Sun Java System Delegated Administrator 6.4 管理ガイド

第 4 章 Delegated Administrator のカスタマイズ

設定プログラム (config-commda) で Delegated Administrator をインストールし設定したあと、個々のニーズに合わせて設定をカスタマイズできます。この章では、Delegated Administrator の特定の機能をカスタマイズする方法の例を示します。

カスタマイズを開始する前に、Delegated Administrator の既存の設定ファイルをバックアップしてください。

また、Delegated Administrator のアップグレード時にも、カスタマイズされた設定データが失われる可能性があります。したがって、Delegated Administrator をアップグレードする前、または Delegated Administrator 設定プログラムを再実行する前に、カスタマイズした設定を保存してください。詳細については、「既存の設定の保存」を参照してください。

この章では、まず設定ファイルの場所を示し、カスタマイズされたファイルを正しい場所に再配備する方法について説明します。次に、特定の機能をカスタマイズする方法について説明します。次の項目について説明します。

カスタマイズした設定ファイルの配備

config-commda プログラムを使用して Delegated Administrator を設定すると、config-commda は、設定ファイルを Delegated Administrator インストールディレクトリ内にある設定データの標準の場所に配置します。config-commda プログラムは次に、設定ファイルを Delegated Administrator が配備されている Web コンテナのアプリケーションリポジトリに配備します。

そのため、設定ファイルの配備される場所は、使用している Web コンテナによって異なります。

Delegated Administrator は実行時に、設定ファイルが配備されている場所、つまり Delegated Administrator が配備されている Web コンテナリポジトリ内にある設定ファイルのプロパティー値を使用します。

設定ファイルをカスタマイズするには、次の手順に従います。

  1. Delegated Administrator インストールディレクトリに格納されている元の設定ファイルを編集します。

  2. Delegated Administrator が提供するスクリプトを使用して、設定ファイルを Web コンテナに再配備します。

設定ファイルをカスタマイズした場合、新しい値は、このファイルが Web コンテナに再配備されるまで有効になりません。

この項の残りの部分では、次の項目について説明します。

設定ファイルの元の (標準の) 場所

config-commda プログラムを実行したあとに Delegated Administrator が設定されると、設定ファイルは次のディレクトリに格納されます。

設定ファイルの配備される場所

config-commda プログラムを実行したあと、Delegated Administrator を配備するために選択した Web コンテナに応じて、設定ファイルは次の場所に配備されます。

Delegated Administrator サーバーファイル (resource.properties) の配備される場所

resource.properties ファイルは、次のデフォルトの場所のいずれかに配備されます。

Web Server 6.x

/opt/SUNWwbsvr/https-hostname/webapps/https-hostname \
/commcli/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet
Web Server 7.x

/var/opt/SUNWwbsvr7/https-hostname/webapps/hostname \
/commcli/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet
Application Server 7.x

/var/opt/SUNWappserver7/domains/domain1/server1 \
/applications/j2ee-modules \
/commcli/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet
Application Server 8.x

/var/opt/SUNWappserver/domains/domain1 \
/applications/j2ee-modules \
/commcli/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet

Delegated Administrator コンソール設定ファイルの配備される場所

次のファイルは、同じデフォルトの場所に配備されます。

これらのプロパティーファイルは、Delegated Administrator を配備するために選択した Web コンテナに応じて、次のデフォルトの場所のいずれかに配備されます。

Web Server 6.x

/opt/SUNWwbsvr/https-hostname/webapps/https-hostname \
/da/WEB-INF/classes/com/sun/comm/da/resources
Web Server 7.x

/var/opt/SUNWwbsvr7/https-hostname/webapps/hostname \
/da/WEB-INF/classes/com/sun/comm/da/resources
Application Server 7.x

/var/opt/SUNWappserver7/domains/domain1/server1 \
/applications/j2ee-modules \
/Delegated_Administrator/WEB-INF \
/classes/com/sun/comm/da/resources
Application Server 8.x

/var/opt/SUNWappserver/domains/domain1 \
/applications/j2ee-modules \
/Delegated_Administrator/WEB-INF \
/classes/com/sun/comm/da/resources

Procedureカスタマイズした設定ファイルを配備する

  1. ルートでログインするか、またはルートになって、次のディレクトリに移動します。

    da-base/sbin

  2. 適切な配備スクリプトを実行して、カスタマイズした設定ファイルを Delegated Administrator が使用する Web コンテナに再配備します。

    設定ファイルは、最後に Delegated Administrator 設定プログラム (config-commda) を実行したときに Delegated Administrator を配備した Web コンテナに再配備してください。

    カスタマイズした設定ファイルと、正しい Web コンテナの両方に適用される配備スクリプトを使用します。

    たとえば、resource.properties ファイルを Web Server 6 に再配備するには、次のコマンドを実行します。


    # ./config-wbsvr-commcli
    

    配備スクリプトの一覧については、「設定ファイルの配備スクリプト」を参照してください。

設定ファイルの配備スクリプト

Web コンテナごとに、2 つの配備スクリプトが存在します。1 つのスクリプトは、Delegated Administrator サーバーファイルを配備します。もう一つのスクリプトは、Delegated Administrator コンソールファイルを配備します。

これらの配備スクリプトは次のとおりです。

Web Server 6
  • Delegated Administrator サーバーファイル (resource.properties) の配備スクリプト:

    config-wbsvr-commcli

  • Delegated Administrator コンソールファイルの配備スクリプト:

    config-wbsvr-da

スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。


# ./config-wbsvr-commcli
# ./config-wbsvr-da
Web Server 7.x
  • Delegated Administrator サーバーファイル (resource.properties) の配備スクリプト:

    config-wbsvr7x-commcli

  • Delegated Administrator コンソールファイルの配備スクリプト:

    config-wbsvr7x-da

スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。


# ./config-wbsvr7x-commcli
# ./config-wbsvr7x-da
Application Server 7.x
  • Delegated Administrator サーバーファイル (resource.properties) の配備スクリプト:

    config-appsvr-commcli

  • Delegated Administrator コンソールファイルの配備スクリプト:

    config-appsvr-da

スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。


# ./config-appsvr-commcli deploy
# ./config-appsvr-da deploy

これらのコマンドでは、引数 deploy を使用してください。

Application Server 8.x
  • Delegated Administrator サーバーファイル (resource.properties) の配備スクリプト:

    config-appsvr8x-commcli

  • Delegated Administrator コンソールファイルの配備スクリプト:

    config-appsvr8x-da

スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。


# ./config-appsvr8x-commcli deploy
# ./config-appsvr8x-da deploy

これらのコマンドでは、引数 deploy を使用してください。

サーバー全体のデフォルトを使った優先メールホストの設定

サーバー全体のデフォルトを使用して優先メールホストと優先メールストアを設定する場合は、この項で説明されている手順を実行します。

「優先メールホスト」フィールドをコンソール (特に「新規組織」ウィザードや「組織のプロパティー」画面) から削除する必要がある場合は、次の手順に従います。

Security.properties ファイルを使用すると、すべてのロールまたは個別のロールについて Delegated Administrator コンソールをカスタマイズできます。

Procedureコンソールから優先メールホストを削除する

  1. Security.properties ファイルに、次に示す行を追加します。


    # Remove Preferred Mail Host from UI
    *.NewOrganizationPage6.PreferredMailHostProperty=INVISIBLE
    *.NewOrganizationSummaryPage.PreferredMailHostSummaryProperty=INVISIBLE
    *.OrgProperties.MailHostName=INVISIBLE
    *.OrgProperties.MailHostNameText=INVISIBLE
    *.OrgProperties.MailHostValue=INVISIBLE

    Security.properties ファイルは、次のディレクトリにあります。

    da-base /data/da/WEB-INF/classes/com/sun/comm/da/resources

    注意: 個別にカスタマイズする場合にこのファイルに行を追加できますが、既存の行を編集しないでください。既存の行を編集すると、コンソールで例外がスローされる場合があります。

  2. 編集した Security.properties ファイルを Delegated Administrator コンソールが使用する Web コンテナに再配備します。

    変更を有効にするには、カスタマイズした Security.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

    カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。

Security.properties ファイルのプロパティーの構文と値

ファイルのプロパティーは次の形式です。Security Element Name=Permission

Security Element Name は次の形をとります。Role Name .Container View Name. Console Element Name

Security Element は、アクセス権を定義するコンソールの要素とロールを指定します。要素名がわからない場合、ページのソースを表示し、ページに表示される名前と該当するコンソール要素を一致させます。

ページの名前は完全修飾名です。Container View Name.Console Element Name の形式をとる名前の最後の 2 要素のみをピックアップする必要があります。

Delegated Administrator のロール名に使用できるのは次の名前です。

“ProviderAdminRole” (SPA) このロールの詳細については、付録 A 「サービスプロバイダ管理者とサービスプロバイダ組織」を参照してください。

“OrganizationAdminRole” (OA)

“Top-levelAdminRole” (TLA)

“*” (特定のロールに対してアクセス権がオーバーライドされないかぎり、すべてのロールにアクセス権が適用される)

アクセス権は次の文字列のいずれかとします。

Delegated Administrator のプラグインの追加

次のプラグインをサポートするように Delegated Administrator をカスタマイズできます。

プラグインを使用可能にする

これらのプラグインを使用可能にする場合は、次のディレクトリにある commcli servlet resource.properties ファイルを編集します。


da-base/data/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet/ \
resource.properties

デフォルトでは、da-base/opt/SUNWcomm です。

プラグインは resource.properties ファイル内の次の行で始まる部分にあります。


########################
# Plugin Configuration #
##########################

それぞれ「plugin」というサフィックスが付きます。現在のリストは次のとおりです。


jdapi-mailhoststoreplugin=disabled

jdapi-mailhoststorepluginclass=sun.comm.cli.server.util.MailHostStorePlugin
jdapi-mailhoststorepluginfile=/tmp/mailhostmailstore
jdapi-maildomainreportaddressplugin=enabled
jdapi-maildomainreportaddresspluginclass=sun.comm.cli.server.
  util.MailDomainReportAddressPlugin
jdapi-uidautogenerationplugin=disabled
jdapi-uidautogenerationpluginclass=sun.comm.cli.server.util.UidPlugin

resource.properties ファイルを編集したら、そのファイルを Delegated Administrator サーバーが使用する Web コンテナに再配備します。

変更を有効にするには、カスタマイズした resource.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。

プラグイン形式

各プラグインは最低 2 行で、次の形式をとります。

プラグインを使用可能にするには、“disabled” を “enabled” に変更します。

この項に示したすべてのプラグインには、プラグインクラスが供給されています。これらのクラスは、次のディレクトリに存在します。

da-base/data/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/util

これらのクラスを操作する必要はありません。

MailHostStorePlugin に必須の追加フラットファイル

MailHostStorePlugin には、プラグインの 3 行目に含まれるフラットファイルが必要です。このプラグインはフラットファイル内の値を読み取り、属性値を設定するために使用します。プラグインが使用可能になっている場合に、このファイルが存在していないとエラーが発生します。

LDAP オブジェクト作成時のカスタムオブジェクトクラスの追加

Delegated Administrator では、新しいユーザー、グループ、リソース、または組織の LDAP エントリにカスタムオブジェクトクラスを追加できるように設定できます。この作業を行うには、Access Manager によってディレクトリにインストールされたオブジェクト作成テンプレートのうち該当のものをカスタマイズします。

たとえば、BasicUser 作成テンプレートでは、新規ユーザーの作成時に追加するオブジェクトクラスと属性が決定されます。BasicUser 作成テンプレートは、独自のカスタムオブジェクトクラスを使用して更新できます。更新後は、カスタムオブジェクトクラスが標準のオブジェクトクラスとともに各新規ユーザーに追加されます。

BasicUser テンプレートをカスタマイズする方法を次に示します。同じ手順を BasicGroup、BasicResource、および BasicOrganization の各作成テンプレートのカスタマイズに適用できます。

Procedureユーザー作成プロセスにカスタムオブジェクトクラスを追加する

  1. カスタムオブジェクトクラスがディレクトリスキーマに定義されていることを確認します。

  2. 次のディレクトリエントリを見つけます。


    ou=basicuser,ou=creationtemplates,ou=templates,ou=default,
    ou=globalconfig,ou=1.0,ou=dai,ou=services,
    o=$Root_Suffix
    

    $Root_Suffix はディレクトリのルートサフィックスです。

  3. 次の attribute:value をエントリに追加します。


    sunkeyValue:required=objectClass=$Your_Custom_Objectclass.

    $Your_Custom_Objectclass はカスタムオブジェクトクラスです。

ユーザーログインのカスタマイズ

Delegated Administrator 設定プログラム (config-commda) を実行すると、Delegated Administrator のログインに使用する値が uid に設定されます。

たとえば、TLA としてログインするとき、TLA の uidjhon.doe である場合は、jhon.doe で Delegated Administrator にログインします。

Delegated Administrator をカスタマイズして、ユーザーログインに使用する値を追加することができます。たとえば、メールアドレス (mail) を追加できます。

ユーザーログイン値の設定方法

config-commda プログラムは resource.properties ファイルの loginAuth-idAttr プロパティーを使用して、この値を uid に設定します。次に例を示します。


loginAuth-searchBase=<$rootSuffix>
servicepackage-cosdefbasedn = <$rootSuffix>
loginAuth-idAttr-1=uid

<$rootSuffix> はディレクトリのルートサフィックスです。

ユーザーログイン値の追加

resource.properties ファイルを編集すると、ユーザーログイン値を追加できます。

resource.properties ファイル内の次の場所にあります。


da-base/data/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet/ \
resource.properties

たとえば、resource.properties ファイルに次の行を追加すると、メールアドレス (john.doe@sesta.com など) をログインに使用できます。


loginAuth-searchBase=<$rootSuffix>
servicepackage-cosdefbasedn = <$rootSuffix>
loginAuth-idAttr-1=uid
loginAuth-idAttr-2=mail

<$rootSuffix> はディレクトリのルートサフィックスです。

新しい値を追加するたびに loginAuth-idAttr プロパティーの数値も増やす必要があることに注意してくださいこの例では、2 つ目の値を追加したため、loginAuth-idAttr -2 を追加しています。

loginAuth-idAttr プロパティーには、複数のインスタンスを追加できます。


loginAuth-idAttr-1=uid
loginAuth-idAttr-2=mail
| 
loginAuth-idAttr-n=<login-in value>

resource.properties ファイルを編集したら、そのファイルを Delegated Administrator サーバーが使用する Web コンテナに再配備します。

変更を有効にするには、カスタマイズした resource.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。

新規ユーザーへのサービスパッケージの割り当てを必須とする

Delegated Administrator のデフォルトでは、サービスパッケージをユーザーに割り当てずに新しいユーザーを作成することができます。

このデフォルト設定を変更して、すべての新規ユーザーに少なくとも 1 つのサービスパッケージを割り当てるようにすることができます。

Procedure新規ユーザーへのサービスパッケージの割り当てを必須とする

  1. daconfig.properties ファイルをテキストエディタで開きます。

    デフォルトでは、daconfig.properties ファイルは次のディレクトリにあります。

    da-base /data/da/WEB-INF/classes/com/sun/comm/da/resources

  2. user.atleastOneServicePackage プロパティーの値を false から true に変更します。

    デフォルト値は false です。

    次に例を示します。

    user.atleastOneServicePackage=true

    この値を true に設定したあと、Delegated Administrator コンソールの「新規ユーザー作成」ウィザードを使用して新しいユーザーを作成するときには、少なくとも 1 つのサービスパッケージを割り当てる必要があります。

  3. 編集した daconfig.properties ファイルを Delegated Administrator コンソールが使用する Web コンテナに再配備します。

    変更を有効にするには、カスタマイズした daconfig.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

    カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。

新規カレンダタイムゾーンの追加

新しい Calendar Server タイムゾーンを追加して、Delegated Administrator をカスタマイズすることができます。そのあと、Delegated Administrator は新しいタイムゾーンを使用して、組織、ユーザー、グループ、およびリソースをプロビジョニングすることができます。

新しいタイムゾーンを追加するには、次の作業を実行します。新しいタイムゾーンを Delegated Administrator ユーティリティーで管理するには、最初の作業のみを実行してください。新しいタイムゾーンを Delegated Administrator コンソールで管理するには、両方の作業を実行してください。

タイムゾーンが追加されたら、次の作業を実行することにより、そのタイムゾーンを新しく作成されたユーザーのデフォルトのタイムゾーンとして設定できます。

ProcedureDelegated Administrator に新規タイムゾーンを追加する

commadmin ユーティリティーまたは Delegated Administrator コンソールのどちらかを使用して新しいタイムゾーンでユーザーをプロビジョニングするには、この作業を実行してください。この作業によって、Access Manager が新しいタイムゾーンの値で更新されます。この作業が完了したら、commadmin を使用して新しいタイムゾーンをユーザーに割り当てることができます。

  1. Calendar Server で新しいタイムゾーンを追加します。

    この手順を完了するには、timezones.ics ファイルおよびその他の Calendar Server ファイルを編集する必要があります。その手順については、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』の「Calendar Server のタイムゾーンの管理」の章の「新しいタイムゾーンの追加」を参照してください。

  2. UserCalendarService.xml ファイルと DomainCalendarService.xml ファイルをバックアップします。

    デフォルトでは、xml ファイルは次のディレクトリにあります。

    da-base/lib/services

  3. UserCalendarService.xml ファイルと DomainCalendarService.xml ファイルを編集して、Delegated Administrator に新しいタイムゾーンを追加します。

    • UserCalendarService.xml ファイルと DomainCalendarService.xml ファイルの両方で、次のエントリの見出しを探します。


      <AttributeSchema name="icstimezone"
                                  type="single choice"
                                  syntax="string"
                                  any="optional|adminDisplay">
                                  <ChoiceValues>
    • <ChoiceValues> のリストに新しいタイムゾーンの値を追加します。

  4. Access Manager の amadmin ユーティリティーを実行して、現在のサービスを削除し、更新されたサービスを追加します。

    UserCalendarService.xml ファイルと DomainCalendarService.xml ファイルの両方に対して、次の amadmin コマンドを実行します。


    ./amadmin -u <admin> -w <password> -r CalendarService
    

    ./amadmin -u <admin> -w <password> 
    -s da_base/lib/services/CalendarService.xml

    ここで、CalendarService は、UserCalendarService または DomainCalendarService のどちらかです。


    注 –

    また、新しいタイムゾーンをデフォルトにする場合、両方のタスクの実行後にこれらの amadmin コマンドを実行します。詳細については、「Delegated Administrator のデフォルトタイムゾーンを変更する 」を参照してください。


  5. Web コンテナを再起動して、変更を有効にします。

  6. Delegated Administrator コンソールに新しいタイムゾーンを表示できるようにするには、「Delegated Administrator コンソールに新しいタイムゾーンを表示して管理する」を参照してください。

ProcedureDelegated Administrator コンソールに新しいタイムゾーンを表示して管理する

この作業では、新しいタイムゾーンを、コンソールに表示されるタイムゾーンの一覧に追加します。次に、新しいタイムゾーンの値をディレクトリ内に保存できるようにします。

タイムゾーンをコンソールに表示するには、新しい値を Resources.properties ファイルに追加してください。

コンソールでタイムゾーンをディレクトリ内に格納できるようにするには、新しい値を daconfig.properties ファイル内の 2 つのリストに追加してください。最初のリストは、LDAP ディレクトリに格納される実効値を指定します。2 番目のリストは、コンソールでタイムゾーンの (一般にはローカライズされた) 表示値を格納された値にマップできるようにします。

  1. Delegated Administrator のデータディレクトリにある Resources.properties ファイルを編集します。

    デフォルトでは、Resources.properties ファイルは次のディレクトリにあります。


    da-base/data/da/WEB-INF/classes/com/sun/ \
    comm/da/resources

    Resources.properties を編集するには、rsrc.Timezone プロパティーを検索し、新しいタイムゾーンを該当のリストに追加します。新しいタイムゾーンのこの表示値は、ローカライズすることができます。

  2. Delegated Administrator のデータディレクトリにある daconfig.properties ファイル内のタイムゾーンの値のリストを見つけます。

    デフォルトでは、daconfig.properties ファイルは次のディレクトリにあります。


    da-base/data/da/WEB-INF/classes/com/sun/ \
    comm/da/resources

    タイムゾーンの値のリストを見付けるには、次の行を検索します。

    #Timezone values - only English

    これらは LDAP ディレクトリに格納される値です。新しいタイムゾーンは英語にしてください。これが、ディレクトリに格納される値に必要な形式です。

  3. 新しいタイムゾーンをリストに追加します。

    たとえば、America/Miami をリストに追加するには、Timezone1 の値が現在 24 であると仮定して、次の行を追加します。

    rsrc.Timezone1-25=America/Miami

    この値は、コンソールの「北米および南米」ドロップダウンリストに表示される 25 番目のタイムゾーンになります。前の作業で Resources.properties ファイルに指定した値によっては、タイムゾーンが別の言語で表示される可能性があります。

  4. daconfig.properties ファイル内の逆タイムゾーンマッピングリストを見つけます。

    このリストは、ローカライズされた (コンソールに表示される) タイムゾーンの値を、上の手順 2 で指定した実効値にマップします。

    逆マッピングのリストを見付けるには、次の行を検索します。

    #reverse timezone mappings - used by DA in getting localized tz value
  5. 新しい値を逆マッピングリストに追加します。

    たとえば、America/Miami をリストに追加するには、次の行を追加します。

    rsrcKey-America-Miami=rsrc.Timezone1-25
  6. 編集した daconfig.properties ファイルと Resources.properties ファイルを、Delegated Administrator コンソールが使用する Web コンテナに再配備します。

    変更を有効にするには、カスタマイズした daconfig.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

    カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。

    daconfig.properties ファイルと Resources.properties ファイルを編集して再配備すると、新しいタイムゾーンが Delegated Administrator コンソールの該当するリストボックスに表示されます。Delegated Administrator コンソールでタイムゾーンを選択し、「保存」をクリックした場合は常に、そのタイムゾーンがディレクトリ内に保存されます。

ProcedureDelegated Administrator のデフォルトタイムゾーンを変更する

  1. UserCalendarService.xmlDomainCalendarService.xml の各ファイルで次の値を編集します。


    <DefaultValues>
                    <Value>America/Denver</Value>
    </DefaultValues>

    <DefaultValues> は xml ファイルの次のエントリの下にあります。


    <AttributeSchema name="icstimezone"
  2. Access Manager の amadmin ユーティリティーを実行して、現在のサービスを削除し、更新されたサービスを追加します。

    UserCalendarService.xml ファイルと DomainCalendarService.xml ファイルの両方に対して、次の amadmin コマンドを実行します。


    ./amadmin -u <admin> -w <password> -r DomainCalendarService

    ./amadmin -u <admin> -w <password> 
    -s da_base/lib/services/DomainCalendarService.xml
  3. Web コンテナを再起動して、変更を有効にします。

新規ユーザーが Instant Messaging にアクセスできないようにする

Sun Java System Instant Messaging (IM) がインストールされ、ユーザープロパティーの格納に LDAP を使用するように設定されている場合は、Delegated Administrator によって新規ユーザーが作成されると、IM サービスへのアクセスを提供するために必要なオブジェクトクラスがそのユーザーの LDAP エントリに自動的に追加されます。

ユーザーの作成時に、必要な IM オブジェクトクラスが新規ユーザーに割り当てられないようにすることができます。それには、Delegated Administrator サーバーの resource.properties ファイル内のプロパティー値を変更します。

Procedure新規ユーザーに対する Instant Messaging サービスを無効にする

  1. resource.properties ファイルをテキストエディタで開きます。

    デフォルトでは、resource.properties ファイルは Delegated Administrator インストールパス内の元の (標準の) 場所にあります。

    da-base/data/WEB-INF/classes/sun/comm/cli/server/servlet

  2. im-provision プロパティーの値を true から false に変更します。

    このプロパティーのデフォルト値は true です。

    次に例を示します。

    im-provision=false

  3. 編集した resource.properties ファイルを Delegated Administrator サーバーが使用する Web コンテナに再配備します。

    変更を有効にするには、カスタマイズした resource.properties ファイルを Web コンテナに配備するスクリプトを実行する必要があります。

    カスタマイズしたプロパティーファイルを特定の Web コンテナに配備する方法については、「カスタマイズした設定ファイルを配備する」を参照してください。