Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド

Instant Messaging でサポートされている標準

Instant Messaging はネイティブのインターネットテクノロジに対応しているので、顧客やパートナー企業と共同作業を行う場合でも、組織の内外をまとめて 1 つのアーキテクチャーとして維持することができます。また、特定のシステムに束縛されることもありません。Instant Messaging のすべての主要コンポーネントは、次の実証済みのオープンなインターネット標準に基づいています。

インスタントメッセージの構造フォーマット

インスタントメッセージのフォーマットとしては、XMPP プロトコルが使用されます。メッセージの本文自体は HTML 内に格納できます。

アクセスプロトコル

Instant Messaging では、ユーザーの情報と設定は LDAP ディレクトリから取得されます。このディレクトリは、Instant Messaging 専用でもかまいませんし、Access Manager や Portal Server など、ほかのコンポーネントと共用でもかまいません。ユーザーデータは通常は LDAP 検索機能によって取得されます。Access Manager と Portal Server を使用する Instant Messaging 配備では、同一の LDAP サーバーが使用されます。

通信プロトコルとメッセージ転送プロトコル

Instant Messaging のサーバー対サーバーおよびクライアント対サーバーの通信は、TCP/IP を通じて行われます。これらの通信は、TLS 暗号化を使用してセキュリティー保護できます。

Instant Messaging では、SMTP を使用してオフラインユーザーにメッセージを送信したり、電子メールをアーカイブしたりします。

ブラウザは、Web サーバーからの Instant Messenger リソースファイルの取得に HTTP を使用します。ブラウザは、取得したリソースファイルから HTML を読み取り、ファイルのコンテンツを表示します。クライアントからサーバーへの通信は、HTTP/HTTPS/SOCKS プロキシ上で行なうことができます。また、HTTPBIND は HTTP プロトコルを使用するサーバーコンポーネントであり、ブラウザベースの XMPP クライアントは、このコンポーネントを使用して Instant Messaging サーバーと通信できます。

Instant Messaging 7.2 は、XMPP 対応のクライアントサーバーソリューションであり、XMPP に準拠したサーバー、クライアント、およびゲートウェイと通信を行えます。オープンソースコミュニティーでゲートウェイが利用でき、Instant Messaging サーバーと AOL や Yahoo、およびそのほかの Instant Messaging システムとの通信が可能です。