば、十分なメモリーが搭載されていないシステムで、DVD からインストールを実行する場合は、GUI ではなく Solaris インストールプログラム のテキストインストーラを使用します。メモリー要件の詳細については、表 4–2 を参照してください。


  • Solaris のこれまでのリリースでは、1T バイトより大きいサイズのディスクに Solaris OS をインストールしてブートすることはできませんでした。Solaris 10 10/09 リリース以降では、最大 2T バイトのサイズのディスクに Solaris OS をインストールしてブートできます。

    Solaris 10 10/09 リリース以降では、どのようなサイズのディスクでも VTOC ラベルを使用できますが、VTOC によるアドレス割り当てが可能な空間は 2T バイトに制限されています。この機能により、2T バイトより大きなディスクをブートドライブとして使用できますが、ラベルから使用できる空間は 2T バイトに制限されます。


    注 –

    この機能は、64 ビットカーネルを実行しているシステムでのみ使用できます。x86 ベースのシステムには、最低 1G バイトのメモリが必要です。


    詳細は、『System Administration Guide: Devices and File Systems』「Two-Terabyte Disk Support for Installing and Booting the Solaris OS」を参照してください。

  • SPARC および x86 システムの ZFS ルートプールの場合:

    • 最小メモリーは 768M バイトです。

    • ZFS の全体的なパフォーマンスを向上させるには、1G バイトのメモリーを搭載することをお勧めします。

スワップ領域 


注 –

スワップ領域のカスタマイズが必要になる場合もあります。スワップ領域は、システムのハードディスクのサイズに基づいて決まります。


プロセッサ要件 

  • SPARC: 200 MHz 以上のプロセッサが必要です。

  • x86: 120 MHz 以上のプロセッサが必要です。ハードウェアによる浮動小数点サポートが必要です。

ソフトウェアのインストール時に、GUI の使用の有無とウィンドウ環境の使用の有無を選択できます。十分なメモリーがある場合は、デフォルトで GUI が表示されます。GUI を表示できるだけの十分なメモリーがない場合は、デフォルトでその他の環境が表示されます。ブートオプション nowin または text を使用すると、デフォルト動作を変更できます。ただし、システムのメモリー量や遠隔インストールに関して制限されます。また、ビデオアダプタが検出されない場合、Solaris インストールプログラムは自動的にコンソールベースの環境で表示されます。表 4–2 に、これらの環境と、その表示に必要な最小メモリー要件を示します。

表 4–2 表示オプションとメモリー要件

メモリー 

インストールの種類 

説明 

256-767M バイト 

テキストベース 

画像は含まれませんが、ウィンドウとほかのウィンドウを開く機能が提供されます。  

text ブートオプションを使用している場合でシステムに十分なメモリーがあるときは、ウィンドウ表示環境でインストールされます。tip ラインを介してリモートでインストールする場合や、nowin ブートオプションを使用してインストールする場合は、コンソールベースのインストールに限定されます。

768M バイト以上 

GUI ベース 

ウィンドウ、プルダウンメニュー、ボタン、スクロールバー、およびアイコン画像が提供されます。