Identity Synchronization for Windows のウォッチドッグプロセスとコアコンポーネントのトラブルシューティングを行うには、ここで示す情報を使用します。ウォッチドッグプロセスは、セントラルロガー、システムマネージャー、およびコネクタを起動および監視します。コアコンポーネントには、設定ディレクトリ、コマンド行ユーティリティー、システムマネージャー、およびセントラルロガーが含まれます。次のようにオペレーティングシステムごとに情報を示します。
この章の内容は次のとおりです。
次のコマンドは、現在実行中のすべての Identity Synchronization for Windows プロセスの一覧を表示します。
# /usr/ucb/ps -auxww | grep com.sun.directory.wps |
実行されるプロセスについて次の表で説明します。
表 7–2 Identity Synchronization for Windows プロセス
Java プロセスクラス名 |
構成要素 |
条件 |
---|---|---|
com.sun.directory.wps.watchdog.server.WatchDog |
ウォッチドッグプロセス |
常に |
com.sun.directory.wps.centrallogger.CentralLoggerManager |
セントラルロガー |
コアがインストールされている場合のみ |
com.sun.directory.wps.manager.SystemManager |
システムマネージャー |
コアがインストールされている場合のみ |
com.sun.directory.wps.controller.AgentHarness |
コネクタ |
インストールされているコネクタごとに必要 |
正しい数のプロセスが実行されていない場合は、次のコマンドを実行してすべての Identity Synchronization for Windows プロセスを再起動します。
# /etc/init.d/isw stop # /etc/init.d/isw start |
ウォッチドッグプロセスは実行中だが、正しい数の java.exe プロセスが実行されていない場合は、すべてのコンポーネントが適切にインストールされているか確認します。コンポーネントの確認については、「WatchList.properties ファイルの調査」を参照してください。
ほかのシステムコンポーネントと同様、Directory Server プラグインは、エンドユーザーが確認できるように、セントラルロガーによって管理されるバスを介してログレコードを送信します。ただし、このプラグインは、バスを介して表示されない可能性のあるメッセージも記録します。たとえば、サブコンポーネントがコネクタに接続できないときに書き込まれるメッセージなどです。これらのログメッセージは、ファイルシステムにあるプラグインの logs ディレクトリのみに含まれます。この内容は次のようになります。
serverroot/isw-hostname/logs/SUBCid
このプラグインは Directory Server プロセスとともに実行されるため、logs ディレクトリ内に書き込むためのプラグインの機能に問題が発生する可能性が潜在的にあります。これは、Directory Server が logs ディレクトリの所有者とは異なるユーザーとして実行されている場合に発生します。Directory Server プロセスが別のユーザーとして実行されている場合は、ネイティブのオペレーティングシステムコマンドを使用して、プラグインに明示的なアクセス権を与えます。
「サービス」コントロールパネルを使用して、Sun Java System Identity Synchronization for Windows サービスが開始されていることを確認します。開始されていない場合は、Identity Synchronization for Windows を起動する必要があります。
サービスが開始されている場合は、タスクマネージャーを使用して、ウォッチドッグプロセス pswwatchdog.exe が実行されていて、正しい数の java.exe プロセスが実行されていることを確認します。java.exe プロセスは、マシンにインストールされているコネクタごとに 1 つずつあります。コアコンポーネントがインストールされている場合は、次のものにもそれぞれ 1 つずつ java.exe プロセスがあります。
Message Queue ブローカ用に 1 つ
システムマネージャー用に 1 つ
セントラルロガー用に 1 つ
ほかのアクティブな Java プロセス (Directory Service Control Center など) が実行されていることがあります。
ウォッチドッグプロセスが実行されていない場合は、Sun Java System Identity Synchronization for Windows サービスを再開します。ウォッチドッグプロセスは実行中だが、正しい数の java.exe プロセスが実行されていない場合は、すべてのコンポーネントが適切にインストールされていることを確認します。コンポーネントの確認については、「WatchList.properties ファイルの調査」を参照してください。
Identity Synchronization for Windows コンポーネントがインストールされている各マシンでは、そのマシン上で実行されているコンポーネントが isw-machine_name/resources/WatchList.properties ファイルに列挙されます。process.name[n] プロパティーは、実行されているはずコンポーネントの名前を示します。
コアコンポーネントがインストールされているマシンでは、次のように、WatchList.properties ファイルにセントラルロガーとシステムマネージャーのエントリが含まれます。
process.name[1]=Central Logger process.name[2]=System Manager |
コネクタがインストールされているマシンでは、次のように、WatchList.properties ファイルにコネクタごとの個別のエントリが含まれます。process.name プロパティーはコネクタ ID です。
process.name[3]=CNN100 process.name[4]=CNN101 |
WatchList.properties ファイル内のエントリと実際に実行中のプロセスが同じでない場合は、Identity Synchronization for Windows デーモンまたはサービスを再開します。
WatchList.properties ファイルに含まれているエントリの数が少なすぎる場合、たとえばコネクタが 2 つインストールされているのにコネクタエントリが 1 つしかないような場合は、インストールログで可能性のあるインストールエラーを調べます。インストールログの場所は、次のようにオペレーティングシステムによって異なります。
Solaris の場合、インストールログは /opt/SUNWisw に書き込まれます。
Linux の場合、インストールログは /var/opt/sun/isw/logs に書き込まれます。
Windows の場合、インストールログは %TEMP% ディレクトリに書き込まれます。このディレクトリは、次の場所の下にある Local Settings フォルダのサブディレクトリです。
C:\Documents and Settings\Administrator
Windows 2000 Advanced Server などの一部の Windows システムでは、Local Settings フォルダは隠しフォルダです。隠しフォルダを表示するには、次の手順に従います。