このリリースには、予定の通知およびアラーム用の通知サービスとして、Sun Java System Message Queue (JMQ) および Event Notification System (ENS) の 2 つがあります。将来のリリースでは、Communications Service 製品は JMQ のみを使用し、ENS は廃止されます。ただし、このリリースでは、Communications Service 製品 (Messaging Server、Calendar Server、および Instant Messaging) は ENS への内部的な依存関係を保持しており、ENS を引き続き通知およびアラーム用に使用できます。
ENS ではなく JMQ を使用する場合は、Sun Java System Message Queue をインストールして設定する必要があります。また、Calendar Server 6.3 では通知が提供されないため、独自の通知を記述する必要があります。
製品のインストールには、Sun Java Enterprise System インストーラを使用します。Message Queue の設定方法については、Message Queue のマニュアルを参照してください。
Calendar Server を JMQ 用に設定するには、最初に次の行を ics.conf ファイルに追加する必要があります。
local.server.csmfagent.enable = "yes"
caldb.serveralarms.jmqlib = "/opt/SUNWics5/cal/lib/libmqcrt.so" (Solaris の場合)
または
caldb.serveralarms.jmqlib = "/opt/sun/calendar/lib/libmqcrt.so" (Linux の場合)
caldb.serveralarms.dispatchtype = "jmq"
caldb.serveralarms.jmqhost = "localhost"
caldb.serveralarms.jmqport = "7676"
caldb.serveralarms.jmqUser = "guest"
caldb.serveralarms.jmqPWD = "guest"
caldb.serveralarms.jmqTopic = "JES-CS"
各通知には、プロパティー MQ_MESSAGE_TYPE_HEADER_PROPERTY が存在する必要があります。このプロパティーにより、通知の種類が識別可能になります。
また、次の表に示すその他のプロパティーを通知に含めることもできます。
この通知で生成されるアクションの種類を示す文字列プロパティー。このプロパティーに設定可能な値は、"EMAIL"、"AUDIO"、"DISPLAY"、"PROCEDURE"、"FLASHING" です。
アラーム ID を含む文字列プロパティー。
カレンダ ID を含む文字列プロパティー。
コンポーネントの種類を示す文字列プロパティー。値は、"event" または "todo" です。
繰り返し ID を含む整数プロパティー。
コンポーネント ID を含む文字列プロパティー。これは、予定 ID または仕事 ID (作業 ID) です。
通知には、予定と仕事のアラーム通知および更新通知の 2 種類があります。
アラーム通知の場合は、MQ_MESSAGE_TYPE_HEADER_PROPERTY の値は "alarm" だけです。
更新通知の場合、MQ_MESSAGE_TYPE_HEADER_PROPERTY の値は通知をトリガーするアクションの種類によって異なります。表 2–2 に、このプロパティーのトリガーアクションおよび対応する値を示します。
表 2–2 更新通知の値
トリガー |
更新通知の値 |
---|---|
カレンダの削除 |
DELETECAL |
予定の変更 |
MODIFYEVENT |
仕事 (作業) の変更 |
MODIFYTODO |
予定の作成 |
CREATEEVENT |
仕事 (作業) の作成 |
CREATETODO |
予定の更新 |
REFRESHEVENT |
仕事 (作業) の更新 |
REFRESHTODO |
予定への返信 |
REPLYEVENT |
仕事への返信 |
REPLYTODO |