Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 管理ガイド

Procedureパスワードの期限が切れた場合に猶予認証を許可する

次の手順では、ユーザーに猶予認証を与え、ユーザーが期限切れになったパスワードを変更できるようにする方法を説明します。

猶予認証は、パスワードポリシーの要求および応答コントロールを処理するアプリケーションによって管理することを意図しています。この手順では、アプリケーションでコントロールを使用する方法の単純な例を示します。

DSCC を使用してこのタスクを実行することはできません。次の手順に示すように、コマンド行を使用します。

  1. ユーザーがパスワードポリシーの要求および応答コントロールを使用するアプリケーションに対するアクセス権を持つことを確認します。

    アプリケーションでは、ユーザーが猶予認証を適切に処理していることを確認する必要があります。

  2. アプリケーションでパスワードポリシーコントロールを使用できるようにします。

    次のコマンドは、Password Managers ロールのメンバーがパスワードポリシーコントロールを使用できるようにする ACI を設定します。


    $ cat ctrl.ldif
    dn: oid=1.3.6.1.4.1.42.2.27.8.5.1,cn=features,cn=config
    objectClass: top
    objectClass: directoryServerFeature
    oid: 1.3.6.1.4.1.42.2.27.8.5.1
    cn: Password Policy Controls
    aci: (targetattr != "aci")(version 3.0; acl "Password Policy Controls
     "; allow( read, search, compare, proxy ) roledn = "
     ldap:///cn=Password Managers,dc=example,dc=com";)
    
    $ ldapmodify -a -D cn=admin,cn=Administrators,cn=config -w - -f ctrl.ldif
    Enter bind password: 
    adding new entry oid=1.3.6.1.4.1.42.2.27.8.5.1,cn=features,cn=config
    
    $

    cn=features,cn=config の下のエントリの目的は、パスワードポリシーの要求および応答コントロールを使用する操作へのアクセスを管理できるようにすることだけです。

  3. パスワードポリシーの pwdGraceAuthNLimit 属性で、パスワードの期限が切れたあとに猶予認証によるログインを何回許可するかを設定します。

  4. アプリケーション側では、ユーザーに対して猶予認証の許可されている回数内で期限の切れているパスワードをすみやかに変更しなければならないことを指示する必要があります。