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Sun Java System Message Queue 3.5 SP1 管理ガイド 

用語集

この用語集では、Sun Java System Message Queue の使用時に知っておくと便利な用語や概念について説明します。

JMS (Java Message Service)     メッセージサービス機能への Java クライアントのアクセス方法について定義するインタフェースおよびセマンティックの標準セット。これらのインタフェースには、メッセージの作成、送信、受信、および読み取りを行うための Java プログラム用の標準手段が用意されている。

JMS プロバイダ (JMS provider)     メッセージングシステムの JMS インタフェースを実装し、製品全体に必要な管理および制御機能を追加する製品。

Message Queue クライアントランタイム (client runtime)     JMS クライアントに Message Queue メッセージサーバへのインタフェースを提供するソフトウェア。クライアントランタイムは、クライアントが送信先にメッセージを送信し、送信先からメッセージを受信するために必要なすべての操作をサポートする。

Message Queue メッセージサーバ (message server)     JMS クライアントへのコネクション、メッセージのルートおよび配信、持続性、セキュリティ、ログ記録などの Message Queue メッセージングシステム用の配信サービスを提供するソフトウェア。メッセージサーバは、JMS クライアントのメッセージ送信先であり、コンシューミングクライアントへのメッセージ配信元である、物理的な送信先を管理する。

管理対象オブジェクト (administered object)     コネクションファクトリ、送信先など、あらかじめ設定された Message Queue のオブジェクト。1 つ以上の JMS クライアントで使用するために、管理者が作成する。

管理対象オブジェクトを使用すると、JMS クライアントがプロバイダ依存しないようにすることができる。つまり、JMS クライアントがプロバイダ固有の問題から切り離される。これらのオブジェクトは、管理者によって JNDI ネームスペースに配置され、JNDI 検索を使用する JMS クライアントからアクセスされる。

キュー (queue)     ポイントツーポイント配信モデルを実装するために、管理者が作成するオブジェクト。メッセージをコンシュームするクライアントがアクティブでない場合でも、メッセージを保持するためにキューは常に使用可能である。キューは、プロデューサとコンシューマの中間段階の待機場所として使用される。

クライアント (client)     メッセージを交換するメッセージサービスを使用して、ほかのクライアントと対話するアプリケーション (またはソフトウェアコンポーネント)。

クライアント識別子 (client identifier)     コネクションおよびコネクションのオブジェクトをクライアントの代わりに、Message Queue メッセージサーバが管理する状態と関連付ける識別子。

クライアントランタイム (client runtime)     「Message Queue クライアントランタイム」を参照。

クラスタ (cluster)     メッセージングサービスを提供するために、並行して処理を行う複数の連結したブローカ。

コネクション (connection)     1) Message Queue メッセージサーバへのアクティブコネクション。キューコネクション、またはトピックコネクションのどちらかである。2) メッセージをプロデュースおよびコンシュームするために、Message Queue メッセージサーバの基礎となるコネクションを使用するセッションのファクトリ。

コネクションファクトリ (connection factory)     Message Queue メッセージサーバへのコネクションを作成するために、クライアントが使用する管理対象オブジェクト。QueueConnectionFactory オブジェクトか、または TopicConnectionFactory オブジェクトのどちらかである。

コンシューマ (consumer)     送信先からメッセージを受信するために使用するセッションによって作成されるオブジェクト (MessageConsumer)。ポイントツーポイント配信モデルの場合、コンシューマは受信側、またはブラウザ (QueueReceiver または QueueBrowser) のどちらかであり、パブリッシュ / サブスクライブ配信モデルの場合、コンシューマはサブスクライバ (TopicSubscriber) である。

コンシューム (consume)     送信先から取得するメッセージをメッセージコンシューマが受信すること。

承認 (authorization)     コネクションサービス、送信先などのメッセージサービスのリソースに、ユーザーがアクセスできるかどうかをメッセージサービスが判断するプロセス。

セッション (session)     メッセージを送受信するためのシングルスレッドのコンテキスト。キューセッション、またはトピックセッションのどちらかである。

設定ファイル (configuration file)     ブローカを設定するのに使用する Message Queue の設定が含まれた 1 つ以上のテキストファイル。プロパティは、インスタンスに固有である場合とクラスタに関連する場合がある。

送信先 (destination)     コンシューマへのルートおよび後続の配信のために、プロデュースされたメッセージが配信される Message Queue メッセージサーバの物理的な送信先。この物理的な送信先は、管理対象オブジェクトにより識別されカプセル化される。管理対象オブジェクトを使ってクライアントはメッセージをプロデュースする送信先、メッセージをコンシュームする送信先を指定する。

データストア     ブローカに必要な情報 (永続サブスクリプション、送信先のデータ、持続メッセージ、および監査データ) が恒久的に格納されるデータベース。

トピック (topic)     パブリッシュ / サブスクライブ配信モデルを実装するために、管理者が作成するオブジェクト。トピックは、アドレス指定されたメッセージの収集および配信を担うコンテンツ階層のノードとして表示できる。中間段階としてトピックを使用することにより、メッセージパブリッシャがメッセージサブスクライバから分離される。

ドメイン (domain)     JMS メッセージング処理をプログラミングするために、JMS クライアントが使用するオブジェクトの集まり。ポイントツーポイント配信モデル用とパブリッシュ / サブスクライブ配信モデル用の 2 つのプログラミングドメインがある。

トランザクション (transaction)     不可分な単位の作業。この作業は完了されるか、あるいは完全にロールバックされる必要がある。

配信ポリシー (delivery policy)     複数のメッセージコンシューマを登録した場合に、キューがメッセージをルートする方法の指定。ポリシーには、 シングル、ファイルオーバー、ラウンドロビンがある。

配信モード (delivery mode)     メッセージングの信頼性のインジケータ。必ず 1 回 (1 回に限って) 配信され確実にコンシュームされることを保証する (持続配信モード) 、あるいはメッセージが 1 回は配信されることを保証する (非持続配信モード) かのどちらかを示す。

配信モデル (delivery model)     メッセージが配信されるモデル。ポイントツーポイント、またはパブリック / サブスクライブのどちらかである。JMS には、それぞれ特定のクライアントランタイムオブジェクトと特定の送信先タイプを使用する個別のプログラミングドメイン、並びにユニファイドプログラミングドメインがある。

パブリッシュ / サブスクライブ配信モデル (publish/subscribe delivery model)     通常、パブリッシャとサブスクライバは匿名であり、トピックを動的にパブリッシュまたはサブスクライブできる。システムは、トピックの複数のパブリッシャから到着するメッセージを複数のサブスクライバに配信する。

非同期通信 (asynchronous communication)     メッセージの送信側がほかの作業を続ける前に、送信メソッドが戻るのを待つ必要がない通信のモード。

ブローカ (broker)     メッセージのルート、配信、持続性、セキュリティ、およびログ記録を管理し、管理者がパフォーマンスとリソース使用の監視および調整を実行できるインタフェースを提供する Message Queue のエンティティ。

プロデューサ (producer)     送信先にメッセージを送信するために使用するセッションによって作成されるオブジェクト (MessageProducer)。ポイントツーポイント配信モデルの場合、プロデューサは送信側 (QueueSender) になり、パブリッシュ / サブスクライブ配信モデルの場合、プロデューサはパブリッシャ (TopicPublisher) になる

プロデュース (produce)     メッセージを送信先に配信するために、クライアントランタイムにメッセージを送信すること。

ポイントツーポイント配信モデル (point-to-point delivery model)     プロデューサがメッセージのアドレスを特定のキューに指定し、コンシューマがメッセージを保持するために確立されるキューから、メッセージを取り出す。メッセージは、1 つのメッセージコンシューマにだけ配信される。

メッセージ (message)     JMS クライアントがコンシュームする非同期要求、レポート、またはイベント。メッセージは、ヘッダーと本体から構成されており、ヘッダーにはフィールドを追加できる。メッセージのヘッダーでは、標準フィールドとオプションのプロパティを指定する。送信中のデータはメッセージ本体に含まれる。

メッセージサービス (message service)     「Message Queue メッセージサーバ」を参照。

メッセージセレクタ (message selector)     JMS メッセージヘッダーのプロパティ値 (セレクタ) に基づいて、メッセージを選択するコンシューマのための手段。メッセージサービスは、メッセージセレクタに配置される条件に基づいて、メッセージのフィルタリングやルートを行う。

メッセージング (messaging)     エンタープライズアプリケーションで使用される非同期要求、レポート、またはイベントのシステム。これにより、弱い連結のアプリケーションが情報を確実かつ安全に送信できる。

ユーザーグループ (user group)     コネクションや送信先などの Message Queue メッセージサーバのリソースへのアクセスを承認するために、Message Queue クライアントのユーザーが属するグループ。



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