Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

変更シーケンス番号 (CSN) について

レプリケーションは逐次的です。つまり、エントリのレプリケーションは順番に実行されます。レプリケーションは順番に実行されるため、マスターにより生成されたすべての変更に、変更シーケンス番号 (CSN) が付けられます。この番号は、マルチマスタートポロジ内部のすべての変更で一意です。CSN は 16 進数で、次のようにログに表示されます。


41e6ee93000e00640000

この 16 進数の最初の 8 桁は、マスターで変更が生成された時刻を表します。時刻は、1970 年 1 月 1 日からの経過時間 (秒) で表されます。

次の 4 桁は、シーケンス番号、つまり現在の秒で変更が発生した順番です。たとえば、秒 41e6ee93 の間に複数の変更が発生する場合があります。シーケンス番号は、この秒のどの時点で変更が発生したかを示します。

次の 4 桁は、最初に変更を受信したマスターのレプリカ ID を示します。

最後の 4 桁は常に 0000 になります。

CSN が生成されるのは、ローカルトラフィックによって新しい変更がレプリカに取り込まれるときだけです。このため、更新を受信するマスターだけが CSN を生成します。受信する更新はすべてレプリケーションを介して実行されるため、コンシューマは常にマスターを参照します。

トラブルシューティングの際は、遅延の原因となった CSN を検索してみてください。遅延に関係する CSN を検索するには、レプリカ更新ベクトル (RUV) を使用する必要があります。RUV については、次の節で説明します。