Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (基本編)

第 2 章 Solaris インストールプログラムによる UFS ファイルシステムのインストール (作業)

この章では、Solaris Operating System DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD に含まれている Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris ソフトウェアのインストールやアップグレードを行う方法について説明します。


注 –

この章では、UFS ルート (/) ファイルシステムのインストール手順について説明します。ZFS ルートプールをインストールする場合は、第 3 章Solaris 対話式テキストインストーラによる ZFS ルートプールのインストール (計画と作業)を参照してください。


この章の内容は、次のとおりです。

新しいインストール機能については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 2 章「Solaris インストールの新機能」を参照してください。Solaris OS におけるすべての新機能については、『Oracle Solaris 10 9/10 の新機能』を参照してください。

SPARC: Solaris インストールプログラムによる UFS ファイルシステムのインストールまたはアップグレード

UFS ファイルシステムの場合、Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris OS をインストールまたはアップグレードすることができます。この節では、Solaris OS をインストールするために必要な作業の一覧を示し、DVD または CD メディアから Solaris OS をインストールする方法について説明します。

ProcedureSPARC: Solaris インストールプログラムを使用してインストールまたはアップグレードを行う方法

この手順では、スタンドアロンの SPARC システムを CD または DVD メディアから UFS ファイルシステムにインストールする方法について説明します。


注 –

DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンやドメインに Solaris OS をインストールする場合は、別のマシンに接続されている DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを使用できます。手順の詳細は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の付録 B「リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)」を参照してください。


始める前に

インストールを開始する前に、次の作業を行います。

  1. Solaris Operating System DVD (SPARC 版) または Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) を挿入します。

  2. システムをブートします。

    • 新しく購入したばかり (未使用) のシステムの場合は、システムの電源を入れます。

    • 稼働中のシステムのインストールを行う場合は、システムをシャットダウンします。

    ok プロンプトが表示されます。

  3. Solaris インストールプログラムを起動します。

    • ローカルの DVD または CD からブートし、Solaris インストール GUI をデスクトップセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。


      ok boot cdrom
      
    • ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをデスクトップセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。


      ok boot cdrom - text
      
      text

      テキストインストーラをデスクトップセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。

    • ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをコンソールセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。


      ok boot cdrom - nowin
      
      nowin

      テキストインストーラをコンソールセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。

    Solaris インストールプログラムの GUI およびテキストインストーラの詳細は、「Solaris インストールプログラムの GUI またはテキストインストーラの要件」を参照してください。

    オペレーティングシステムが自己識別キーボードを見つけられない場合は、次の画面にキー配列の選択情報が表示されます。


    注 –

    PS/2 キーボードは自己識別型ではありません。インストール時にキー配列を選択するように求められます。


  4. (省略可能) 下に示す画面から必要なキー配列を選択し、F2 キーを押して続行します。


    Configure Keyboard Layout
    +---------------------------------------------------------------------------+
    |   Please specify the keyboard layout from the list below.                 |
    |                                                                           |
    |   To make a selection, use the arrow keys to highlight the option and     |
    |   press Return to mark it [X].                                            |
    |                                                                           |
    |            Keyboard  Layout                                               |
    |            -----------------------                                        |
    |       [  ] Serbia-And Montenegro                                          |
    |       [  ] Slovenian                                                      |
    |       [  ] Slovakian                                                      |
    |       [  ] Spanish                                                        |
    |       [  ] Swedish                                                        |
    |       [  ] Swiss-French                                                   |
    |       [  ] Swiss-German                                                   |
    |       [  ] Taiwanese                                                      |
    |       [  ] TurkishQ                                                       |
    |       [  ] TurkishF                                                       |
    |       [  ] UK-English                                                     |
    |       [ X] US-English                                                     |
    |                                                                           |
    |    F2_Continue      F6_Help                                               |
    +---------------------------------------------------------------------------+

    システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。前の方の手順で GUI インストールを選択した場合は、次の 2 つの画面で GUI が機能しているかどうかを確認します。

  5. (省略可能) 次の画面で、Enter キーを押します。


    Starting Solaris Interactive (graphical user interface) 
    Installation
    +------------------------------------------------------------+
    | You must respond to the first question within 30 seconds   |
    | or the installer proceeds in a non-window environment      |
    | (console mode).                                            |
    |                                                            |
    | If the screen becomes blank or unreadable the installer    |
    | proceeds in console mode.                                  |
    |                                                            |
    | If the screen does not properly revert to console mode,    |
    | restart the installation and make the following selection: |
    |                                                            |
    |      Solaris Interactive Text (Console session)            |
    -------------------------------------------------------------+

    注 –

    グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を表示するのに必要なメモリーがシステムに不足している場合は、プログラムが終了し、エラーメッセージが表示されます。メモリーをアップグレードして、インストールを再開できます。

    インストールに必要なメモリーが不足している場合、別の方法として、インストールを再開し、GUI インストーラオプションではなくテキストインストーラオプションを選択します。


    進捗メッセージが完了すると、別の確認画面が表示されます。

  6. (省略可能) 次のテキスト画面内にカーソルを移動して、Enter キーを押します。

    このパネルでは、画面の明瞭性を確認できます。

    言語の選択肢の一覧が表示されます。

  7. 次の画面で、インストール時に使用する言語を選択し、Enter キーを押します。

    このパネルには、言語選択の選択肢が表示されます。
  8. システム構成の質問に答えます。

  9. 構成の質問に答え終わると、「ようこそ」画面が表示されます。「次へ (Next)」をクリックします。

    「インストーラ・オプション (Installer Questions)」画面が表示されます。

  10. システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかどうかを決定します。「次へ (Next)」をクリックします。

    重要: インストール後に自動登録を無効にする場合は、自動リブートの選択を解除してください。

    「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。

  11. インストールに使用するメディアを指定します。「次へ (Next)」をクリックします。

    ライセンスパネルが表示されます。

  12. インストールを続行する場合は、ライセンス条項に同意します。「次へ (Next)」をクリックします。

    その後、システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。システムをアップグレードするには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在している必要があります。Solaris インストールプログラムは、必要な条件を検出すると、アップグレードを行います。

    「「アップグレード」または「初期」インストールの選択」画面が表示されます。

  13. 初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。「次へ (Next)」をクリックします。

    次の画面では、デフォルトインストールまたはカスタムインストールを選択できます。

  14. 実行するインストールの種類を選択します。「次へ (Next)」をクリックします。

    • 全体ディストリビューションをインストールするには、「デフォルトインストール」を選択します。

    • 次の作業を行うには、「カスタムインストール」を選択します。

      • 特定のソフトウェアグループをインストールする

      • 追加のソフトウェアをインストールする

      • 特定のソフトウェアパッケージをインストールする

      • 特定のロケールをインストールする

      • ディスク配置をカスタマイズする

      ソフトウェアグループの詳細については、「ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量」を参照してください。


    注 –

    テキストインストーラでは、「デフォルトインストール」か「カスタムインストール」かの選択は表示されません。デフォルトインストールを実行するには、テキストインストーラに表示されるデフォルト値をそのまま使用します。カスタムインストールを実行するには、テキストインストーラの画面で値を編集します。


  15. 構成に関する追加の質問が表示される場合は、それらに答えます。

    • インストールまたはアップグレードの前に sysidcfg ファイルで auto_reg キーワード を使用して自動登録設定を行った場合は、構成に関する質問にすべて答える一部としてその情報が求められることはありません。


      注 –

      自動登録については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「Oracle Solaris 自動登録」を参照してください。


    • sysidcfg ファイルに auto_reg キーワードを含めなかった場合は、構成に関する質問にすべて答える一部として自動登録に関する情報を指定するように求められます。


      注 –

      インストールまたはアップグレードの最後に自動登録を無効にする場合は、何も情報を入力せずにこれらの自動登録画面を進めることができます。


      1. サポート資格情報を使って登録するか、匿名でデータを送信するかを選択します。

        GUI 画面が表示されます。資格情報を使った登録を選択するか、選択を解除します。「次へ」をクリックして続行します。

        図 2–1 自動登録の GUI 画面

        この GUI 画面で、自動登録を匿名で使用するか、登録して使用するかを選択できます。

        または、テキストインストーラ画面が表示されます。

        図 2–2 自動登録のテキスト画面

        このテキスト画面で、自動登録を匿名で使用するか、登録して使用するかを選択できます。

        テキスト画面では、オプションボックスに移動するときは、矢印キーを使用します。オプションボックスに印を付けて、サポート資格情報を使って登録するときは、Return キーを押します。続けるときは、Esc_2 キーを押します。

      2. 要求されたプロキシ情報と資格情報を指定します。

        図 2–3 自動登録のデータ入力の GUI 画面

        この画面で、自動登録のプロキシ情報と資格情報を入力できます。

        前の画面で登録することを選択した場合は、My Oracle Support のユーザー名とパスワードを指定するように求められます。プロキシサーバーを使用する場合は、サーバーのホスト名とポート番号、およびプロキシのユーザー名とパスワードを指定できます。

        前の画面で匿名の登録を選択した場合は、この画面ではプロキシ情報だけを求められます。

        または、テキストインストールの場合は、次の画面が表示されます。

        図 2–4 自動登録のデータ入力のテキスト画面

        この画面で、自動登録のプロキシ情報と資格情報を入力できます。

        行間を移動するときは、矢印キーを使用します。サポート資格情報とプロキシエントリ (オプション) を入力します。続けるときは、Esc_2 キーを押します。

        「インストールの準備完了」画面が表示されます。

  16. 「インストールの準備完了」画面を確認します。


    注 –

    GUI 画面が表示されます。テキストインストール画面にも、同じサマリー情報が含まれています。


    図 2–5 「インストールの準備完了」画面

    この画面は、「インストールの準備完了」画面を示しています。この画面には、インストール時に入力された構成情報が一覧表示されます。

  17. 「インストール開始」をクリックして、Solaris ソフトウェアをインストールします。画面の指示に従って、Solaris ソフトウェアをインストールします。

    Solaris ソフトウェアプログラムのインストールが終了すると、システムは自動的にリブートするか、または手動でリブートするように促します。

    追加の製品をインストールする場合は、その製品の DVD または CD を挿入するように指示が表示されます。インストール手順については、該当するインストールマニュアルを参照してください。

    インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、/var/sadm/system/logs ディレクトリと /var/sadm/install/logs ディレクトリに作成されます。

    • 初期インストールの場合は、これでインストールが完了します。

    • Solaris ソフトウェアのアップグレードを行なっている場合は、保持されなかったローカルな変更があればそれを修正する必要があります。手順 a に進んでください。

      1. /a/var/sadm/system/data/upgrade_cleanup ファイルの内容を確認して、Solaris インストールプログラムによって保持されなかったローカルな変更を修正する必要があるかどうかを判断します。

      2. 保持されなかったローカルな変更があれば、修正します。

  18. 前に自動リブートの選択を解除した場合は、次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。

    • 自動登録を無効にしない場合は、インストールメディアを取り出してから、次に示すように、手動でシステムをリブートします。


      # reboot
      
    • 自動登録を無効にして、リブート時に構成データをオラクルに送信しない場合は、手動でシステムをリブートする前に、次の手順を実行します。


      注意 – 注意 –

      次の手順に従って自動登録を無効にするには、インストール画面の最初のほうで自動リブートの選択を解除しておく必要があります。

      システムが自動的にリブートする場合は、次の手順に従って自動登録を無効にすることはできません。代わりに、自動リブート後に、regadm コマンドを使用して自動登録を無効にできます。詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 17 章「Oracle Solaris 自動登録コマンド regadm の操作 (手順)」を参照してください。


      1. インストールが完了したら、手動でリブートする前に、次に示すように端末ウィンドウを開きます。

        • GUI インストールの場合は、右クリックして端末ウィンドウを開きます。

        • テキストインストールの場合は、「!」を押して端末ウィンドウを開きます。

      2. コマンド行で、/a/var/tmp/autoreg_config ファイルを削除します。

      3. ファイルを保存します。

      4. インストールメディアを取り出して、手動でシステムをリブートします。


        # reboot
        
注意事項

インストールまたはアップグレード時に問題が発生する場合は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (カスタム JumpStart/上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」を参照してください。

x86: Solaris インストールプログラムによる UFS ファイルシステムのインストールまたはアップグレード

Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris OS をインストールまたはアップグレードすることができます。この節では、Solaris OS をインストールするために必要な作業の一覧を示し、DVD または CD メディアから Solaris OS をインストールする方法について説明します。

Procedurex86: GRUB 付き Solaris インストールプログラムを使用してインストールまたはアップグレードを行う方法

x86 システム用の Solaris インストールプログラムでは、GRUB ブートローダーが使用されます。この手順では、スタンドアロンの GRUB ブートローダー付き x86 システムを CD または DVD メディアから UFS ファイルシステムにインストールする方法について説明します。GRUB ブートローダーの概要については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 7 章「SPARC および x86 ベースのブート (概要と計画)」を参照してください。


注 –

DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンやドメインに Solaris OS をインストールする場合は、別のマシンに接続されている DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを使用できます。手順の詳細は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の付録 B「リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)」を参照してください。


始める前に

インストールを開始する前に、次の作業を行います。

  1. 適切なメディアをシステムに挿入します。

    Solaris Operating System DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD からブートする場合は、そのディスクを挿入します。この場合、システムの BIOS が DVD または CD からのブートをサポートしている必要があります。

    DVD または CD からブートするように BIOS を手動で設定する必要が生じることもあります。BIOS の設定方法については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

  2. システムをシャットダウンして電源を切り、再び電源を入れてシステムをブートします。

  3. CD または DVD からブートするように BIOS を手動で設定する必要がある場合は、システムのブート処理を中断する適切なキーシーケンスを入力します。

    BIOS でブート優先順位を変更し、BIOS を終了してインストールプログラムに戻ります。

    メモリーテストとハードウェア検出が実行されます。画面が再表示されます。GRUB メニューが表示されます。


    GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
    +-------------------------------------------------------------------------+
    | Solaris                                                                 |
    | Solaris Serial Console ttya                                             |
    | Solaris Serial Console ttyb (for lx50, v60x and v65x)                   |
    |                                                                         |
    |                                                                         |
    +-------------------------------------------------------------------------+
    Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
    Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
    commands before booting, or 'c' for a command-line.
  4. 適切なインストールオプションを選択します。

    • 現在のシステムに CD または DVD から Solaris OS をインストールする場合は、「Solaris」を選択して Enter キーを押します。

      デフォルト値を使用してシステムをインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • インストールする Solaris OS の画面出力をシリアルコンソール ttya (COM1) に送信する場合は、「Solaris Serial Console ttya」を選択します。

      システムディスプレイをシリアルポート COM1 に接続されたデバイスに変更する場合は、このオプションを選択します。

    • インストールする Solaris OS の画面出力をシリアルコンソール ttyb (COM2) に送信する場合は、「Solaris Serial Console ttyb」を選択します。

      システムディスプレイをシリアルポート COM2 に接続されたデバイスに変更する場合は、このオプションを選択します。

    • ブート引数を指定して Solaris OS をインストールする場合は、次の手順に従ってください。

      インストール時にシステム構成をカスタマイズする場合は、ブート引数を使用します。

      1. GRUB メニューで、編集するインストールオプションを選択してから、e キーを押します。

        GRUB メニューに、次のようなブートコマンドが表示されます。


        kernel /boot/multiboot kernel/unix -B install_media=cdrom
        module /boot/x86.miniroot
      2. 矢印キーを使用して編集するブートエントリを選択してから、e キーを押します。

        編集するブートコマンドが、GRUB 編集ウィンドウに表示されます。

      3. 使用するブート引数またはオプションを入力して、ブートコマンドを編集します。

        GRUB 編集メニューでは、次のコマンド構文を使用します。


        grub edit>kernel /boot/multiboot kernel/unix/ \
        install [url|ask] -B options install_media=media_type
        

        grub edit>kernel$ /boot/platform/i86pc/$ISADIR/kernel/unix/ \
        install [url|ask] -B options install_media=media_type
        

        ブート引数およびコマンド構文については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 9 章「ネットワークからのインストール (コマンドリファレンス)」を参照してください。

      4. GRUB メニューに戻るには、次のいずれかを選択します。

        • 編集した内容を保存して GRUB メニューに戻るには、Enter キーを押します。

          GRUB メニューが表示されます。ブートコマンドに行なった編集が表示されます。

        • 編集した内容を保存せずに GRUB メニューに戻るには、Escape キーを押します。

          元の GRUB メニューが表示されます。

      5. インストールを開始するには、GRUB メニューに b と入力します。

    デフォルトのブートディスクが、システムのインストールまたはアップグレードに必要な条件を満たしているかどうかが検査されます。Solaris インストールがシステム構成を検出できない場合は、不足している情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。

    検査が完了すると、インストールの選択画面が表示されます。

  5. インストールの種類を選択します。

    インストールの選択画面には、次のオプションが表示されます。


          Select the type of installation you want to perform:
    
             1 Solaris Interactive
             2 Custom JumpStart
             3 Solaris Interactive Text (Desktop session)
             4 Solaris Interactive Text (Console session)
             5 Apply driver updates
             6 Single user shell
    
             Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key.
             Alternatively, enter custom boot arguments directly.
    
             If you wait 30 seconds without typing anything,
             an interactive installation will be started.
    • Solaris OS をインストールするには、次のいずれかの操作を行います。

      • Solaris の対話式インストール GUI を使ってインストールするには、1 と入力してから Enter キーを押します。

      • 自動的なカスタム JumpStart インストールを実行するには、2 と入力してから Enter キーを押します。

        JumpStart インストールについては、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (カスタム JumpStart/上級編)』を参照してください。

      • デスクトップセッションで対話式テキストインストーラを使ってインストールするには、3 と入力してから Enter キーを押します。プロンプトに b - text と入力することもできます。

        このインストールの種類を選択すると、デフォルトの GUI インストーラを無効にしてテキストインストーラを実行します。

        Solaris インストール GUI およびテキストインストーラの詳細は、「システム要件と推奨事項」を参照してください。

      • コンソールセッションで対話式テキストインストーラを使ってインストールするには、4 と入力してから Enter キーを押します。プロンプトで b - nowin と入力することもできます。

        このインストールの種類を選択すると、デフォルトの GUI インストーラを無効にしてテキストインストーラを実行します。

      システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。オペレーティングシステムが自己識別キーボードを見つけられない場合は、次の画面にキー配列の選択情報が表示されます。システムが自己識別キーボードを見つけた場合は、手順 9 に進んでください。


      注 –

      インストールする前にシステム管理作業を実行する場合は、前に説明したインストールオプションの 1 つを選択するのではなく、次に説明する 2 つのオプションのどちらかを選択します。

      • ドライバを更新するか、インストール時更新 (ITU) をインストールする場合は、更新するためのメディアを挿入して 5 を入力し、Enter キーを押します。

        使用するシステム上で Solaris OS を実行するために、ドライバの更新または ITU のインストールが必要になる場合があります。ドライバの更新または ITU のインストールを行う手順に従ってください。

      • システム管理作業を実行する場合は、6 を入力してから、Enter キーを押します。

        インストールする前にシステム管理作業を実行する必要がある場合には、シングルユーザーシェルを起動します。インストールする前に実行できるシステム管理作業については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。

      これらのシステム管理作業が完了すると、前の手順で表示されたオプションリストが表示されます。インストールを続行する場合は、適切なオプションを選択してください。


  6. (省略可能) 下に示す画面から必要なキー配列を選択し、F2 キーを押して続行します。


    Configure Keyboard Layout
    +---------------------------------------------------------------------------+
    |   Please specify the keyboard layout from the list below.                 |
    |                                                                           |
    |   To make a selection, use the arrow keys to highlight the option and     |
    |   press Return to mark it [X].                                            |
    |                                                                           |
    |            Keyboard  Layout                                               |
    |            -----------------------                                        |
    |       [  ] Serbia-And Montenegro                                          |
    |       [  ] Slovenian                                                      |
    |       [  ] Slovakian                                                      |
    |       [  ] Spanish                                                        |
    |       [  ] Swedish                                                        |
    |       [  ] Swiss-French                                                   |
    |       [  ] Swiss-German                                                   |
    |       [  ] Taiwanese                                                      |
    |       [  ] TurkishQ                                                       |
    |       [  ] TurkishF                                                       |
    |       [  ] UK-English                                                     |
    |       [ X] US-English                                                     |
    |                                                                           |
    |    F2_Continue      F6_Help                                               |
    +---------------------------------------------------------------------------+

    システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。前の方の手順で GUI インストールを選択した場合は、次の 2 つの画面で GUI が機能しているかどうかを確認します。

  7. (省略可能) 次の画面で、Enter キーを押します。


    Starting Solaris Interactive (graphical user interface) 
    Installation
    +------------------------------------------------------------+
    | You must respond to the first question within 30 seconds   |
    | or the installer proceeds in a non-window environment      |
    | (console mode).                                            |
    |                                                            |
    | If the screen becomes blank or unreadable the installer    |
    | proceeds in console mode.                                  |
    |                                                            |
    | If the screen does not properly revert to console mode,    |
    | restart the installation and make the following selection: |
    |                                                            |
    |      Solaris Interactive Text (Console session)            |
    -------------------------------------------------------------+

    注 –

    システムに十分なメモリーがない場合は、プログラムが終了し、エラーメッセージが表示されます。メモリーをアップグレードして、インストールを再開できます。

    インストールに必要なメモリーが不足している場合、別の方法として、インストールを再開し、GUI インストーラオプションではなくテキストインストーラオプションを選択します。


    進捗メッセージが完了すると、別の確認画面が表示されます。

  8. (省略可能) 次のテキスト画面内にカーソルを移動して、Enter キーを押します。

    このパネルでは、画面の明瞭性を確認できます。

    言語の選択肢の一覧が表示されます。

  9. 次の画面で、インストール時に使用する言語を選択し、Enter キーを押します。

    このパネルには、言語選択の選択肢が表示されます。
  10. 構成に関する残りの質問が表示される場合は、それらに答えます。

    構成の質問に答え終わると、「ようこそ」画面が表示されます。

  11. 「ようこそ」画面の「次へ (Next)」をクリックします。

    「インストーラ・オプション (Installer Questions)」画面が表示されます。

  12. システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかどうかを決定します。「次へ (Next)」をクリックします。

    重要: インストール後に自動登録を無効にする場合は、自動リブートの選択を解除してください。

    「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。

  13. インストールに使用するメディアを指定します。「次へ (Next)」をクリックします。

    ライセンス画面が表示されます。

  14. インストールを続行する場合は、ライセンス条項に同意します。「次へ (Next)」をクリックします。

    その後、システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。システムをアップグレードするには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在している必要があります。Solaris インストールプログラムは、必要な条件を検出すると、アップグレードを行います。

    「「アップグレード」または「初期」インストールの選択」画面が表示されます。

  15. 初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。「次へ (Next)」をクリックします。


    注 –

    インストールを開始する前に診断・サービスパーティションをシステムに復元すると、Solaris OS にアップグレードできなくなることがあります。詳細は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』「既存のサービスパーティションが存在しないシステムでは、デフォルトでサービスパーティションが作成されない」を参照してください。


    次の画面では、デフォルトインストールまたはカスタムインストールを選択できます。

  16. 実行するインストールの種類を選択します。「次へ (Next)」をクリックします。

    • 全体ディストリビューションをインストールするには、「デフォルトインストール」を選択します。

    • 次の作業を行うには、「カスタムインストール」を選択します。

      • 特定のソフトウェアグループをインストールする

      • 追加のソフトウェアをインストールする

      • 特定のソフトウェアパッケージをインストールする

      • 特定のロケールをインストールする

      • ディスク配置をカスタマイズする

    ソフトウェアグループの詳細については、「ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量」を参照してください。fdisk パーティションのカスタマイズについては、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「パーティション分割に関する推奨事項」を参照してください。


    注 –

    テキストインストーラでは、「デフォルトインストール」か「カスタムインストール」かの選択は表示されません。デフォルトインストールを実行するには、テキストインストーラに表示されるデフォルト値をそのまま使用します。カスタムインストールを実行するには、テキストインストーラの画面で値を編集します。


  17. 構成に関する追加の質問が表示される場合は、それらに答えます。

    • インストールまたはアップグレードの前に sysidcfg ファイルで auto_reg キーワード を使用して自動登録設定を行った場合は、構成に関する質問にすべて答える一部としてその情報が求められることはありません。


      注 –

      自動登録については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「Oracle Solaris 自動登録」を参照してください。


    • sysidcfg ファイルに auto_reg キーワードを含めなかった場合は、構成に関する質問にすべて答える一部として自動登録に関する情報を指定するように求められます。


      注 –

      インストールまたはアップグレードの最後に自動登録を無効にする場合は、何も情報を入力せずにこれらの自動登録画面を進めることができます。


      1. サポート資格情報を使って登録するか、匿名でデータを送信するかを選択します。

        GUI 画面が表示されます。資格情報を使った登録を選択するか、選択を解除します。「次へ」をクリックして続行します。

        図 2–6 自動登録の GUI 画面

        この GUI 画面で、自動登録を匿名で使用するか、登録して使用するかを選択できます。

        または、テキストインストーラ画面が表示されます。

        図 2–7 自動登録のテキスト画面

        このテキスト画面で、自動登録を匿名で使用するか、登録して使用するかを選択できます。

        テキスト画面では、オプションボックスに移動するときは、矢印キーを使用します。オプションボックスに印を付けて、サポート資格情報を使って登録するときは、Return キーを押します。続けるときは、Esc_2 キーを押します。

      2. 要求されたプロキシ情報と資格情報を指定します。

        図 2–8 自動登録のデータ入力の GUI 画面

        この画面で、自動登録のプロキシ情報と資格情報を入力できます。

        前の画面で登録することを選択した場合は、My Oracle Support のユーザー名とパスワードを指定するように求められます。プロキシサーバーを使用する場合は、サーバーのホスト名とポート番号、およびプロキシのユーザー名とパスワードを指定できます。

        前の画面で匿名の登録を選択した場合は、この画面ではプロキシ情報だけを求められます。

        または、テキストインストールの場合は、次の画面が表示されます。

        図 2–9 自動登録のデータ入力のテキスト画面

        この画面で、自動登録のプロキシ情報と資格情報を入力できます。

        行間を移動するときは、矢印キーを使用します。サポート資格情報とプロキシエントリ (オプション) を入力します。続けるときは、Esc_2 キーを押します。

        「インストールの準備完了」画面が表示されます。

  18. 「インストールの準備完了」画面を確認します。


    注 –

    ここでは GUI 画面が表示されます。テキストバージョンのこの画面にも、同じ情報が含まれています。


    図 2–10 「インストールの準備完了」画面

    この画面は、「インストールの準備完了」画面を示しています。この画面には、インストール時に入力された構成情報が一覧表示されます。

  19. 「インストール開始」をクリックして、Solaris ソフトウェアをインストールします。画面に示される手順に従って、Solaris ソフトウェアと追加ソフトウェア (必要な場合) をシステムにインストールします。

    Solaris インストールプログラムによる Solaris ソフトウェアのインストールが終了すると、システムは自動的にリブートするか、または手動でリブートするように促します。

    インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、/var/sadm/system/logs ディレクトリと /var/sadm/install/logs ディレクトリに作成されます。

    • 初期インストールの場合は、これでインストールが完了します。自動リブートの選択を解除した場合は、続けて手順 20に進みます。

    • Solaris ソフトウェアのアップグレードを行なっている場合は、保持されなかったローカルな変更があればそれを修正する必要があります。手順 a に進んでください。

      1. /a/var/sadm/system/data/upgrade_cleanup ファイルの内容を確認して、Solaris インストールプログラムによって保持されなかったローカルな変更を修正する必要があるかどうかを判断します。

      2. 保持されなかったローカルな変更があれば、修正します。

  20. 前に自動リブートの選択を解除した場合は、次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。

    • 自動登録を無効にしない場合は、インストールメディアを取り出してから、次に示すように、手動でシステムをリブートします。


      # reboot
      
    • 自動登録を無効にして、リブート時に構成データをオラクルに送信しない場合は、手動でシステムをリブートする前に、次の手順を実行します。


      注意 – 注意 –

      次の手順に従って自動登録を無効にするには、インストール画面の最初のほうで自動リブートの選択を解除しておく必要があります。

      システムが自動的にリブートする場合は、次の手順に従って自動登録を無効にすることはできません。代わりに、自動リブート後に、regadm コマンドを使用して自動登録を無効にできます。詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 17 章「Oracle Solaris 自動登録コマンド regadm の操作 (手順)」を参照してください。


      1. インストールが完了したら、手動でリブートする前に、次に示すように端末ウィンドウを開きます。

        • GUI インストールの場合は、右クリックして端末ウィンドウを開きます。

        • テキストインストールの場合は、「!」を押して端末ウィンドウを開きます。

      2. コマンド行で、/a/var/tmp/autoreg_config ファイルを削除します。

      3. ファイルを保存します。

      4. インストールメディアを取り出して、手動でシステムをリブートします。


        # reboot
        

        システムをリブートすると、GRUB メニューに、新しくインストールした Solaris OS などのインストールされているオペレーティングシステムの一覧が表示されます。

      5. ブートするオペレーティングシステムを選択します。

        新たに選択を行わなかった場合は、デフォルトの選択が読み込まれます。

次の手順

使用するマシンに複数のオペレーティングシステムをインストールする場合、ブートするためには、それらのオペレーティングシステムを GRUB ブートローダーに認識させる必要があります。詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「ブート時に GRUB メニューを編集してブート動作を変更する」を参照してください。

注意事項

インストールまたはアップグレード時に問題が発生する場合は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (カスタム JumpStart/上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」を参照してください。