SuSE Linux の場合:
Directory Server Enterprise Edition for SuSE Linux は、ZIP 形式の配布でのみ利用できます。Identity Synchronization for Windows および Directory Editor コンポーネントはサポートされません。
SuSE Linux 9 の場合、システムに SP4 がインストールされている必要があります。SuSE Linux 9 コンピュータに SP4 がインストールされていない場合は、オペレーティングシステムをアップグレードしてください。次のいずれかの手順で Directory Server Enterprise Edition をインストールできます。
この節での説明に従って、Directory Server Enterprise Edition 6.3 の ZIP 形式の配布を SuSE Linux 9 SP4 システムに直接インストールします。
以前の Directory Server Enterprise Edition 6.2 の ZIP 形式のインストールをアップグレードします。Directory Server Enterprise Edition 6.2 では SuSE Linux SP3 のみがサポートされるため、Directory Server Enterprise Edition を 6.3 にアップグレードする前に、オペレーティングシステムを SuSE Linux SP4 にアップグレードします。詳細は、「ZIP 形式の配布から Directory Server Enterprise Edition をアップグレードする」 の節を参照してください。
SuSE 64 ビットの場合、cacao が起動するには .pam-32bit-9-yyyymmddhhmm.rpm が必要です。システムにまだインストールされていない場合は、インストールしてください。
SuSE Linux Enterprise Server の /etc/profile.d/ には、インストールされたソフトウェアに応じて適切な環境を自動的に設定する、一連のスクリプトがあります。したがって、コマンドを使用して製品を動作させる前に、次の Java 環境変数を空にリセットします。
JAVA_BINDIR
JAVA_HOME
JRE_HOME
JAVA_ROOT
HP-UX の場合:
コンピュータに HP-UX 11.23 がインストールされている必要があります。インストールされていない場合は、オペレーティングシステムをアップグレードしてください。次のいずれかの手順で Directory Server Enterprise Edition をインストールできます。
この節での説明に従って、Directory Server Enterprise Edition 6.3 の ZIP 形式の配布を HP-UX 11.23 システムに直接インストールします。
以前の Directory Server Enterprise Edition 6.0 または 6.1 の ZIP 形式のインストールをアップグレードします。Directory Server Enterprise Edition 6.0 および 6.1 では HP-UX 11.11 のみがサポートされるため Directory Server Enterprise Edition を 6.3 にアップグレードする前に、オペレーティングシステムを HP-UX 11.23 にアップグレードしてください。詳細は、「ZIP 形式の配布から Directory Server Enterprise Edition をアップグレードする」の節を参照してください。
ZIP 形式の配布でのパッチの表
使用しているシステムに適した ZIP 形式のパッチに関する情報については、次の表を参照してください。新しいパッチバージョンが利用可能になった場合は、表に示すバージョンではなく新しいバージョンを使用してください。
オペレーティングシステム |
パッチ番号 |
---|---|
Solaris SPARC | |
Solaris 9 x86 | |
Solaris 10 x86 および AMD x64 | |
Red Hat Linux | |
SuSE Linux | |
HP-UX | |
Windows |
すべての多言語ファイルが上記のパッチに含まれています。
インストールを開始する前に、次のワークシートに記入します。
デフォルトで、ZIP 形式のインストールの場合のユーザーおよびグループ ID は、インストールを実行するユーザーの ID になります。
このインストール用に ZIP 形式の配布を入手します。
使用しているプラットフォームで必要なパッチまたはサービスパックをインストールします。
『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 リリースノート』の「オペレーティングシステムの要件」を参照してください。
dsee_deploy コマンドを含む ZIP 配布ディレクトリに変更します。
dsee_deploy(1M) コマンドを使用し、ソフトウェアをインストールします。
$ ./dsee_deploy install -i install-path options |
Windows の場合は、dsee_deploy コマンドが格納されている ZIP 形式の配布のフォルダを参照し、次のコマンドを実行します。
dsee_deploy install -i install-path options |
たとえば、次のコマンドを実行すると、/local ディレクトリにコンポーネントがインストールされます。このとき、このディレクトリに対して書き込みアクセス権を持っていることが前提となります。
$ ./dsee_deploy install -i /local |
--no-inter オプションを使用して、非対話モードでインストールすることもできます。この場合、確認なしでライセンスを受諾します。非対話モードは、サイレントインストールを行う場合に特に便利です。
この手順によって、共通エージェントコンテナ、cacao、およびローカルの Directory Service Control Center エージェントがインストールされるので、DSCC を使用してサーバーインスタンスを作成できるようになります。以前のコマンドは、デフォルトのポート、11162 を使用して共通エージェントコンテナをインストールしていない場合のみ正しく動作します。
以前に同じシステム上に DSCC をインストールしている場合、デフォルトポートを使用する共通エージェントコンテナがすでにインストールされています。-p オプションを使用して別のポートを指定します。
$ ./dsee_deploy install -i /local -p 11169 |
インストールプロセス中に、WAR ファイルがシステムに保存されます。WAR ファイルには、アプリケーションサーバーで配備されたときに Web コンソールを使用したサーバーインスタンスへのアクセスおよび管理を可能にする、DSCC Web アプリケーションが格納されています。機能は、ネイティブパッケージの場合の DSCC と似ています。WAR ファイルの詳細は、「ZIP 形式の配布から Directory Service Control Center をインストールする」を参照してください。
インストールプロセス中に、多言語パッケージもインストールされます。
(省略可能) ディレクトリ内のサンプルデータをロードします。
コマンド行ツールを使用するサンプルは、使用しているディレクトリの dc=example,dc=com サフィックスに存在するサンプルデータを使用します。
dc=example,dc=com サフィックスを作成することで、必要なデータの一部を設定できます。これで、サフィックスに ds6/ldif/Example.ldif ファイルのエントリを設定できます。
新しい Directory Server インスタンスを作成して、インスタンスを起動します。
$ dsadm create -p port -P SSL-port instance-path $ dsadm start instance-path |
Example.ldif ファイルで、サンプルで必要なバインドパスワードを確認します。
次のコマンドを実行し、サフィックスを作成して Example.ldif の内容をディレクトリにロードします。
$ dsconf create-suffix -h localhost -p 1389 dc=example,dc=com $ dsconf import -h localhost -p 1389 install-path/ds6/ldif/Example.ldif \ dc=example,dc=com |
詳細は、「コマンド行から Directory Server インスタンスを作成する」を参照してください。
makeldif(1) コマンドと次のテンプレートを使用して、サンプル用のテストデータを生成します。
define suffix=dc=example,dc=com define maildomain=example.com branch: ou=test,[suffix] subordinateTemplate: person:100 template: person rdnAttr: uid objectclass: top objectclass: person objectclass: organizationalPerson objectclass: inetOrgPerson givenName: <first> sn: <last> cn: {givenName} {sn} initials: {givenName:1}{sn:1} employeeNumber: <sequential> uid: test{employeeNumber} mail: {uid}@[maildomain] userPassword: auth{employeeNumber}{employeeNumber} telephoneNumber: <random> description: This is the description for {cn}.
テンプレートの内容を template.ldif にコピーし、次のようなコマンドを使用して test.ldif にデータを生成し、その内容をディレクトリにロードします。
$ cd install-path/dsrk6/bin/example_files/ $ ../makeldif -t test.template -o test.ldif Processing complete. 101 total entries written. $ ../ldapmodify -a -c -D uid=hmiller,dc=example,dc=com -w - -f test.ldif Enter bind password: … |
Example.ldif を参照すると、hmiller のパスワードが hillock であることがわかります。
ソフトウェアのインストール後に、「環境変数」を参照してください。